【ローマ 地下鉄 利用ガイド】乗り方、チケットの買い方、料金、治安などを徹底解説

(2019年9月11日 公開) (2019-09-13 最終更新) 乗車ホームに到着した地下鉄

ローマの地下鉄は、テルミニ駅(Termini)をほぼ中心にA〜C線までの3線が運行しています。このうちC線は、中心地のやや東側からフィウミチーノ空港までを結ぶ路線となるため、我々観光客が主に利用するのは、ローマの西と南東を結ぶ「A線」と、ローマの南北を走る「B線」になります。

ローマは、この地下鉄A線とB線さえ乗りこなせば、バチカン市国はもちろん、コロッセオ、トレビの泉、スペイン坂など、ローマの主要スポットを縦横無人に観光する事ができます。

本記事では、ローマの地下鉄の乗り方や、チケット料金、治安などの基本的な情報はもちろん、ローマの地下鉄を利用する上で役立つ情報を徹底的に解説致します。

ローマの交通機関について

ローマの交通機関は、地下鉄、バス、トラム、近郊鉄道(Ferrovie Urbane)も、全て「ATAC(アタク)」と呼ばれる公共の交通会社によって管理されています。

そのため、これらの交通手段の乗車券は全て共通で、有効期間内であれば、地下鉄からバスなど、同じ乗車チケットで乗り継ぐ事も可能です。

地下鉄の運行時間

地下鉄の運行時間は、5時30分〜23時30分までとなりますが、金曜日と日曜日は、25時30分まで運行しています。

ただし、終電の時間は乗車駅によって異なりますのでご注意ください


乗車チケットの種類と料金

1回券(BIGLIETTO INTEGRATO TEMPO)

1回使い切りの普通切符にあたるのがこの「BIGLIETTO INTEGRATO TEMPO」です。

料金1.50€
有効期限利用開始から100分
乗り継ぎ100分以内であれば地下鉄から市バス、トラム、もしくはそん逆での乗り換えが可能です。ただし、地下鉄の改札を出た後に、地下鉄の改札を再び通って乗車する事はできません。

24時間券(ROMA 24H)

利用開始から24時間有効なチケットです。地下鉄や市バスなどを1日に5回以上乗る場合は、1回券よりもこちらの購入がお得です。

料金7.00€
有効期限利用開始から100分

48時間券(ROMA 48H)

利用開始から48時間有効なチケットです。

料金12.50€
有効期限利用開始から48時間

72時間券(ROMA 72H)

利用開始から72時間有効なチケットです。

料金18.00€
有効期限利用開始から72時間

1週間定期(C.I.S.)

利用開始から1週間有効なチケットです。4日間以上滞在の方にはお勧めのチケットです。

料金24.00€
有効期限利用開始から1週間

乗車券の購入方法

ローマ 地下鉄の乗車券は以下の何れかの方法で購入が可能です。有効期限は利用を開始した時点からなので、余裕がある時に事前に購入しておくのも良いと思います。

  • ・自動券売機で購入する
  • ・atacのチケットオフィスで購入する
  • ・ローマ市内の売店や露店で購入する
  • バスの運転手から直接購入する

自動券売機で購入する

地下鉄の自動券売機

ローマの地下鉄は、自動券売機でチケットを購入するのが一番手っ取り早いです。表示言語は日本語には対応しておりませんが、利用方法は簡単です。

自動券売機でのチケット購入方法

自動券売機の表示は英語やイタリア語などになりますが、最短でボタンを1回押して、紙幣や硬貨を投入するだけで、乗車チケットを購入できてしまいます。以下より自動券売機の操作手順を解説致します。

【STEP1 チケットの選択】

まずは、自動券売機の初期画面で購入できるチケットの種類をご確認ください。

自動券売機のモニター チケット・言語選択画面

駅によっては若干だけ表示が異なる自動券売機もありますが、多くの券売機は上記画像の並びで、各種チケットが並んでいます。表示言語がイタリア語になっている場合でも、表示位置やチケット料金を見れば、どれがどの種類のチケットかを把握する事ができます。チケットの金額を覚えていれば言語を変更する必要もありません。

さて、チケットの選択ですが、自動券売機の操作は、画面にタッチするのではなく、左右のボタンを押して操作します。

自動券売機 操作説明

画面の左側に並んでいるチケットはその左側のボタン、画面の右側に並んでいるチケットはその右側のボタンを押して、チケットを選択します。これは、以降の画面でも共通の操作方法になります。

【STEP2 支払い料金の投入】

購入したいチケットを選択すると、お支払いの案内画面が表示されます。

自動券売機 操作説明

一度に購入する枚数を追加したい場合は、画面右下の「+1 Ticket」右側の丸ボタンを押すと購入枚数を増やす事ができます。

後は、画面に表示されている金額分の料金を、硬貨、もしくは紙幣で機械に投入してください。使用できる紙幣と硬貨は、画面に表示されている種類のみが利用可能です。上の画像例だと、1セント〜2ユーロ硬貨までの利用が可能です。この場合、紙幣は表示されていないので利用できません。投入金額がお支払い金額に達した時点で、発券口から乗車券が発券されます。

自動券売機のチケット発券口

下画像はローマ地下鉄の乗車チケットになります。

ローマ 地下鉄の乗車チケット

自動券売機の紙幣と硬貨の投入口や、チケット発券口の位置は、以下の自動券売機のパーツ説明を参照ください。

自動券売機の各パーツ説明
【言語を切り替えたい場合】

自動券売機の表示言語をどうしても「英語」に切り替えたい方は、初期画面で画面左下あたりに表示されている国旗の左側の丸ボタンを押してください。

自動券売機 表示言語の切り替え方法の説明画像

画面が表示言語の選択画面に切り替わるので、一番上の「English」の右側の丸ボタンを押してください。最初の画面に戻り、表示が英語に変更されます。

自動券売機 表示言語の選択画面



atacのチケットオフィスで購入する

atacのチケットオフィス

ローマの地下鉄駅構内の改札機近くには、ローマの交通機関を運営する「atac」のチケットオフィスが設置してあります。ここで「ワン シングルチケット プリーズ(1回券を1枚ください)」などと言えば購入できます。自動券売機とチケットオフィスのうち、混雑の少ない方で購入すれば良いと思います。

ローマ市内の売店や露店で購入する

テルミニ地下鉄駅構内の乗車チケット販売店

上画像はテルミニ駅構内にある各種チケットの販売店です。こういったローマ市内の至る所にある「METRO」「TICKET」「TICKETS HERE(写真下)」などと書かれた売店や露店でも、ローマ交通機関の各種チケットを購入する事ができます。

テルミニ駅近くの売店

バスの運転手から直接購入する

グレーにエンジ色のラインが目印の「atac」と書かれたローマ市バスの乗車時に、運転手から直接チケットを購入する事ができます。ただし、販売していない場合もあるので、この購入方法はやむ得ない場合のみに限定した方が良いと思います。乗車前の乗車券購入が基本です。

ローマの地下鉄 乗り方と降り方

ローマの地下鉄の利用方法は、日本の地下鉄にかなり近いので、日本で電車に乗り慣れている方なら簡単に馴染めると思います。大きく異なる点は、改札を出るときにチケットの回収がない点ぐらいです。以下より地下鉄の乗り方と降り方を、いくつかのステップに分けて詳しく解説していきます。

① 地下鉄駅構内に降りる

ローマの地下鉄の乗り場や改札機があるエリアに降りるには「M」と書かれた赤色で白字の看板が目印になります。

地下鉄の入り口と「M」の看板地下鉄の入り口と「M」の看板

「M」の看板を見つけたら、階段を降りて改札機や乗り場があるエリアに移動します。

地下鉄駅へと続くエスカレーター

駅によっては改札機を通ってから地下に降りる場合もあります。

また、テルミニ駅のみ「A線」と「B線」の2線があります。案内標識は至る所にありますが、フロアの床にも案内が記載されているので、案内に従って移動してください。それ以外の駅に関しては改札機があるエリアは一か所だけなのですぐにわかると思います。

地下鉄 A線とB線の案内表記

② 乗車チケットを購入する

地下鉄の駅構内に入ったら乗車チケットを購入します。乗車チケットは改札機を通った時点から、有効期間のカウントダウンがスタートするので、前日などに購入しておく事も可能です。未購入の方は、改札機の周辺にある「atacのチケットオフィス」や「自動券売機」でその場で購入します。

▼ 自動券売機

地下鉄の自動券売機

▼ atacのチケットオフィス

atacのチケットオフィス

③ 改札を通って乗り場に移動

乗車チケットを購入したら、改札機を通って地下鉄の乗り場に移動します。改札機の入り口付近には乗車券の挿入口があるので、下画像の様な形で乗車チケットを挿入口に挿入します。

ローマ地下鉄 改札機の乗車券挿入方法

別の角度からの写真も参考にしてください。また、ローマパスを利用する場合は、写真の様に黄色い円形の部分にカードの裏面をタッチして利用します。

ローマ地下鉄 改札機の乗車券挿入方法

カードを挿入した時点で、改札機のレバーのロックが解除されますので、乗車券の回収口からチケットを回収後、改札機のレバーを押しながら通過します。ローマパスの場合はパスを改札機にタッチした後に同じ要領で改札を通過します。念のため乗車券は電車を降りて改札を抜けるまで失くさない様にしてください。

また、改札機はレバーではなく、透明のゲートで仕切られている場合もありますが、乗車チケットの挿入方法などは同じです。

改札機を通過したら、乗車ホームに移動します。駅構内の標識に従ってご自身の進行方向に応じたホームに移動してください。例えば、地下鉄A線のテルミニ駅から乗車する場合、下の路線図を見て頂くと分かりますが、「バッティスティーニ駅(Battistini)」行きと、「アナニーナ駅(Anagnina)」行きの2方向があります。

ローマ地下鉄A線の路線図

改札機から乗車ホームに移動する途中には、その方面の終点駅を記した「案内板」や、停車する駅だけを太字で記した「路線図」などがありますので、それに従って乗車ホーム(写真下)に移動してください。ローマの地下鉄の乗車ホームは進行方向別に対面になっています。

ローマ地下鉄A線の路線図

駅にもよりますが、先発と次発の電車の到着時間や進行方向は、頭上の電光掲示板に表示されています。ここでも電車の進行方向に間違いがないか確認できます。

ローマ地下鉄の乗車ホームと電光掲示板

上画像の例だと、「ラウレンティーナ駅(Laurentina)」行きの先発列車が後4分、次発が後5分で到着するという意味になります。後は電車の到着を待って乗車するのみです。

乗車ホームに到着した地下鉄から降車する人たち

乗車時のドアは自動で開く場合もあれば、手動の場合もあります。手動の場合は、ドア周辺の丸いボタンを押せばドアが開きます。

ローマの地下鉄は路線などによって、多少雰囲気が変わりますが、日本の地下鉄とそんなに変わりません。

地下鉄 車両内の風景地下鉄 車両内の風景地下鉄 車両内の風景

後は、ご自身の目的の場所で電車を降りるだけです。停車駅ごとに駅名はアナウンスされますが、予め何駅目で降りるかを認識の上で、停車駅数をカウントするのが間違いないと思います。

電車を降りる際は、ドアが自動で開くタイプもあれば、ドア付近の緑色の丸ボタン(写真下)を押して開くタイプのドアもあります。

地下鉄のドア開閉ボタン

不安な方は、誰かの後ろについて電車降りればよいと思います。

電車を降りたら、「USCITA」や「EXIT」の案内に従って歩いて行けば、出口の改札までたどり着けます。

地下鉄 出口の案内板

改札を出る際は、そのままレバーを押して通過するだけでOKです。チケットの回収はありません。

地下鉄 出口側の改札機

緑色の矢印「←」が出ている改札機から出ることができます。

別の路線に乗り換える場合

地下鉄A線とB線の相互の乗り換えができる駅は「テルミニ駅」のみです。テルミニ駅で、地下鉄のA線からB線、もしくはその逆に乗り換える場合、テルミニ駅の乗車ホームにある、別路線への案内板(写真下)に従って行けば、乗り場にたどり着けます。

乗車ホーム 別路線への乗り換え案内板

ローマ 地下鉄の路線図

冒頭でも触れましたが、地下鉄3線のうち、一般の観光客の方が利用する路線は「A線」と「B線」になります。

地下鉄A線の路線図

ローマ 地下鉄A線の路線図

B線よりもこの「A線」の方が、圧倒的に利用頻度が高いと思います。バチカン市国がある「Ottaviano 駅」、スペイン広場がある「Spagna 駅」、パンテオンがある「Barberini 駅」など、B線よりも多くの観光スポットの最寄り駅に停車します。

地下鉄B線の路線図

ローマ 地下鉄B線の路線図

A線ほどの利用頻度はないと思いますが、ローマの必須観光スポットであるコロッセオとフォロ・ロマーノがある「Colosseo 駅」に停車するので、ほぼ間違いなく利用する路線だと思います。他にもカラカラ浴場やチルコ・マッシモなどの観光スポットの最寄りである「Circo Massimo 駅」にも停車します。

ローマ地下鉄の治安と注意事項

地下鉄内の景観

ローマの地下鉄の治安は、極度に心配する必要はありませんが、お世辞にも良いとは言えません。ただし、体を傷つけられるとか、命に関わる様な治安の悪さではありません。スリや盗難に遭遇する可能性が日本よりも高いという意味での治安の悪さです。

実際に私の知人で、地下鉄のドア付近に立っていたために、急に団体に囲まれて身動きの自由を奪われた後に、カバンの中身をまさぐられて盗難に会ったという方もいます。スリに会ったという方も私の友人で何人かいます。

とは言え、実際にこういったスリや盗難の被害に合う方よりも、全く被害に合わない旅行者の方が圧倒的に多いと思います。被害に合うのは、運もありますが、やはりドア付近に立っていたり、バッグやリュックを後ろ側に背負っていたり、スマホをいじって気を抜いていたりする方が被害に合いやすいと思います。

私自身、これまで100回近くはローマの地下鉄を利用していますが、一度も被害に合ったことはありません。たいした対策をしている訳ではありませんが、以下の点には常に注意を払っています。

  • ・リュックやバックは背中側に背負わない。

  • ・財布やスマホを後ろポケットに入れない。

  • ・ドア付近に立たない。席が空いていれば座るようにする。

  • ・電車内では常に周囲に注意を払い、注意を払っている事を明確に示す。

  • ・電車乗車時は直前で乗車車両を変えるなどの工夫をする。

  • ・駅構内ではなるべく階段を利用する。

深夜や早朝は乗客が少ないので、被害に合う可能性は高くなるかもしれませんが、極度に神経質になる必要はないかなと個人的には思っています。とにかく地下鉄利用時は、慣れてきても気を抜かないの一言につきます。日中の地下鉄内は思った以上に平穏で、気を張って乗車した方は、拍子抜けするかもしれません。しかし、くれぐれも油断は禁物です。

参考までに、ローマの地下鉄は下画像の様に落書きされている車両も頻繁に見かけますが、特別危険というわけではありません。気にせず乗車してください。車内は通常の車両と変わりません。

ローマ地下鉄 落書きされた電車