メディチ家礼拝堂 観光ナビ – 見どころ、行き方、入口、営業時間、所要時間

(2019年10月22日 公開) (2019-10-26 最終更新) 鐘楼から見るメディチ家礼拝堂の景観

本記事では、フィレンツェの穴場的観光スポット「メディチ家礼拝堂」の見どころを豊富な写真を交えて詳しく解説します。他にも、営業時間や行き方、入場料金など、メディチ家礼拝堂観光に役立つ情報が満載です。

メディチ家礼拝堂とは

メディチ家礼拝堂の外観

サン・ロレンツォ教会と隣接して西側に建つ八角形の建物が「メディチ家礼拝堂」です。この礼拝堂は、初代トスカーナ大公「コジモ1世」、2代目「フランチェスコ1世」、3代目「フェルディナンド1世」など、初代から6代目までのトスカーナ大公までがまつられている霊廟です。

建物は初代の「コジモ1世」が着想していましたが、建設が着工されたのは1602年、第3代トスカーナ大公「フェルディナンド1世」の時代でした。

建設担当者を選ぶにあたってはコンクールが開かれ、メディチ家のお抱え建築家として名を馳せていた「ベルナルド・ブオンタレンティ」のプランを押しのけて、「マッテオ・ニジェッティ」のプランが採用されました。その後、ニジェッティは1650年まで設計責任者を務めましたが、最終的にこの礼拝堂が完成したのは1962年の事でした。

メディチ家礼拝堂は、主にバロック様式の「君主の礼拝堂」と「新聖具室」の2つの建物で構成されています。この礼拝堂と新聖具室を総称して「メディチ家礼拝堂」と呼ぶのが一般的です。

メディチ家礼拝堂の基本情報

営業時間・休館日・入場料金

営業時間

  • 8:15-14:00

※チケットオフィスは閉館時間の40分ぐらい前にクローズします。

休館日

第2、第4日曜日、第1、第3、第5月曜日、1/1、5/1、12/25

入場料金

8ユーロ

ロケーション・行き方・入口

メディチ家礼拝堂はS・M・ノヴェッラ駅の東側約600メートルほどの場所、サン・ロレンツォ教会の西側に隣接して建っています。

フィレンツェ中心部の地図

主要スポットから「メディチ家礼拝堂」にアクセスする場合「S・M・ノヴェッラ駅」からは徒歩で8分ほど、ドゥオーモからは、徒歩3分~4分ほどです。アカデミア美術館に行く場合も、メディチ家礼拝堂からなら徒歩5~6分ほどになります。

メディチ家礼拝堂のロケーションに関しては、以下のグーグルマップも参考にしてください。

メディチ家礼拝堂の入口

「メディチ家礼拝堂」は「サン・ロレンツォ教会」の一部ですが、入口や営業時間が異なるので、別施設と認識した方が混乱しないと思います。「メディチ家礼拝堂」の入口は、通りの様な「マドンナ・デッリ・アルドブランディニ広場」に面しています。

メディチ家礼拝堂の入口

礼拝堂の外観は、一見すると小さなホテルかショップに見えますが、入口に「CAPPELE MEDICEE」と書かれているのが目印です。

中に入場するとすぐにセキュリティチェックがあります。セキュリティチェック手前右手側がチケット売り場になります。

メディチ家礼拝堂のセキュリティチェックとチケット売り場

メディチ家礼拝堂の見どころ

新聖具室と君主の礼拝堂内部の景観

入り口付近でセキュリティチェックを受けて見学スペースに入ると、まずは絵画や聖遺物が展示されているエリアに出ます。

メディチ家礼拝堂 展示品の絵画
メディチ家礼拝堂 聖遺物の展示室

この場所は礼拝堂でもありお墓でもあるため、メインの礼拝堂に行く途中には死者をまつるエリアもあります。

メディチ家礼拝堂 墓標

展示エリアや墓標などを見学しながら、通路に沿って進んで行くと2階へと続く階段があります。階段を登ると「君主の礼拝堂」です。

メディチ家礼拝堂 君主の礼拝堂へと続く通路

君主の礼拝堂

君主の礼拝堂内部の景観

1644年建設の「君主の礼拝堂」は、外観のシンプルさからは想像が付かないほど内部の装飾は華やかです。部屋の床や壁面には、数百種類の色大理石が惜しみなく使用されています。

君主の礼拝堂内部の景観

八角形の礼拝堂の壁面には6つの墓碑があり、コジモ1世からコジモ3世まで、6人の歴代トスカーナ公が埋葬されています。下画像は、第5代トスカーナ大公「フェルディナンド2世」の墓碑です。

君主の礼拝堂 フェルディナンド2世の墓碑

墓碑の上部には縦長の半楕円形のスペース(壁龕)がありますが、ここには大公像が飾られる予定でした。しかし、財政的な理由などもあり実際に飾られたのは「フェルディナンド1世」と「コジモ2世」の墓碑のみでした。下画像はピエトロ・タッカ作の「コジモ2世(17世紀)」の大公像です。

君主の礼拝堂 コジモ2世の大公像

こちらは、ピエトロ・タッカとフェルディナンド・タッカ作の「フェルディナンド1世(17世紀)」の大公像です。

君主の礼拝堂 フェルディナンド1世の大公像

壁の基部(下部)には、トスカーナ大公国の16の紋章が飾られています。この紋章の制作にあたっては決して腐らないように、大理石、輝石、ラピスラズリ、サンゴ、真珠、アラバスターなどの素材が使用されました。当時の技術ではこれらを加工するだけでかなりの年月を要しました。そのためにわざわざ専門の「貴石加工所」を設立したほどです。実際、この貴石加工所は何世紀にも渡りこの礼拝堂の装飾を手掛けました。

君主の礼拝堂 壁面の装飾 トスカーナ大公国の16の紋章

下画像は「シエナ」の紋章になります。

君主の礼拝堂 壁面の装飾 トスカーナ大公国の16の紋章

そして、この礼拝堂一番の見どころは、高さ59メートルの八角形の天井に描かれたフレスコ画です。

君主の礼拝堂の天井画(ピエトロ・ベンヴェヌーティ作)」

この天井画は「旧約聖書」と「新約聖書」がテーマになっており、1828年に新古典主義の代表的な画家「ピエトロ・ベンヴェヌーティ」が手掛けました。

君主の礼拝堂の天井画(ピエトロ・ベンヴェヌーティ作)」

光が差し込む中心部に最も近い八角形部分には、四福音書記者の「マルコ」「マタイ」「ルカ」「ヨハネ」と、四人の預言者が描かれています。

新聖具室

新聖具室

新聖具室は、教皇レオ10世の命令により1520年にミケランジェロが設計した彫刻と建築のバランスが見事に取れた正方形の部屋です。

部屋内に飾られている彫刻群まではミケランジェロがほぼ完成させましたが、その当時のフィレンツェは動乱期にあったため、聖具室全体を完成せずして、ミケランジェロはローマに居を移しました。

その後、コジモ1世の命により、最終的に聖具室を完成させたのは「ジョルジョ・バザーリ」と「バルトロメオ・アンマンナーティ」の二人でした。

この「新聖具室」は「君主の礼拝堂」から廊下(写真下)を歩いてアクセスする事ができます。

君主の礼拝堂と新聖具室をつなぐ廊下

新聖具室に入ると、すぐ右手側にはミケランジェロ作の「聖母子像」が飾られています。

両側は、聖書に登場する双子の聖人「聖コスマス(写真左)」と「聖ダミアヌス」の像です。そして、これらの像の下には「ロレンツォ・デ・メディチ(豪華王)」とその弟の「ジュリーアーノ」が埋葬されています。

聖母像を背にして正面に目を向けると、向き合う様に儀礼用の祭壇が置かれています。この祭壇もミケランジェロが設計を手掛けたもので、左右には大理石の燭台が飾られています。向かって左側の燭台はミケランジェロの弟子が手掛け、右側は、後年の18世紀に別の芸術家が手掛けたものです。

君主の礼拝堂の祭壇と燭台

そして、部屋の左右には向き合う様に2つの霊廟があります。この霊廟は共にミケランジェロが手掛けたもので、それぞれ3体の彫刻で装飾されています。

ジュリアーノ・デ・メディチの霊廟とミケランジェロの彫刻「夜」と「昼」

霊廟の一つは、ヌムール公「ジュリアーノ・デ・メディチ (写真上)」のもので、霊廟の上部には「行動」と名付けられた鎧姿の「ジュリアーノ・デ・メディチ 」の像が飾られています。そして、その下の棺の上には「夜(写真内左下)」と「昼(写真内右下)」と名付けられた2体の像が横たわっています。左側の「夜」の像の近くにはフクロウやケシなど、夜を連想させるシンボルが配置されています。

このジュリアーノの霊廟の向かいにあるのが、豪華王の孫でウルビーノ公の「ロレンツォ・デ・メディチ」の霊廟です。上部には「思索」と名付けられた「ロレンツォ・デ・メディチ」の像が飾られ、棺の上には「黄昏(写真内左下)」と「曙(写真内右下)」の像が横たわっています。

ロレンツォ・デ・メディチの霊廟とミケランジェロの彫刻「黄昏」と「曙」>

ギフトショップ

ギフトショップ

館内の一角には、規模は小さいですが「ギフトショップ」も併設しています。

メディチ家礼拝堂 観光所要時間の目安

ミケランジェロ作の彫刻「昼」

メディチ家礼拝堂観光の所要時間目安は35分〜45分ほどです。

上記は本記事内の「メディチ家礼拝堂の見どころ」で紹介しているスポットを、ある程度ノンビリと一通り見学した場合の所要時間目安です。また、メディチ家礼拝堂はそこまで人気スポットではないので、混雑具合を過度に気にする必要はありません。ただし可能であればのレベルですが、土日の12時〜14時ごろの訪問は避けた方がベターです。とは言え、仮に入場待ちがあっても、せいぜい30分ほどだと思います。他の観光スポットとの兼ね合いでタイミングの良い時間に訪問ください。

フィレンツェカードをお持ちの方は、直接入口から入場して係員にカードを提示すると、チケット代わりとなるレシートの様な紙切れを発券してくれます。

まとめ

メディチ家礼拝堂はコンパクトで見学しやすい観光スポットです。混雑具合も、内部の見応えから考えると緩やかな方なので、短時間でさらっと見学する事ができます。

ロケーション的にも、ドゥオーモ広場からアカデミア美術館に行く途中にあるので、アカデミア美術館に行かれる方は、さらっとでも立ち寄る事をお勧めします。フィレンツェカードをお持ちの方は立ち寄らない手はないと思います。