サグラダファミリア 塔の見学ガイド – 登り方、選び方、景観、ロッカーの使い方

(2020年03月19日 最終更新) (2020年1月9日 公開) サグラダファミリア ガウディ バルセロナ
サグラダファミリア 「福音史家の塔」と「マリアの塔」

本記事ではサグラダファミリア 訪問時に、「生誕のファサードの塔」か「受難のファサードの塔」のどちらに登るべきかお悩みの方に向けて、それぞれの塔からの景観や見どころを詳しくご紹介いたします。他にも、大聖堂内部からエレベーターで塔に上がるまでの流れや、塔に登る方専用のコインロッカーの使い方など、塔に登る上で役立つ情報が満載です。

また、サグラダファミリアの塔に登るには予約がお勧めです。塔のオンライン予約方法に関しては以下の記事にて詳しく解説しております。

塔の入口と登り方

塔の入口と登り方からご説明致します。生誕のファサードの塔も受難のファサードの塔も、エレベーターを利用して塔の上まで登ります。エレベーター乗り場は、サグラダファミリア大聖堂内部にあり、生誕のファサードと受難のファサードに登る場合のエレベーターは別になります。まずはこちらの地図でエレベーター乗り場をご確認ください。

サグラダファミリア教会 塔の登り口を記した地図
  • ①生誕のファサードの塔 エレベーター乗り場生誕のファサードの塔の入口(エレベーター)は、サグラダファミリア大聖堂の東側、教会内に入場してすぐの場所にあります。

  • ②受難のファサードの塔 エレベーター乗り場受難のファサードの塔の入口(エレベーター)は、サグラダファミリア大聖堂の西側、入り口の生誕のファサードから見て、一番奥の出口側にあります。

さて、エレベーター乗り場のおおよその位置は把握できたと思いますので、以下より塔に登るまでの流れをご説明致します。

塔に登って降りてくるまでの流れ

ご自身がチケット予約時(購入時)に指定した塔の入場時間の5分〜10分くらい前になったら、エレベーター乗り場(画像下)の前に移動します。エレベーター乗り場には係員がいるので、ここでチケットを提示して待機します。

生誕のファサードのエレベーター乗り場生誕のファサードのエレベーター乗り場

こちらは「生誕のファサード」のエレベーター乗り場です。赤い矢印の方からしかアクセスする事ができませんのでご注意ください。基本的にいつも混雑しています。

受難のファサードのエレベーター乗り場受難のファサードのエレベーター乗り場

「Passion towers」と書かれているのが「受難のファサード」のエレベーター乗り場です。常に生誕のファサードよりも空いています。

予約した塔の入場時間は、予約書、もしくはチケットに記載されています。下画像は公式サイトでオンライン予約した際のチケットになります。③が予約した塔の名前、④が塔の入場時間になります。

サグラダファミリア SAGRADA FAMÍLIA WITH TOWERS

塔の入場時間はかなり厳密なので、あまり早く来すぎてもエレベーターに乗せてもらえません。ただし、リュックなどの荷物がある場合は塔には持ち込めませんので、エレベーター乗り場付近にある専用のコインロッカーに預ける形になります。その場合は、少し早めの10〜15分くらい前にはエレベーター乗り場に向かってください。

こちらがエレベーター乗り場付近にあるコインロッカーになります。

サグラダファミリア 塔の登る人専用のコインロッカー

コインロッカーは、生誕のファサードと受難のファサードのエレベーター乗り場付近にそれぞれ設置されています。

コインロッカーを利用するには1ユーロが必要ですが、最後に返却されます。50セント2枚などは使えないので、コインロッカーを利用する方は、必ず事前に1ユーロ硬貨を準備の上でサグラダファミリアに入場してください。ないと結構困ると思います。

サグラダファミリア 塔の登る人専用のコインロッカー

コインの投入口ですが、非常に分かりにくい事にドアの内側にあります。荷物を入れてコインを投入した後に、ドアを閉めて鍵をかける流れになります。鍵は絶対に無くさない様に気をつけてください。

サグラダファミリア コインロッカーの硬貨投入口

さて、話をエレベーターに戻します。エレベーター乗り場の前に並び、ご自身の予約時間になると、係員に誘導されるのでエレベーターに乗り込みます。

塔のエレベーターに乗り込む観光客

生誕のファサードも受難のファサードも、エレベーターで約60mぐらいの高さ(下画像青枠付近)の展望エリアまで登ってくれます。

塔の順路の説明画像

展望エリアから見える景観はこんな感じです。

受難のファサードからの景観

塔からの景観は次項以降でたくさんお見せ致します。本項では塔に登って降りるまでの流れをさらりと解説しています。

エレベーターを降りて塔からの景観を十分に堪能したら、次は階段を少しだけ上がって行きます。これはどちらの塔に登った場合も同様の流れです。

塔の階段

塔の階段を登りきった後は、今度はひたすら階段を降りて行きます。階段を降りる際は、塔の隙間から見えるサグラダファミリアの装飾やオブジェクトを間近で見る事ができます。

階段を下まで降りきると、再びサグラダファミリア大聖堂内部に戻ってきます。サグラダファミリア内部の見学に時間制限はないので、時間の許す限り好きなだけ大聖堂内を見学してください。

次項より、生誕と受難のファサード、それぞれの塔から見える景観をご紹介します。

生誕のファサード 塔からの景観と見どころ

サグラダファミリア 生誕のファサード

生誕のファサードの塔からは、バルセロナの北東側の景観を望む事ができます。

生誕のファサードからの景観

この方角には、主要な観光スポットはほとんどないので、そこまで絶景という訳ではありません。住宅の様な建物がひたすら並んでいます。

生誕のファサードからの景観

この方角の唯一のランドマークと言えるのが、バルセロナの現代建築のシンボルとも言える超高層ビル「トーレ・アグバール」です。

生誕のファサードからの見る「トーレ・アグバール」

このビルは、フランス建築家「ジャン・ヌーヴェル」が設計した物で、水道局のビルになっています。

続いて真下に視線を向けると、マリナ通りを挟んでガウディ公園と池を望むことができます。

生誕のファサードからの見るガウディ公園とマリナ通り

今度は視線を頭上に向けると、2000年台に入り各段に工事が進んだ「福音史家の塔」がそびえたっています。

生誕のファサード側の塔

この塔は4本建設中で、最終的には高さ125メートルまで達します。そして、この4本の「福音史家の塔」の中央にメインとなる「キリストの塔」が172.5メートルの高さで建設される予定です。

塔に上ると、鐘楼と鐘楼を結ぶ回廊も歩いて通ります。私もやや高所恐怖症ですが、塀も高く網も張られているので、そんなに怖くはありませんでした。

鐘楼と鐘楼を結ぶ回廊

上を見上げると高さ100~118mの鐘楼を金網越しに見ることができます。鐘楼は既に12本全て完成しており、4本の鐘楼がそれぞれ3つファサードに配されています。

生誕のファサード側の塔

精霊と聖体と呼ばれるオブジェクトもこんなに間近で見学する事ができます。これらのオブジェクトは精霊と聖杯の2つのグループに分かれており、それぞれの形は、春や夏の果物、植物などが表現されています。「果実の彫刻」などとも呼ばれています。

サグラダファミリア 小尖塔のオブジェクト

こちらは生誕のファサードの塔側のみで見られる「生命の樹」です。

生命の樹

イトスギの鮮やかな緑の葉、十字架、大理石の白いハトのオブジェクト、赤い陶製のトレンカディス(ガウディ作品に頻繁にみられる破砕タイル仕上げの工法)などに注目してください。

塔の上からは随所で工事中の部分や塔の内部も見ることができます。

サグラダファミリア工事中のエリア生誕のファサード側 塔の内部

階段を下って行く途中の建物や窓の隙間からも様々な景観を望む事ができます。徐々に地上が近づいてきます。

生誕のファサードの塔からの景観

塔の上部付近で見た精霊と聖体のオブジェクトの今度は下段側も見えてきます。この部分は日本の「外尾悦郎」氏が手掛けた部分です。

サグラダファミリア 「外尾悦郎氏」作の果実の彫刻

更にその下の外壁にはヴェネチアンガラスを素材にしたトレンカディス(破砕タイル仕上げ)の文字装飾もあります。

サグラダファミリア ヴェネチアンガラスを素材にした文字装飾

塔の中からは、こんな彫刻の裏側も見る事ができます。

サグラダファミリア 彫刻の裏側

塔の下り終盤は、巻貝をイメージした螺旋階段を降りていきます。

巻貝をイメージした螺旋階段

階段を降りきると、再びサグラダファミリア聖堂内部に出る事ができます。

カタツムリの螺旋階段から見る大聖堂内部

受難のファサード 塔からの景観と見どころ

サグラダファミリア  受難のファサード

受難のファサードの塔からは、バルセロナの南側「バレアス海」方面の景観を望む事ができます。

サグラダファミリア 受難のファサード 塔からの景観サグラダフミリア

こちらはモンジュイックの丘側の景観です。

サグラダファミリア 受難のファサード 塔からの景観

塔の装飾に関しては「受難のファサード」側ならではの色鮮やかなものを見ることができます。

サグラダファミリア 塔の十字型の装飾

赤と黄色の十字型模様が綺麗ですね。この十字架模様も、サグラダファミリア装飾で多様されているガウディお得意の「トレンカディス(破砕タイル仕上げ)」で制作されています。

サグラダファミリア 塔の十字型の装飾

こちらは鐘楼を飾るガラスモザイクのオブジェクトです。手前の青い方は「フリューロン」と呼ばれる花形装飾のオブジェクト、奥の赤い方は聖マタイの塔を飾る頭文字のMのオブジェクトです。

サグラダファミリア 鐘楼のガラスモザイクの装飾

受難のファサード側の塔からは、とにかくカラフルで綺麗な装飾を楽しむ事ができます。

サグラダファミリア 鐘楼の装飾

ピンク色の装飾も受難のファサード側ならではです。こんなに目の前で見ることができます。

サグラダファミリア 鐘楼の装飾

この辺のカラフルな装飾は好みがわかれるところです。学園祭の様で安っぽいという方もいれば、色鮮やかで美しいという方もいると思います。

サグラダファミリア 鐘楼の装飾

続いて共に建設中の「福音史家の塔(右側)」と「マリアの塔(左側)」です。

マリアの塔と福音史家の塔

マリアの塔は、サグラダファミリアの後部に建つ塔で、最終的に130メートルの高さになります。一方、福音史家の塔は最終的に135メートルの高さになり、受難と生誕のファサード側に2本づつ配置されています。

階段を降りていく途中に、精霊と聖体のオブジェクトを再び間近で見ることができます。この辺りは生誕のファサードも受難のファサードも同じ感じですね。

サグラダファミリア 精霊と聖体のオブジェクトサグラダファミリア 精霊と聖体のオブジェクト

こちらは塔をやや下の方まで降りた付近の景観です。ちょうど受難のファサード中央を飾る十字架の裏側あたりです。

サグラダファミリア 受難のファサード 中央の十字架の裏側

このぐらいの高さからバルセロナ市内を撮影した方が建物が鮮明で綺麗な写真が撮れます。

サグラダファミリア 受難のファサードから見るバルセロナ市内の景観

壁面の彫刻や外壁も大事な鑑賞ポイントの一つです。生誕よりも、受難のファサード側の塔から見える装飾の方が、形や変化に富んだ物が多いので飽きがこない気がします。

サグラダファミリア 外壁と彫刻

塔の見学の最後は、生誕のファサードと同様に巻貝をイメージした螺旋階段を降りていきます。

巻貝をイメージした螺旋階段

階段を降りる途中に、少し塔の裏側に目をやると、エレベーターの動力部分も見ることができます。

サグラダファミリアのエレベーター

螺旋階段を降り切ると、ドアがあります。

サグラダファミリア 外壁と彫刻

このドアを出ると再びサグラダファミリアの聖堂内部に出ます。

生誕と受難のファサード どちらの塔に登るのがお勧め?

一般的には、圧倒的に「生誕のファサード」側の方が人気が高いです。

理由としては、生誕のファサードの方が、ガウディの生前に彼自身によって造られた彫刻や装飾を間近で見る事ができるからです。生誕のファサードは、キリスト誕生の喜びを表現しており、全体的に明るいイメージの彫刻や彫り物が多く、特にこだわりがなければ、生誕のファサードを選択すれば間違いないと思います。

ただし、私個人としては「受難のファサード」側の塔に登る事をお勧めします。

確かに、受難のファサードは、キリストの最後の晩餐からキリストの磔刑、キリストの昇天までの場面を彫刻で表現しており、どことなく重い雰囲気のファサードです。そのため、やや暗いイメージがありますが、塔から見える装飾部分に関しては色鮮やかで明るいカラーのものがほとんどです。むしろ生誕のファサードよりも、受難のファサード側の方が色鮮やかでバリエーション豊かな彫刻や装飾を見る事ができます。市内を一望する景観にも大差はありません。

何より「受難のファサード」の方が混雑が緩やかでゆっくりと見学できる事が多いです。日中は流石に混雑しますが、夕方以降は結構ガラガラの時があります。

写真撮影に拘る方は、午前中が「受難のファサードの塔」側が順光に近く、午後は「生誕のファサードの塔」側が順光に近い形になるので、訪問可能な時間帯に応じて、どちらの塔に上るかを決めるのも良いかもしれません。

塔に関する注意事項

悪天候時の塔への入場制限

安全面における配慮から、天候の悪い日、特に雨風の強い日は、チケットを予約していても、サグラダファミリア付属の塔には上る事ができない場合があります。30分前までは塔に上れたのに、その後は天候の悪化によって塔に上れなくなってしまったという話も珍しくありません。

年齢制限

サグラダファミリア聖堂内への入場には年齢制限はありませんが、塔への入場は安全面への配慮から、5歳未満の子供は上る事ができません。また16歳未満の子供は大人の同伴がない場合には塔に上る事ができません。

塔への大きな荷物の持ち込みについて

サグラダファミリアの塔の上は、トランクなどの大きな荷物を持って上る事はできませんので、塔の入り口付近のコインロッカーに預ける形になります。ただし、トランク用の大きな荷物を収納できるコインロッカーは数も少ないので、基本的には、大きな荷物は持ち込まない事をおすすめします。コインロッカーに投入したコインは荷物を取り出すと戻ってきます。

まとめ - サグラダファミリアの塔に登るべきか

時間に余裕があるのであれば、サグラダファミリアの塔には登る事をおすすめします。

サグラダファミリアの尖塔

2つの塔からの景観は、正直な所、そこまで絶景という訳ではありません。料金的にも「SAGRADA FAMÍLIA WITH TOWERS」という32€のチケットを購入する必要があるので、通常のチケットよりも15€ほど高くなります。

しかし、遥々バルセロナまでやってきて、たかだか数千円程度の料金を惜しんで、塔に登らない手はないと思います。

塔に登って後悔するか否かは登った人のみぞ知るです。私もバルセロナ訪問時は、毎回必ずサグラダファミリアの塔には登るようにしています。せっかくなら、大聖堂内部の見学だけでなく、予約の上で、是非塔にも登ってみてください。