【ローマ 地下鉄 利用ガイド】乗り方、チケットの買い方、料金、治安などを徹底解説
ローマの地下鉄は、テルミニ駅(Termini)をほぼ中心にA〜C線までの3線が運行しています。このうちC線は、中心地のやや東側からフィウミチーノ空港までを結ぶ路線となるため、我々観光客が主に利用するのは、ローマの西と南東を結ぶ「A線」と、ローマの南北を走る「B線」になります。
ローマは、この地下鉄A線とB線さえ乗りこなせば、バチカン市国はもちろん、コロッセオ、トレビの泉、スペイン坂など、ローマの主要スポットを縦横無人に観光する事ができます。
本記事では、ローマの地下鉄の乗り方や、チケット料金、治安などの基本的な情報はもちろん、ローマの地下鉄を利用する上で役立つ情報を徹底的に解説致します。
ローマの交通機関について
ローマの交通機関は、地下鉄、バス、トラム、近郊鉄道(Ferrovie Urbane)も、全て「ATAC(アタク)」と呼ばれる公共の交通会社によって管理されています。
そのため、これらの交通手段の乗車券は全て共通で、有効期間内であれば、地下鉄からバスなど、同じ乗車チケットで乗り継ぐ事も可能です。
ローマ 地下鉄の運行時間
地下鉄の運行時間は、5時30分〜23時30分までとなりますが、金曜日と日曜日は、25時30分まで運行しています。
ただし、終電の時間は乗車駅によって異なりますのでご注意ください
ローマ地下鉄のチケット料金と種類

ローマ地下鉄の乗車チケットには、使い切りの「1回券」以外にも、「24時間券」「48時間券」など複数の種類があります。短期間で地下鉄を多く利用される方は時間券を購入すると料金的にお得になる場合が多いです。
1回券(BIT)

1回使い切りの普通切符にあたるのがこの「BIT」です。使い勝手がいいですが、最新型の自動券売機で販売されてない事があります。
| 料金 | 1.50€ |
|---|---|
| 有効期限 | 利用開始から100分 |
| 乗り継ぎ | 100分以内であれば地下鉄から市バス、トラム、もしくはそん逆での乗り換えが可能です。ただし、地下鉄の改札を出た後に、地下鉄の改札を再び通って乗車する事はできません。改札を出ない地下鉄の乗り換えはOKです。 |
24時間券(ROMA 24H)

利用開始から24時間有効(使い放題)のチケットです。地下鉄や市バスなどを1日に5回以上乗る場合は、1回券よりもこちらの購入がお得です。
| 料金 | 8.50€ |
|---|---|
| 有効期限 | 利用開始から24時間 |
| 乗り継ぎ | 有効時間内であれば地下鉄から地下鉄、市バス、トラム、もしくはそん逆での乗り換えも自由です。 |
48時間券(ROMA 48H)

利用開始から48時間有効(使い放題)のチケットです。24時間券を2回購入するよりも料金的にお得です。
| 料金 | 15.00€ |
|---|---|
| 有効期限 | 利用開始から48時間 |
| 乗り継ぎ | 有効時間内であれば地下鉄から地下鉄、市バス、トラム、もしくはそん逆での乗り換えも自由です。 |
72時間券(ROMA 72H)

利用開始から72時間有効(使い放題)のチケットです。3日間地下鉄をフル活用する場合は、この時間券の購入がお得です。
| 料金 | 22.00€ |
|---|---|
| 有効期限 | 利用開始から72時間 |
| 乗り継ぎ | 有効時間内であれば地下鉄から地下鉄、市バス、トラム、もしくはそん逆での乗り換えも自由です。 |
1週間定期(C.I.S.)
利用開始から1週間有効なチケットです。4日間以上滞在の方にはお勧めのチケットです。
| 料金 | 29.00€ |
|---|---|
| 有効期限 | 利用開始から1週間 |
| 乗り継ぎ | 有効期間内であれば地下鉄から地下鉄、市バス、トラム、もしくはそん逆での乗り換えも自由です。 |
複数回券(MULTI-BIT - 2, 5, 10)

1回券をセットで複数枚(2回券,5回券,10回券)同時購入する事ができます。料金的には1回券を複数枚購入する場合と変わりませんが、発券される乗車チケットは1枚だけなので、管理面では非常に使い勝手が良いです。つまり、複数回券の10回券を購入した場合も発券される物理的なチケットは1枚(10回利用可能)です。
複数回券の場合は、その都度「1回券」を利用する形になるので、期間をあけて利用する場合などに便利です。
| 料金 | 1.50〜15.00€ |
|---|---|
| 有効期限 | 利用開始から100分 |
| 乗り継ぎ | 基本な乗り継ぎルールは1回券と同じです。ただし、前回利用時から100分経過しないで利用した場合は、前回の有効時間が引き継がれます。 |
ローマ地下鉄 乗車チケット購入方法
ローマ 地下鉄の乗車券は以下の何れかの方法で購入が可能です。
- ・自動券売機で購入する
- ・atacのチケットオフィスで購入する
- ・ローマ市内の売店や露店で購入する
- ・バスの運転手から直接購入する
乗車チケットの有効期限は利用を開始した時点からになるので、余裕がある時に事前購入しておくのも良いと思います。以下より各チケット購入方法の詳細について解説致します。
自動券売機で乗車チケットを購入する方法
ローマ地下鉄の乗車チケット(切符)は、自動券売機で購入するのが一番手っ取り早いです。自動券売機は大きく以下の2種類があります。
タッチパネル式の自動券売機

ここ数年、ローマの地下鉄駅で見かける様になってきたのが、こちらのタッチパネル式の自動券売機です。日本語表示にも対応している分、使い勝手はいいですが、1回券が購入できない点や、タイミングによってはクレジットカードしか利用できない事がある点などは、不便に感じる事があります。他方で、近年導入された「複数回券(2回券、5回券、10回券)」を購入できるのは、こちらの自動券売機のみになります。
ボタン式の自動券売機

ローマの地下鉄駅では、こちらの「ボタン式の自動券売機」を、まだまだ数多く見かけます。一見タッチパネル式に見えますが、操作は画面左右のボタンを押して行っていきます。一回券を購入したい場合は、この自動券売機を見つけてください。複数回券(2回券、5回券、10回券)は購入できませんが、時間券(24〜72時間券)の購入は可能です。
以下より「タッチパネル式自動券売機」と「ボタン式自動券売機」の操作手順を順番に解説します。
タッチパネル式自動券売機の購入手順
タッチパネル式の自動券売機を見つけたら、初期画面を一回タッチ後、今度は左下の「日本の国旗」をタッチして、表示言語を日本語に切り替えます。

表示が日本語に切り替わったら、後は画面の案内に沿って操作して行くだけですが「チケット種類」などは英語表記なので、補足も兼ねてご説明致します。

上から「1回券」「2回券」「3回券」「4回券」「5回券」「24時間券」「48時間券」の順で表示されていますので、購入したいチケット種類を直接タッチして選択します。参考までに2回券や5回券を購入しても発券されるチケットは1枚(2回また5回利用可能)です。
続いて「購入枚数」「支払い方法」の順で選択します。

「支払い方法」はタイミングによってクレジットカードしか選択できない場合があります。
お支払いの総額と購入内容が表示されるので、カード、または現金を挿入します。

この時点でタッチパネルの操作は一旦終了です。
カード、硬貨、紙幣の投入口は、だいたい機械の右手側にあります。

後はカードを挿入して暗証番号を入力するか、直接料金を投入してください。
カード決済完了後、または投入金額が購入金額を超えた時点で「旅行券の発券中」と表示されますので、少し待ちます。

乗車チケットは、自動券売機下部の取り出し口から発券されます。

このタイミングで「レシート(領収書)」を発券するかの選択肢が画面に表示されるので、必要であれば「はい、印刷します。」をタッチしてください。
ボタン式自動券売機の購入手順
自動券売機の表示は英語やイタリア語などになりますが、最短でボタンを1回押して、紙幣や硬貨を投入するだけで、乗車チケットを購入できてしまいます。以下より自動券売機の操作手順を解説致します。
【STEP1 チケットの選択】
まずは、自動券売機の初期画面で購入できるチケットの種類をご確認ください。

駅によっては若干だけ表示が異なる自動券売機もありますが、多くの券売機は上記画像の並びで、各種チケットが並んでいます。表示言語がイタリア語になっている場合でも、表示位置やチケット料金を見れば、どれがどの種類のチケットかを把握する事ができます。チケットの金額を覚えていれば言語を変更する必要もありません。
さて、チケットの選択ですが、自動券売機の操作は、画面にタッチするのではなく、左右のボタンを押して操作します。

画面の左側に並んでいるチケットはその左側のボタン、画面の右側に並んでいるチケットはその右側のボタンを押して、チケットを選択します。これは、以降の画面でも共通の操作方法になります。
【STEP2 支払い料金の投入】
購入したいチケットを選択すると、お支払いの案内画面が表示されます。

一度に購入する枚数を追加したい場合は、画面右下の「+1 Ticket」右側の丸ボタンを押すと購入枚数を増やす事ができます。
後は、画面に表示されている金額分の料金を、硬貨、もしくは紙幣で機械に投入してください。使用できる紙幣と硬貨は、画面に表示されている種類のみが利用可能です。上の画像例だと、1セント〜2ユーロ硬貨までの利用が可能です。この場合、紙幣は表示されていないので利用できません。投入金額がお支払い金額に達した時点で、発券口から乗車券が発券されます。

下画像はローマ地下鉄の乗車チケットになります。

自動券売機の紙幣と硬貨の投入口や、チケット発券口の位置は、以下の自動券売機のパーツ説明を参照ください。

【言語を切り替えたい場合】
自動券売機の表示言語をどうしても「英語」に切り替えたい方は、初期画面で画面左下あたりに表示されている国旗の左側の丸ボタンを押してください。

画面が表示言語の選択画面に切り替わるので、一番上の「English」の右側の丸ボタンを押してください。最初の画面に戻り、表示が英語に変更されます。

atacのチケットオフィスで購入する
ローマの地下鉄駅構内の改札機近くには、ローマの交通機関を運営する「atac」のチケットオフィスが設置してあります。ここで「ワン シングルチケット プリーズ(1回券を1枚ください)」などと言えば購入できます。自動券売機とチケットオフィスのうち、混雑の少ない方で購入すれば良いと思います。
ローマ市内の売店や露店で購入する
上画像はテルミニ駅構内にある各種チケットの販売店です。こういったローマ市内の至る所にある「METRO」「TICKET」「TICKETS HERE(写真下)」などと書かれた売店や露店でも、ローマ交通機関の各種チケットを購入する事ができます。

バスの運転手から直接購入する
グレーにエンジ色のラインが目印の「atac」と書かれたローマ市バスの乗車時に、運転手から直接チケットを購入する事ができます。ただし、販売していない場合もあるので、この購入方法はやむ得ない場合のみに限定した方が良いと思います。乗車前の乗車券購入が基本です。
ローマ 地下鉄の乗り方と降り方
ローマの地下鉄の利用方法は、日本の地下鉄にかなり近いので、日本で電車に乗り慣れている方なら簡単に馴染めると思います。大きく異なる点は、改札を出るときにチケットの回収がない点ぐらいです。以下より地下鉄の乗り方と降り方を、いくつかのステップに分けて詳しく解説していきます。
① 地下鉄駅構内に降りる
ローマの地下鉄の乗り場や改札機があるエリアに降りるには「M」と書かれた赤色で白字の看板が目印になります。

入口上部のモニター(電光掲示板)には、その路線の運行時間や運行状況が表示されていますが、特に気にしなくて大丈夫です。

「M」の看板を見つけたら、階段を降りて改札機や乗り場があるエリアに移動します。

駅によっては改札機を通ってから地下に降りる場合もあります。
また、テルミニ駅のみ「A線」と「B線」の2線がありますが、案内標識が至る所にあり一目瞭然なので心配はいりません。

案内は床にも表示されており、日本の地下鉄のようにわかりやすく設計されています。

② 乗車チケットを購入する
地下鉄の駅構内に入ったら乗車チケットを購入します。乗車チケットは改札機を通った時点から、有効期間のカウントダウンがスタートするので、前日などに購入しておく事も可能です。未購入の方は、改札機の周辺にある「atacのチケットオフィス」や「自動券売機」でその場で購入します。
▼ 自動券売機

▼ atacのチケットオフィス

③ 改札を通って乗り場に移動


タッチすると音がなり、奥の透明のゲートが開くので、そのまま通過します。ローマパスを利用する場合も、同様に黄色い円形の部分にカードの裏面をタッチして利用します。
参考までに「乗車チケット」をタッチすると、その下の画面に、タッチしたチケットの情報が表示されます。

上画像の例だと「17:26」と表示されているので、通常の1回券であれば、この時間から有効時間の100分以内であれば、改札を出た後に「バス」「トラム」などに乗り換えが可能です。
乗車チケットをタッチしても反応しない場合
ローマ地下鉄の改札機は基本的に「タッチ式」ですが、まれにタッチエリアに乗車チケット(BITなど)をかざしても反応しないことがあり、その際は挿入口を利用する必要があります。
筆者自身も、タッチエリア付き改札でチケットが反応せず、挿入口を通すことで通過できた経験があります。

タッチエリアが反応しないケースは稀ですが、頭の片隅に入れておくと、万が一の時に焦らずに行動できます。
タッチ決済(Tap & Go)も利用可能

現在のローマ地下鉄の主要駅では、非接触対応のクレジットカードやスマホ決済(Apple Pay・Google Payなど)をかざすだけで改札を通過できる仕組みも導入されています。ATAC公式では「Tap & Go」と呼ばれていますが、実際には一般的なタッチ決済と同じ感覚で利用できます。
詳細は ⇨ タッチ決済(Tap & Go)の料金と利用ルール
改札機を通過したら、乗車ホームに移動します。駅構内の標識に従ってご自身の進行方向に応じたホームに移動してください。例えば、地下鉄A線のテルミニ駅から乗車する場合、下の路線図を見て頂くと分かりますが、「バッティスティーニ駅(Battistini)」行きと、「アナニーナ駅(Anagnina)」行きの2方向があります。

改札機から乗車ホームに移動する途中には、その方面の終点駅を記した「案内板」や、停車する駅だけを太字で記した「路線図」などがあります。

上の例では、現在の駅から先の駅名が色つきの太字で表示されています。進行方向を確認しやすいシステムになっています。「Bologna駅」より先で路線が分岐しており、この場合は同じホームから「Rebibbia方面」と「Jonio方面」の電車が発着します。ホーム上の電光掲示板に次発列車の行き先が表示されるので、確認の上で乗車してください。
案内板で乗り場を確認したらホームに移動してください。ローマの地下鉄の乗車ホームは進行方向別に対面になっています。

駅にもよりますが、先発と次発の電車の到着時間や進行方向は、頭上の電光掲示板に表示されています。ここでも電車の進行方向に間違いがないか確認できます。

上画像の例だと、「ラウレンティーナ駅(Laurentina)」行きの先発列車が後4分、次発が後5分で到着するという意味になります。後は電車の到着を待って乗車するのみです。

乗車時のドアは自動で開く場合もあれば、手動の場合もあります。手動の場合は、ドア周辺の丸いボタンを押せばドアが開きます。
ローマの地下鉄は路線や車両によって内装が少しずつ異なります。以下は車両の一例です。
オレンジ色の座席が特徴的なタイプ。比較的新しい車両で明るい雰囲気です。

こちらは青い座席が配置されたタイプ。観光客の利用も多く見られます。

古いタイプの車両。ややレトロな印象で、B線などで見かけることがあります。

地下鉄乗車後は、ご自身の目的の場所で電車を降りるだけです。停車駅ごとに駅名はアナウンスされますが、予め何駅目で降りるかを認識の上で、停車駅数をカウントするのが間違いないと思います。
電車を降りる際は、ドアが自動で開くタイプもあれば、ドア付近の緑色の丸ボタン(写真下)を押して開くタイプのドアもあります。

不安な方は、誰かの後ろについて電車降りればよいと思います。
電車を降りたら、「USCITA」や「EXIT」の案内に従って歩いて行けば、出口の改札までたどり着けます。

緑色の矢印「←」が出ている改札機から出ることができます。

改札を出る際は、体でレバーを押して通過するだけでOKです。チケットの回収などはありません。「タッチ決済(Tap & Go)」を利用した場合も出場時は改札を通過するだけです。

使用済の1回券などを持っていると紛らわしいので、使用後は破棄する事をお勧めします。
コロッセオ駅などは改札機を出るとすぐに駅の外へアクセスできますが、多くの駅では改札を抜けた後に長い通路が続いています。

参考までに、上の写真はサン・ピエトロ大聖堂の最寄りである「オッタヴィアーノ駅」の地下鉄構内通路です。日本の地下鉄のように「◯番出口」といった番号表記はなく、出口に直結する通り名や、場合によっては主要スポット(例:San Pietro=サン・ピエトロ大聖堂方面)が併記されます。そのため、目的地の最寄り通りや観光名所を確認して出口を選ぶとスムーズです。
一方で筆者の場合は、迷ったときはとりあえずどの出口からでも外に出てしまうことが多いです。地上に出てからGoogleマップで現在地を確認すれば、大きな問題にはなりません。
別の路線に乗り換える場合
地下鉄A線とB線の相互の乗り換えができる駅は「テルミニ駅」のみです。

テルミニ駅で下車後に、地下鉄A線かB線に乗り換える場合は、乗車ホームにある別路線への案内板に従って進めば乗り場にたどり着けます。案内標識はホームや駅構内の通路の至る所に設置されています。

なお、テルミニ駅のA線とB線はそれぞれ別の改札口にあるため、一度改札を出てから再度入り直す形式です。ただし、BIT(100分券)や時間券、Tap & Goを利用していれば有効時間内(100分以内)の乗換は追加料金なしで行えます。
クレジットカードやスマホで使える
タッチ決済(Tap & Go)の料金と利用ルール

前項でも触れましたが、ローマ地下鉄では、非接触対応のクレジットカードやスマホをかざして改札を通過できる「タッチ決済」が利用できます。
ATAC公式ではこの仕組みを「Tap & Go」と呼んでおり、紙のチケットを買わなくても乗車可能です。
「Tap & Go」の利用方法は簡単で、通常の1回券や24時間券をタップする黄色い丸のエリアにクレカやタッチ決済端末をタッチするだけです。

なお、「Tap & Go」とは特定のカード名称ではなく、ATACが提供する非接触決済サービスの総称です。非接触対応のクレジットカードや、Apple Pay・Google Payなどのスマホ決済を利用すればTap & Goとして利用できます。
料金ルール・注意事項など
タッチ決済(Tap & Go)を利用する場合の料金ルールと注事事項は以下の通りです。
- 1回乗車ごとに €1.50 が自動で課金されます。
- 同じ日に同じカードで6回以上乗車しても、合計金額は €8.50 を超えることはありません(24時間券と同額)。ただし同じカードを使い続ける必要があります。
- 地下鉄は入場時のみタップ。乗り換えやバス・トラムに移るときは、その都度タップしてください(100分以内のタップは追加課金なし)。
- 1枚のカードを複数人で共有することはできません。
- 利用できるブランドは Visa/Mastercard/American Express の非接触対応カードおよびスマホ決済(Apple Pay・Google Payなど)です。JCBやDinersは利用できません。
利用回数と料金のイメージは以下の通りです。
1回目: €1.50(合計 €1.50)
2回目: €1.50(合計 €3.00)
3回目: €1.50(合計 €4.50)
4回目: €1.50(合計 €6.00)
5回目: €1.50(合計 €7.50)
6回目: 本来は €1.50 ですが、合計 €8.50 で自動的に24時間券扱い
7回目以降: 追加課金なし(合計 €8.50)
通常のカード式チケットだと「1回券」を購入した後に、途中から「24時間券」を購入しようとすると、割高となってしまいますが、タッチ決済(Tap & Go)を利用すれば、 利用回数(利用金額)に応じて、最安の料金を適応してくれます。
このようにタッチ決済(Tap & Go)は、紙チケットを買う手間を省きつつ、自動的に最安料金が適用される便利な仕組みです。ローマでの観光移動を効率的にしたい方に最適な選択肢といえるでしょう。
なお、地下鉄・バス・トラムで利用可能ですが、空港アクセス列車(レオナルド・エクスプレスなど)や一部の郊外鉄道では使えません。また、まれに古い車両のバスやトラムでは非対応の場合があるため、その際は紙チケットを利用してください。
ローマ 地下鉄の路線図
冒頭でも触れましたが、地下鉄3線のうち、一般の観光客の方が利用する路線は「A線」と「B線」になります。
地下鉄A線の路線図

B線よりもこの「A線」の方が、圧倒的に利用頻度が高いと思います。バチカン市国がある「Ottaviano 駅」、スペイン広場がある「Spagna 駅」、パンテオンがある「Barberini 駅」など、B線よりも多くの観光スポットの最寄り駅に停車します。
地下鉄B線の路線図

A線ほどの利用頻度はないと思いますが、ローマの必須観光スポットであるコロッセオとフォロ・ロマーノがある「Colosseo 駅」に停車するので、ほぼ間違いなく利用する路線だと思います。他にもカラカラ浴場やチルコ・マッシモなどの観光スポットの最寄りである「Circo Massimo 駅」にも停車します。
ローマ地下鉄の治安と注意事項

ローマの地下鉄の治安は、極度に心配する必要はありませんが、お世辞にも良いとは言えません。ただし、体を傷つけられるとか、命に関わる様な治安の悪さではありません。スリや盗難に遭遇する可能性が日本よりも高いという意味での治安の悪さです。
実際に私の知人で、地下鉄のドア付近に立っていたために、急に団体に囲まれて身動きの自由を奪われた後に、カバンの中身をまさぐられて盗難に会ったという方もいます。スリに会ったという方も私の友人で何人かいます。
とは言え、実際にこういったスリや盗難の被害に合う方よりも、全く被害に合わない旅行者の方が圧倒的に多いと思います。被害に合うのは、運もありますが、やはりドア付近に立っていたり、バッグやリュックを後ろ側に背負っていたり、スマホをいじって気を抜いていたりする方が被害に合いやすいと思います。
私自身、これまで100回近くはローマの地下鉄を利用していますが、一度も被害に合ったことはありません。たいした対策をしている訳ではありませんが、以下の点には常に注意を払っています。
・リュックやバックは背中側に背負わない。
・財布やスマホを後ろポケットに入れない。
・ドア付近に立たない。席が空いていれば座るようにする。
・電車内では常に周囲に注意を払い、注意を払っている事を明確に示す。
・電車乗車時は直前で乗車車両を変えるなどの工夫をする。
・駅構内ではなるべく階段を利用する。
深夜や早朝は乗客が少ないので、被害に合う可能性は高くなるかもしれませんが、極度に神経質になる必要はないかなと個人的には思っています。とにかく地下鉄利用時は、慣れてきても気を抜かないの一言につきます。日中の地下鉄内は思った以上に平穏で、気を張って乗車した方は、拍子抜けするかもしれません。しかし、くれぐれも油断は禁物です。
参考までに、ローマの地下鉄は下画像の様に落書きされている車両も頻繁に見かけますが、特別危険というわけではありません。気にせず乗車してください。車内は通常の車両と変わりません。

この記事をシェアする
この記事への質問と回答一覧
例えば、5回券を購入して、一日のうちに比較的短時間で何度か地下鉄に乗った場合(=いったん外に出てまた地下鉄に乗った場合)その都度改札に券を通すことになると思いますが、あと何回分残っているかどのように知ることができますか?
ローマの地下鉄では、回数券(例:5回券)を自動改札機にタッチ(または挿入)した際に、残り回数やバリデーションの開始時刻が、改札機のディスプレイに一瞬表示される仕様になっています。
やや見づらいこともありますが、チケットをタッチ(または挿入)した直後に改札機の表示画面をご確認いただければ、あと何回利用できるかが分かるようになっています。
一週間券を買うつもりですが、乗り換える度の刻印が必要ですか?
刻印しないと改札を通れないように書いてある一方で、一回券以外は、一度の刻印で済むとも買いてあり、よく分かりません。
当サイトで調査した限りですと、ローマの7日間有効のバスは、最初の利用時にのみ刻印が必要で、その後は7日間の有効期間内に再刻印する必要はない様です。
公式サイトに「7 days from first validation 最初の刻印から7日間有効」とあるので、最初の刻印だけで問題ないと解釈するのが自然かと思います。
実際に検証はしていませんので、絶対的な保証はできませんが、2023年付の海外の口コミでも「最初の刻印のみでOKだった」というコメントを複数確認できました。
aiに分析させても同様の回答(最初の刻印だけでOKという回答)でした。
以上を踏まえて、最終的な判断はご自身でお願い致します。
地下鉄B1線から地下鉄B線への乗り換えは、どこで出来ますか?
B線ポンテマンモーロまでの行き方を調べています。
地下鉄B1線には、「レビッビア駅(Rebibbia)」行きと、「ラウレンティーナ駅(Laurentina)」行き方面の電車が走っていたと思います。
「ラウレンティーナ駅(Laurentina)」行きに乗車すれば、目的地にたどり着けるかと思います。