イタリア鉄道 トレニタリア(Trenitalia)チケット予約・購入方法を徹底解説

本記事では、イタリアの鉄道「トレニタリア(Trenitalia)」の乗車チケットをオンライン予約、もしくは現地で購入する方法について詳しくご紹介致します。
もしこれからローマやミラノなどのイタリア主要都市から、フィレンツェ、ヴェネチア、ナポリなど、近隣都市や隣国への列車移動をお考えの方は、是非本記事をご活用ください。
記事の終盤では「乗車当日の流れ」についても解説しておりますので、合わせてご参照頂けますと幸いです。イタリアは鉄道が非常に発達した国です。国内の移動なら飛行機よりも電車の方が断然お得でお勧めです。
トレニタリア チケットの予約・購入方法について
イタリアの鉄道 Trenitalia(トレニタリア)の列車チケットは、以下の何れかの方法で購入が可能です。
- ① トレニタリアの公式HPから予約トレニタリアの公式HPから予約する方法で、158日先までの予約が可能です。HPhaスマートフォンとパソコンの両方に対応していますが、自宅にPCがあるのでしたら、一番画面が見やすいパソコンからの予約がお勧めです。ページは英語になりますが、本記事を参考にして頂ければ簡単に予約できます。
② 現地の自動券売機で購入イタリアの各駅構内に設置してある自動券売機を操作して乗車チケットを購入する方法です。操作言語は英語やイタリア語になりますが、操作手順は至って簡単なので、列車の乗車日時がはっきりしない方は、現地で自動券売機を利用して、その場で乗車チケットを購入できます。
③ 現地のチケットオフィスで購入イタリアの主要駅に必ず設置してある「チケットオフィス」の有人カウンターで直接チケットを購入する方法です。英語に抵抗のない方や機械操作が苦手な方はこの方法が購入しやすいかもしれません。
次項より上記の3通りのチケット予約・購入方法について、それぞれ詳しく解説していきます。
① 公式HPからチケットを予約する方法
本項では「Trenitalia(トレニタリア)」の公式HP上から乗車チケットを予約する方法を解説致します。画面遷移の分かり易さから、PC画面を例に予約方法を解説致しますが、スマートフォンで予約する場合も入力項目は同じなので、手順に沿って必要項目を入力すれば、予約は簡単に完了する事ができます。
STEP1 旅行情報を入力して旅程を検索
まずは、「トレニタリアのHP(英語)」にアクセスしてください。
ページにアクセスすると、発着駅や日時などの入力項目があるので、ご希望の旅程に沿って項目を入力および選択して行きます。

①「□ Return」往復チケットを購入する場合は、Returnの左側の□にチェックを入れてください。ここにチェックを入れると復路(帰り)の出発日時も指定できる様になります。
②「From(出発駅)」出発駅を半角アルファベットで入力します。最初の2文字を入力すると選択候補が表示されるので、該当の駅名をクリックして選択します。ローマのテルミニ駅なら「Roma Termini」、フィレンツェのS・M・ノヴェッラ駅なら「Firenze S. M. Novella」、ヴェネチアのS・ルチア駅なら「Venezia S. Lucia」と入力してください。駅名のローマ字リストは本記事末の「駅名のアルファベットリスト」を参考にしてください。
③「To(到着駅)」行きたい場所「到着駅」を入力選択します。入力の要領は②の出発駅と同じです。
④「Depature(行きの出発日時)」列車の往路(行き)の日時を選択します。④の青枠内をクリックするとカレンダーから日付が選択できます。時間はその右側の▼をクリックすると24時間表記で指定できます。ここで入力した日時を起点として旅程が検索結果として表示されます。
⑤「Return(帰りの出発日時)」往復でチケットを購入する場合は、列車の復路(帰り)の日時も、往路(行き)選択時と同じ要領で選択します。
⑥「Adults / children(乗車人数)」予約枚数を選択します。大人なら「Adults」の右側、子供なら「Children」の右側の▼をクリックして枚数を選択します。
①〜⑥までの項目の入力と選択が完了したら、ページ下部の赤い検索ボタン「SEARCH」を押して、旅程を検索します。次のページで指定した条件にあった旅程が表示されます。
STEP2 検索結果から旅程を選択
「Search」ボタンを押すと、検索条件に応じて列車の「行き(往路)」の旅程候補が縦に表示されます。青枠で囲った部分が各旅程になります。

各表示項目の概要は以下を参考にしてください。
①「Depature(出発駅と出発時刻)」旅程の出発駅と出発時刻が表示されています。画像の例だと出発駅が「Roma Termini(ローマ テルミニ駅)」になります。その下の 09:20、09:30、10:20などの数字がその旅程の出発時刻になります。
②「Arrival(到着駅と到着時刻)」旅程の到着時刻と到着駅が表示されています。画像の例だと到着駅が「Milano Centrale(ミラノ中央駅)」になります。その下の11:59、12:40、12:29などの数字がその旅程の到着時刻になります。
③「Duration(所要時間)」目的地までの所要時間になります。2h59なら、目的地までの所要は2時間59分になります。
④「Train(列車名)」その旅程で乗車する列車名(列車の種類)になります。画像の例で表示されている「FrecciaRossa(フレッチェロッサ) 」は、イタリアの高速鉄道で、日本の新幹線に相当します。
⑤「Price(料金)」料金は最低価格が表示されています。同じ旅程でも、選択する「座席クラス」や「チケットクラス」によっても料金が異なってきます。
ご希望の旅程の「料金」付近をクリックすると、「座席クラス」と「チケットクラス」の選択画面(写真下)が開きます。お好きな「座席クラス」と「チケットクラス」を決めて、一カ所選択してください。

お好きな「座席クラス」と「チケットクラス」を選択後、赤いボタン「Continue」を押すと、旅程の選択が完了します。往復チケットを購入される方は、同じ要領で復路(帰り)のチケットも選択してください。
座席クラスとチケットクラスについては、本記事後半の「座席クラスとチケットクラス」にて詳しく解説しておりますが、特に変更やキャンセルの可能性がなければ、一番安い「Super Economy」の「Standard」で十分です。この後説明しますが、座席指定をすれば座席も100%確保できます。
座席指定は「Continue」ボタン上の「Choose the seat」の□にチェックを入れると、次のページにてシートマップから行う事ができます。ただし、往復チケットを購入される方は、復路(帰り)の旅程の選択時にのみ□にチェックを入れる事ができます。往路と復路両方の旅程を選択した後に、シートマップから往路と復路の両方の座席を選ぶ流れになります。片道チケットのみ購入の方は、この時点で「Choose the seat」の□にチェックを入れると、次のページでシートマップから座席を指定する事ができます。

「Continue」ボタンを押して、次のステップに移動する際に、座席クラスのグレードアップをオファーする画面(写真下)が表示される場合があります。グレードアップしない場合は左側のボタン「I continue without change」をクリックしてください。

STEP3 座席指定
「STEP2」で「Choose the seat」の□にチェックを入れた場合、旅程選択後に座席指定画面(写真下)に移動します。緑色の席が空いている席なので、お好きな席をクリックして選択します。

選択した座席は赤色で表示されます。グレーになっている席は既に誰かが予約済みなので選択する事はできません。また、車両を変更する場合は、ページ上部の「Slelect the coach 車両番号」をクリックして、別の車両を選択すれば変更できます。
残念ながら、列車の進行方向は未発表のため当日まで分かりません。座席の向きは、座席アイコンの長方形側の四角が背中側になります。
座席を選択したら、ページ下部の赤いボタン「Confirm」をクリックして次のステップに進んでください。往復チケットを購入される方は帰りの座席も同じ手順で選択してください。

STEP4 搭乗者情報の入力
続いて、搭乗者情報を入力します。初めて購入される方は右上の「Go on without log in」の右側の○にチェックを入れてください。入力フォームが表示されます。ログイン情報がある方は、ログインすると前回登録した会員情報を呼び出す事ができます。

①「FIRST NAME(名前)」チケット購入者の名前をローマ字で入力してください。大文字でも小文字でも構いません。
②「LAST NAME(苗字)」チケット購入者の苗字をローマ字で入力してください。大文字でも小文字でも構いません。
③「E-MAIL(メールアドレス)」予約完了メールや電子チケットを受け取るメールアドレスを入力してください。
④「CONFIRM E-MAIL(メールアドレス確認用)」③で入力したメールアドレスを再度入力してください。③と④のメールアドレスが一致しないと次のステップに進めません。
今度はその下の「Passengers(搭乗者情報)」を人数分だけ入力していきます。

購入者と搭乗者が同じ場合は、一番最初に「Copy the buyer's data 」をクリックすると、前で入力した氏名とメールアドレスを自動で入力してくれます。その他は必須項目ではありませんが、「⑤ BORN(生年月日)」だけは身分証明時に重要な要素なので、念のため入力してください。1988年5月4日なら「04/05/1988」と入力してください。
同伴者がいる場合は同じ手順で、氏名、メールアドレス、生年月日を全て入力してください。搭乗者全員の必要項目の入力が完了したら、ページを下部にスクロールしてください。
ページの中頃に、食事などのオプション項目(写真下)がありますが、興味がなければスルーしてください。

更にページを下にスクロールしていくと、お支払い情報の選択項目(写真下)が表示されています。

支払い方法には「クレジットカード」「PayPal」「amazon Pay」などがありますが、お好きな支払い方法の左側の○にチェックを入れてください。
続けて、お支払い方法の下にある規約への同意を求める項目「Accept General …」の左側の□にチェックを入れて同意します。ここの同意は必須となります。最後にページ下部の赤いボタン「Continue」をクリックして、お支払い情報の入力ページに移動します。
STEP5 お支払い情報の入力
前のステップで選択したお支払い方法の情報を入力します。本記事ではクレジットカード払いを例に説明いたします。

①「Cardholder firstname(カード名義 名前)」カードに記載されている名義の名前部分をローマ字で入力してください。
②「Cardholder lastname(カード名義 苗字)」カードに記載されている名義の苗字部分をローマ字で入力してください。
③「Card number(カード番号)」クレジットカードの番号を入力してください。
④「Expiration(カードの有効期限)」カードの有効期限を選択してください。2019年8月なら「8」「2019」と順番に選択します。
⑤「Security code(セキュリティコード)」カードの裏面に記載されている数字の下3桁を入力します。
①〜⑤の入力・選択項目に問題が無ければ、項目下部の「Continue」ボタンをクリックしてください。カード会社ごとの決済ページ(写真右)に移動します。
後はご自身で設定された暗証番号を入力の上、お支払いを完了してください。参考までに右上の画像はVISAの決済画面です。
支払いが正常に完了すると、再びトレニタリアのHPに移動して「Payment wa successful(支払い成功)」と表示されます。この画面(写真下)が表示されていれば予約は正常に完了しております。

右上の「×」を押して、ポップアップ表示を閉じると、下画像の様に予約した内容が表示されています。

この画面上からはチケットはダウンロードできません。乗車チケットは、予約完了時に送信されてくるメールの方に添付されています。
予約完了後
Trenitalia(トレニタリア)の公式HP上で、支払いが正常に完了すると、登録したメールアドレス宛に件名「Your Trenitalia Ticket」というメール(写真下)が届きます。

上記のメールに当日のチケットとなるPDFファイルが添付されています。列車乗車の当日はこのチケットをプリントアウトの上で持参し、検札員が検札に来た際に提示すればOKです。改札などはありません。
乗車チケット(オンライン予約時)
こちらがTrenitalia(トレニタリア)の公式HPでオンライン予約を完了した際に添付されてくるチケットの現物になります。
①「出発駅」出発駅が記載されています。画像の例だと「Roma Termini(ローマテルミニ駅)」
②「出発日時(Hours)」列車の出発日時が記載されています。画像の例だと2019年1月11日の午前6時に出発。
③「到着駅」到着駅が記載されています。画像の例だと「Milano Centrale(ミラノ中央駅)」
④「到着日時(Hours)」列車の到着日時が記載されています。画像の例だと2019年1月11日の午前8時55分に到着。
⑤「Train(列車の種類と番号)」列車の種類と番号が記載されています。乗車当日は、この列車番号で、駅構内の電光掲示板と照らし合わせて乗車ホームを確認します。
⑥「Survice(乗車クラス)」乗車クラスが記載されています。画像の例だと標準の2等席になります。
⑦「Coaches(車両番号)」車両番号が記載されています。画像の例だと乗車するのは6番車両になります。ホームから列車に乗車する際はこの番号と車両番号を照らし合わせて乗車してください。
⑧「Seats(座席番号)」座席番号が記載されています。画像の例だと1Cが当日の座席になるので、乗車後はここに記載されている番号の席に座ってください。
⑨「QRコード」列車に乗車後、検札員にチケットを提示すると、専用の機械でこのQRコード部分を読み取って検札を行います。しっかりと印刷して折り曲げ無いようにしてください。
チケットの再ダウンロードや予約内容の確認方法
予約内容や乗車チケットのPDFファイルは、トレニタリアの「チケット管理ページ」から、確認および何度でもダウンロードできます。
サイトにアクセスすると、以下の様な入力フォームがあります。

チケット購入時に使用した「メールアドレス」と「PNR」か「チケット番号」の何れかを入力の上、「SEARCH」ボタンを押すと、下画像の様に予約内容が表示されます。

ページ内のPDFのアイコンをクリックすると、PDFファイルのチケットを何度でもダウンロードできます。
② 現地の自動券売機で購入する
トレニタリアの乗車チケットは、各駅に必ずと言っていいほど設置してある「Biglietti(tikcet)」と書かれた自動券売機を操作して行います。

自動券売機は画面に直接タッチして操作を行います。まずはイギリス国旗をタッチして言語を英語に切り替えます。

言語を選択すると、トレニタリアを利用する上での注意事項が表示されます。

上記画面はを画面をタッチするか、しばらくすると項目の選択画面(画像下)に切り替わります。列車のチケットを購入する場合は「BUY YOUR TICKET」をタッチします。

続いて「行き先」を選択します。出発駅に関してはその購入場所の駅が自動で選択されます。下の例だとテルミニ駅の自動券売機を使用しているので「Roma Termini」が何もしなくても選択されています。

行き先は、よく利用される駅が候補としていくつか表示されています。目的地の駅名があれば、タッチしてください。候補の中に行きたい駅名が無ければ「Other Stations」をタッチして駅名を入力するか、上の「Arrival:」と書かれた右側をタッチして駅名を入力すれば、別の駅名を候補として表示できます。
駅名をタッチして選択すると、出発日時の選択画面が表示されます。

画面左側のカレンダーから出発希望日を選択してください。画像例では「AUGUST 2019(2019年8月)」となっていますが、左右の矢印「<>」をタッチすると表示月を変更できます。出発日を選択すると画面右側に時間帯の枠が表示されるので、予約を希望する時間帯をタッチしてください。最後に「CONFIRM」ボタンを押して予約日時を指定します。
予約日時を指定すると、指定した予約日時を起点に運行している列車の旅程が縦に表示されます。右下の「NEXT SOLUTIONS」をタッチすると、次の時間帯の旅程候補を表示できます。

項目は左から「DEPATURE-ARRIVAL(出発・到着時間)」「CHANGES(乗り換え回数)」「TRAINS(列車の種類)」「PRICE(運賃)」となっています。慣れていない方は「TRAINS(列車の種類)」は気にせずに、到着・出発時間を起点に、乗り換えのない(少ない)列車を探した方が分かりやすいと思います。ご希望の旅程が決まったら、各旅程右側にあるグレーの買い物カートのアイコンをタッチして選択します。
旅程を選択すると、座席クラスの選択画面が表示されます。「PRICE(運賃)」に関しては、高い運賃の座席ほどスペースが広かったり、飲食サービスが豊富になります。3時間程度の旅程でしたら、一番安い「2° STANDARD」のチケットで十分です。列車によりますが、通常の新幹線の普通席と同等のレベルです。もちろん座席は必ず確保されます。

座席クラスの右側に購入枚数の選択項目が表示されるので「ADULTS(大人)」「+」「−」ボタンをタッチして購入したい枚数を調整してください。4〜14歳(3歳以下は無料)のお子さんがいる場合は「CHILDREN(子供)」の右側の+−ボタンで枚数を選択してください。

枚数の選択が完了したら「FORWARD」ボタンを押して確認画面(写真下)に進んでください。

上の画像例だと、「From(出発地)」が「ROMA TERMINI(ローマ・テルミニ)」、「To(目的地)」が「MIRANO CENTRALE(ミラノ中央駅)」の旅程が選択されています。また、この時点で「COACHAND SEATS」の部分に「11車両の1D席」の様に座席が自動で割り振られていますので、変更したい方は右上の「CHOOSE SEATING(座席選択)」ボタンをタッチすると、シートマップを見ながら座席の選択が可能です。座席や旅程に問題が無ければ「FORWARD」をタッチして旅程を確定します。
再び下の様な確認画面が表示されます。

もし帰りのチケットも一緒に購入する場合は「ALSO BUY RETURN」ボタンをタッチして同じ要領で帰り分のチケットを選択してください。そのまま支払いに進むには一番右下の「PURCHACE」ボタンをタッチします。
支払い画面に移動するので、金額分の紙幣か硬貨を投入してください。

初期状態だと、現金払いになっているので、クレジットカードで支払いたい方は「CARDS」のボタンをタッチしてください。カードや紙幣硬貨の投入口は下の画像を参考にしてください。

カードで支払う場合は、カードの操作キーにPINコード(4桁の暗証番号)を入力後、緑線のVボタンを押すと、支払いを確定できます。

カードを挿入してから、暗証番号を入力できる様になるまで少し時間がかかります。暗証番号は、カード操作キーの画面に「PIN…」などとPINの文字が表示されてから入力する様にしてください。
キャッシュでもカードでも支払いが正常に完了すると、選択した内容で乗車チケットが発券されます。
③ 現地チケットオフィスで購入する

トレニタリアのチケットオフィスの有人カウンターでも、列車のチケットを購入する事ができます。トレニタリアのチケットオフィスは「.Itaro」「BIGLIETTI(TICKETS)」となど書かれた赤い建物になります。目立つのですぐに分かると思います。
チケットオフィスは、テルミニ駅はもちろん、フィレンツェの「S・M・ノヴェッラ駅」、ヴェネチアの「サンタ・ルチア駅」など、観光客が訪れる様な主要駅には必ず設置してあります。参考までに上の画像は「ローマ テルミニ駅」の、下の画像は「フィレンツェ S・M・ノヴェッラ駅」のチケットオフィスになります。

各チケットオフィスでは空きがある当日券はもちろん、先の日付のチケット予約も行う事ができます。ただし、チケット予約を行うならネットで事前にオンラインで行ってしまうのがお勧めです。
お勧めのチケット予約・購入方法
事前に列車の乗車日時が確定できるのであれば、迷う事なく「トレニタリアの公式HP」から予約するのがお勧めです。早めに予約すれば早割も適応されますし、乗車当日はチケットをプリントアウトの上で、列車に乗り込むだけです。
座席クラスとチケットクラス
座席クラス
トレニタリアの特急列車「Frecciarossa 1000(フレッチャロッサ1000)」と「Frecciarossa(フレッチャロッサ)」には大きく「EXECUTIVE(エグゼクティブ)」「BUSINESS(ビジネス)」「PREMIUM(プレミアム)」「STANDARD(スタンダード)」など、4種類の座席クラスがあります。
このうち最もランクが高い座席が「EXECUTIVE(エグゼクティブ)」になり、最もランクの低いというか普通の座席が「STANDARD(スタンダード)」になります。各ランクの特典やサービスは以下を参照ください。
EXECUTIVE(エグゼクティブ)

トレニタリアの最上級クラスにあたるこの座席クラスでは、座席幅が広いのはもちろん、可動するフットレスやリクライニングチェア、軽飲食の無料サービスなど、セレブ気分を味わえるサービスが満載です。下のシートマップをご覧頂くと分かるかと思いますが、車両内の座席も左右の窓際に4席づつのみです。(※列車の種類によって若干異なります)

エグゼクティブのサービスと特徴は以下になります。
- ・座席での飲食サービス(朝食・ランチ・ディナー)
- ・出発前に駅構内のラウンジ利用が可能
- ・チケットの検札を乗車前に済ます事が可能
- ・座席はレザーで横幅74cmのワイド設計
- ・前後の座席幅は1.5m
- ・リクライニング(119度まで)やレッグレスト機能を備えた座席
- ・座席周辺に電源差込口あり
- ・読書灯や出し入れ可能なテーブル
BUSINESS(ビジネス)

EXECUTIVE(エグゼクティブ)に次ぐ最上クラスのビジネス座席は、座席幅の広さはもちろん、軽食などのサービスも充実しています。ビジネスクラスは車種によって「Business Salottino」や「Business Area Silenzio」など複数種類ありますが、おおよそのサービスや特徴は同じで、料金が高くなるほど、座席周りにゆとりができます。ビジネスの一般的な座席配置は下のシートマップをご参照ください。プレミアムやスタンダードが横4列なのに対してビジネスは3列なので、かなりゆとりを感じて乗車する事ができます(※座席配置は列車の種類によって若干異なります)。

ビジネスのサービスと特徴は以下になります。
- ・座席でのウエルカムドリンクとスナックやスイーツのサービス
- ・新聞の無料提供サービス
- ・座席での有名イタリアシェフによるケータリングサービス(有料注文)
- ・座席はレザーで横幅69cmのワイド設計
- ・前後の座席幅は106cm
- ・リクライニング機能(109度まで)
- ・座席周辺に電源差込口あり
PREMIUM(プレミアム)

座席幅や座席前後のスペースなどは最安クラスの「STANDARD(スタンダード)」とほぼ変わりませんが、座席のリクライニング機能を利用する事ができます。また、飲食の面では「BUSINESS」とほぼ同等のサービスを受ける事ができます。座席の配列は列車の種類によっても若干異なりますが、横4列縦19列の配置になります。若干だけシートの横幅がスタンダードよりもワイドになっています。

「PREMIUM(プレミアム)」のサービスと特徴は以下になります。
- ・座席でのウエルカムドリンクとスナックやスイーツのサービス
- ・新聞の無料提供サービス
- ・座席での有名イタリアシェフによるケータリングサービス(有料注文)
- ・座席はレザーで横幅54cm
- ・前後の座席幅は95cm
- ・リクライニング機能(109度まで)
- ・座席周辺に電源差込口あり
STANDARD(スタンダード)

特別なサービスがない分、料金が最も安くなるのがこのスタンダードクラスです。新幹線の普通席の様なものなので、2~3時間の移動なら十分快適に過ごせると思います。

STANDARD(スタンダード)のサービスと特徴は以下になります。
- ・座席はレザーで横幅53cmのワイド設計
- ・前後の座席幅は95cm
- ・座席周辺に電源差込口あり
チケットクラスについて
チケットは同じ等級のチケットでも、クラスによってキャンセルや日時変更の有無などが異なります。基本的には料金が高いチケットクラスほど、変更の自由度は高くなります。チケットのクラスには以下の種類があります。
Base(正規料金)
トレニタリアの正規料金にあたるのが、この「Base」です。出発前日以降にチケットを購入(予約)しようとすると、この「BASE」しか選べなくなります。料金は高くなりますが、変更やキャンセルなどの融通が効くので、予定が流動的な方にはこちらのチケットクラスがお勧めです。BASEには以下の特徴があります。
・出発前なら何度でも変更が可能列車の出発前であればチケットや旅程の変更を何度でも行う事ができます。ただし、最初に購入した料金より高くなる場合は追加料金が必要です。また、購入した料金よりも変更後の料金が安くなる場合の返金もありません。変更は、現地のチケットオフィスでのみ行う事ができます。
・出発後1時間以内なら一度だけ変更可能列車の出発後1時間以内であればチケットの変更を1度だけ行う事ができます。それ以外の条件などは、出発前の変更と同じになります。
・払い戻し可能列車の出発前であれば、手数料20%を支払う事で払い戻しが可能です。ただし購入金額が10ユーロ以下のチケットは払い戻しを行う事ができません。
・直前の列車変更が可能出発駅や到着駅、座席クラスが同じという条件で、出発時間の1時間前から1時間後まで10€の手数料と差額分の料金を払う事で列車の変更が可能です。乗車直前の予定変更や、列車に乗り遅れた時に役立つサービスです。
Economy(エコノミー)
トレニタリアの正規料金に割引料金が適用されたチケットクラスになります。空きがあれば出発日の2日前まで購入が可能で、払い戻しはできませんが、手数料を支払えば日時の変更が可能です。Economyには以下の特徴があります。
・出発前なら日時の変更のみ可能(条件有)出発前であれば、日時の変更が可能です。ただし、列車種や座席クラスなどは変更前と同じである必要があります。また、変更後のチケットクラスは「Base」になるため、差額分の支払いが必要ですが、以後の変更やキャンセル条件は「Base」の内容が適応されます。
・払い戻し不可エコノミーのチケットは払い戻しはできません。
Super Economy(スーパーエコノミー)
エコノミーよりも更に割引料金が適用されたチケットクラスがスーパーエコノミーになります。出発日の2日前まで購入が可能で、払い戻しや変更は一切できませんが、正規料金の半額以下で購入できる場合があります。
・予約の変更スーパーエコノミーのチケットは予約の変更はできません。
・払い戻し不可スーパーエコノミーのチケットは払い戻しはできません。
Cartafreccia Estate
スーパーエコノミーよりも安い料金で「Cartafreccia Estate」というチケットクラスが販売されている事がありますが、これは有料会員用の割引特典なので、我々一般の旅行者は選択する事はできません。最安のチケットはスーパーエコノミのスタンダードになります。
どの座席クラスとチケットクラスを選べば良いか?
結論から言うと、購入するチケットは一番安い「Standard(普通席)」の「Super Economy(スーパーエコノミー)」で十分です。「Standard」でも、座席は確保されますし、予定の変更がないのであれば、キャンセルや日程変更が一切効かない「Super Economy」で十分です。
イタリア国内 主要経路の所要時間
以下の「イタリア国内 移動所要時間表」は、主要4都市「ローマ」「フィレンツェ」「ミラノ」「ヴェネチア」をそれぞれ鉄道で移動した際の所要時間を示しています。
ローマ | フィレンツェ | ミラノ | ヴェネチア | |
---|---|---|---|---|
ローマ | - | 約1時間20分 | 約3時間00分 | 約3時間35分 |
フィレンツェ | 約1時間20分 | - | 約1時間45分 | 約2時間05分 |
ミラノ | 約3時間00分 | 約1時間45分 | - | 約2時間25分 |
ヴェネチア | 約3時間35分 | 約2時間05分 | 約2時間25分 | - |
※ 上記の表は、ローマは「テルミニ駅」、フィレンツェは「サンタ・マリア・ノヴェッラ駅」、ヴェネチアは「サンタ・ルチア駅」、ミラノは「ミラノ中央駅」など、各都市のメインステーション間同士の所要時間を記しています。
駅名のアルファベットリスト
以下の表は、トレニタリア(Trenitalia)の旅程検索時に入力する「From(出発駅)」と「To(到着駅)」をローマ字で記したリストになります。イタリアは「ローマ駅」でも複数あるので間違えると大変です。是非、旅程検索時にコピーしてご活用ください。
イタリア国内の都市
英字表記 | カタカナ表記 |
---|---|
Roma Termini | ローマ テルミニ駅 |
Milano Centrale | ミラノ中央駅 |
Firenze S. M. Novella | サンタ・マリア・ノヴェッラ駅(フィレンツェ駅) |
Venezia S. Lucia | サンタ・ルチア駅(ヴェネチア駅) |
Torino Porta Susa | トリノ・ポルタ・スーザ駅 |
Napoli Centrale | ナポリ中央駅 |
Bologna Centrale | ボローニャ中央駅 |
Verona Porta Nuova | ヴェローナ・ポルタ・ヌオーヴァ駅 |
Parma | パルマ駅 |
Pisa Centrale | ピサ中央駅 |
Palermo Centrale | パレルモ中央駅 |
Genova Brignole | ジェノバ・リーニョレ駅 |
イタリア隣国の都市
英字表記 | カタカナ表記 |
---|---|
Paris-Montparnasse | モンパルナス駅(パリ) |
Paris-Gare-De-Lyon | リヨン駅(パリ) |
Paris-Saint-Lazare | サン・ラザール駅(パリ) |
Paris-Nord | パリ北駅 |
Wien Hauptbahnhof | ウィーン中央駅(オーストリア) |
Salzburg Hbf | ザルツブルク中央駅 |
Zuerich Hb | チューリッヒ中央駅 |