オルセー美術館 行き方から見るべき作品まで徹底解説

(2018年9月19日 公開) (2018-09-24 最終更新) オルセー美術館の外観

ルーブル美術館に次ぐパリの人気美術館と言えば、年間約200万人もの来場者数を誇るこの「オルセー美術館」です。

オルセー美術館は、世界で最も多くの「印象派」と「ポスト印象派」の作品を所蔵している美術館として知られ、3万5000m²の敷地内には、ゴッホをはじめ、セザンヌ、モネ、ルノワール、ゴーギャンなど、世界の名だたる画家の有名作品が、常時約4,000点も展示されています。

本記事では、オルセー美術館への行き方や入場料金などの基本情報を中心に、当日の入場の流れやチケット購入方法などについても詳しく解説致します。他にも館内の見所やお勧め作品、ミュージアムパスを利用した優先入場方法まで、オルセー観光に役立つ情報が満載です。

営業時間・入場料金

オルセー美術館 入口付近の彫像

■オルセー美術館

オルセー美術館は月曜が休館日で、木曜は夜間まで開館しています。

営業時間
  • 【火、水、金、土、日】
    ・9:30〜18:00
    ※チケット販売は17時まで
  • 【木曜日】
    ・9:30〜21:45
    ※チケット販売は21時15分まで
休館日毎週月曜日、5月1日、12月25日
入場料金
  • ・14 €
    ※18歳未満の方の入場は無料です。
    ※毎月第1日曜日は無料で入場できます。
  • ・11 €(割引料金)
    ※木曜日は18時以降、それ以外の営業日は16時30以降になると、一般の大人は11€で入場する事ができます。
オーディオガイド 5€でレンタル可能(日本語対応)
300以上の音声による作品説明によって、ご自分のペ ースでコレクションを鑑賞できます。ドイツ語、英語、 中国語、韓国語、スペイン語、フランス語、イタリア 語、日本語、ポルトガル語、ロシア語に対応。
その他パリミュージアムパスでの優先入場が可能。

■ブックショップ・ギフトショップ

オルセー美術館には、ブックショップやギフトショップも営業じています。

営業時間
  • 【火、水、金、土、日】
    ・9:30〜18:30
  • 【木曜日】
    ・9:30〜21:30

行き方・ロケーション

オルセー美術館はパリの1区、セーヌ川沿いの「ヴェルテール通り」に面して建っています。近場には「ルーブル美術館」や「オランジュリー美術館」「ロダン美術館」など、芸術関連の観光スポットが多くあるほか、コンコルド広場や、パレ・ロワイヤルも徒歩圏内です。

オルセー美術館へのアクセスは、RER C号線か、地下鉄ライン12番を利用するのが便利です。

【地下鉄での行き方】

メトロ12番線「ソルフェリーノ駅(Solférino)」で下車後、オルセー美術館の入場口までは徒歩3分(270m)ほどです。

【RERでの行き方】

RER C号線「ミュゼ・ドルセー駅(Musée d’Orsay)」で下車後、オルセー美術館の入場口までは徒歩1分(70m)ほどです。

【バスでの行き方】

バス路線 24, 63, 68, 69, 73, 83, 84, 94 の何れかを利用して、バスターミナル「Musée d'Orsay駅」などで下車後、オルセー美術館の入場口までは徒歩1分ほどです。

【主要スポットから徒歩でのアクセス】

当日の入口について(優先入場口と一般入場口)

オルセー美術館の入場口

オルセー美術館の入口(エントランス)は、チケット保有の有無や、団体、グループなどで4つに分けられています。入口は基本的に建物の左右の側面に2つづありますが、並ぶ時は赤い仕切り線にそって建物の正面に並びます。各入り口の概要は以下を参照ください。

  • ■ Entrance A Entrance Aは、当日券を購入して入場する方用の「一般入場口(individual visitors)」になります。チケットはセキュリティチェック通過後に館内で購入する形になります。ピークシーズンなどは1時間待ちという事もあり得ます。

  • ■ Entrance B Entrance Bは、事前予約済みのグループや団体客専用の優先入場口になります。

  • ■ Entrance C Entrance Cは、パリミュージアムパスや、事前にWEBでチケットを購入している方などの優先入場口になります。個人旅行などでチケットをお持ちの方はこちらから入場してください。

  • ■ Entrance D Entrance Dは、事前予約済みの学生団体専用の優先入場口になります。

パリミュージアムパスをお持ちの方や、WEBでチケット購入済みの方は「Entrance C」から、当日券を購入して入場するなら「Entrance A」に並んで入場してください。

また、どの入口から入場しても、館内に入ってすぐにセキュリティチェックがあります。

下の画像は、チケット保有者の優先入場口「Entrance C」です。オルセー美術館の各入口には、明確にAからDまでの表記があるので、非常に分かりやすいと思います。

チケット保有者の優先入場口「Entrance C」

こちらは一般入場口の「Entrance A」になります。

一般入場口「Entrance A」

学生団体専用の優先入場口「Entrance D」は閉まっている事が多いです。

学生団体専用の優先入場口「Entrance D」

オルセー美術館のフロマップと作品

オルセー美術館内の景観
オルセー美術館内の景観

元々オルセー美術館の建物は、実際に列車が発着する駅舎として建設されました。その後、駅舎としての役目を終えた20世紀後半には、ホテルへの改修が計画され、元々の建物は取り壊しが確実視されていました。

しかし、政治家「ジャックス・デュアメル」をはじめとする文化庁の働きかけによって建物は保護され、1986年に美術館としてオープンしました。そのため、現在も建物の外観や内観には、駅舎だった頃の名残が多く残っています。

館内は、0階(地上階)、2階、3階、4階、5階の全5フロアで構成されています。そのうち作品が展示されているのは、0階(地上階)、2階、5階の3つのフロアになり、残りの3階と4階はほぼ中継階としての役割だけです。

オルセーの展示作品は、1814年〜1914年の期間に制作されたものに限られ、作者や作風ごとに展示ブロックが区切られています。日本でも有名なゴッホやゴーギャンなどの作品は2階に展示されていますが、それ以外の人気印象派作家、モネやマネ、ルノワール、セザンヌなどの作品は最上階の5階に集中しています。

■0階(地上階) フロアマップと見るべき作品

0階(地上階)のフロアマップ
  • 【1〜3, 7】ドラクロワ、ジェローム、ブグロー、アングレー
  • 【4】ミレー、ドーミエ
  • 【5】バルビゾン派
  • 【8】ナビ派、ボナール、ドニ、ヴァロットン、ヴィヤール
  • 【9】ジャン・ピエール
  • 【14, 18】モネ
  • 【15〜16】オリエンタリズム
  • 【20】クールベ
  • 【22〜23】フランス第二帝政 装飾芸術
【0階の見るべき作品】

ミレー作 落ち穂拾い 【4】落ち穂拾いジャン・フランソワ・ミレー作(1857年頃)当時としては画期的な作風で、収穫後の麦の穂を拾い集める農民のありのままの姿を描いた作品。

エドゥアール・マネ作 オランピア 【14】オランピアエドゥアール・マネ作(1863年頃)制作された当初は娼婦と言う大胆な作風によって大きな非難を浴びた作品。

■2階 フロアマップと見るべき作品

2階のフロアマップ
  • 【52〜53】装飾芸術 折衷主義とジャポニスム
  • 【54】ボナール、ヴュイヤール、セザンヌ、スーラ―
  • 【55】第三共和統治下の美術と社会
  • 【59】フランスと海外の自然主義
  • 【61〜66】アールヌーボー(ベルギー/スペイン/フランス/イタリア)
  • 【70〜72】ゴーギャン、ゴッホ
【2階の見るべき作品】

ゴッホ シエスタ 【71】シエスタフィンセント・ファン・ゴッホ作(1890年)ゴッホが精神病院に入院していた時に描かれたフランスの田園風景をモチーフにした作品。

ゴッホ 自画像【72】 自画像フィンセント・ファン・ゴッホ作(1889年)シエスタと同時期に描かれたゴッホの自画像。背景や絵のタッチからゴッホの内面に秘めた激しい感情が伝わってきます。

【その他のゴッホ作品の展示場所】
  • 【71】医師ガシェの肖像(1890年)
  • 【72】アルルのダンスホール(1888年)
  • 【72】星月夜(1888年)
  • 【72】ウジェーヌ・ボックの肖像(1888年)

■5階 フロアマップと見るべき作品

5階のフロアマップ
  • 【29〜37】モネ、マネ、ルノワール、ドガ、セザンヌ、ピサロ、シスレー
  • 【38〜42】新印象主義、クロス、スーラ、シニャック
【5階の見るべき作品】
  • 日傘の女(右向き)

    日傘の女(右向き)
    クロード・モネ作(1885年)

  • 日傘の女(左向き)

    日傘の女(左向き)
    クロード・モネ作(1885年)

  • ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会 オーギュスト・ルノワール 作

    【32】ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会
    オーギュスト・ルノワール 作(1876年)

  • 草上の昼食

    【29】草上の昼食
    エドゥアール・マネ 作(1863年)

  • 田舎のダンス オーギュスト・ルノワール 作

    【34】田舎のダンス
    オーギュスト・ルノワール 作(1883年)

  • 都会のダンス オーギュスト・ルノワール 作

    【34】都会のダンス
    オーギュスト・ルノワール 作(1883年)

作品の展示場所は変わる可能性があるので、最終的には館内のインフォメーションで無料配布されている「館内マップ」を参考に見学を進めてください。


お勧めの訪問時間と曜日

オルセー美術館 展示フロアの景観

オルセー美術館を訪問するなら、比較的混雑が緩やかな週の中日、 水曜から金曜日あたりがお勧めです。特に夜間営業がある木曜日の夜18時以降は、日中の混雑が嘘の様に人の波が引くため、最もお勧めの訪問タイミングです。

逆に、休館日前後に当たる「日曜」と「火曜」、更に「土曜の夜」の訪問は、混雑する場合が多いので、あまりお勧めしません。

以下は、オルセー美術館の公式サイトで公開されている、曜日と時間帯毎の混雑傾向を表で示したものになります。

9.30〜13:0013.00〜18:0018.00〜21:45
火曜混雑混雑-
水曜普通普通-
木曜普通普通普通
金曜普通普通-
土曜やや混雑混雑-
日曜混雑混雑-
【当日の混雑状況】

オルセー美術館の当日の混雑状況に関しては、オルセー公式HPの「Current waiting time」ページにて、リアルタイムで確認する事ができます。

オルセー美術館HPの待ち時間グラフ

「General public」が一般入場列の待ち時間、「Priority access」が、パリミュージアムパスなど、何らかの優先入場チケットをお持ちの方の待ち時間になります。

リアルタイムの待ち時間表示は、当然ながらオルセー美術館の営業時間中にしか表示されません。また、待ち時間の確認ページに表示される時間は、あくまでも目安として鵜呑みにしない様にしてください。25分程度の待ち時間が表示されていても、すぐに入場できてしまう場合もあります。

所要時間の目安とお勧めの見学順序

オルセー美術館観光の所要時間の目安は2時間〜3時間ほどです。

上記は「ゴッホ」や「モネ」など、ガイドブックなどで紹介されている有名作品だけに絞って観光した場合の所要の目安です。

オルセー美術館は、広さ3万5000m²、常設展示の作品数は約4,000点ほどになります。ルーブルと比べるとおおよそ9分の1ほどの展示数になりますが、美術館の規模としては十分に大規模です。全作品を網羅するには、最低でも所要半日は必要だと思います。

ただし、一つ一つの作品鑑賞にかける時間は人それぞれなので、じっくりと全作品を鑑賞したいとお考えなら、丸1日は「オルセー美術館」のために予定を確保しておくのがお勧めです。

■お勧めの見学順序

全フロアの中で、一般的に知名度の高い作品は最上階の5階に集中しているので、観光当日は最上階の5階からスタートして、次に2階、最後に1階の順番で見学して行くと効率良く見学できると思います。

また、朝一番で美術館を訪れる方は、5階の「大時計」に真っ先に向かえば、人込みでごった返す前に、人気スポットの「大時計」の前でじっくりと記念撮影ができるのでお勧めです。

オルセー美術館 大時計

観光時間が限られる方や、とりあえずオルセー美術館はゴッホの作品だけ見学出来ればいいと言う方は、ゴッホ作品の展示コーナーである2階の70〜72番に向かってください。

まとめ

オルセー美術館は、ルーブル美術館に比べると規模的には小さいですが、その分建物の構造もシンプルで非常に見学しやすい場所です。

また、館内は20世紀前半当時の建物をそのまま利用しつつも、現代風にアレンジされているので館内や外観を見学するだけでも、十分に見ごたえのある場所です。ロケーション的にも「ルーブル美術館」や「オランジュリー美術館」から徒歩圏内に位置しているので、時間がある方やミュージアムパスをお持ちの方は是非足を運んでみてください。