グエル邸を徹底解説 – 見どころ、チケット、料金、行き方、所要時間
他にも、観光所要時間やギフト商品など、これから「グエル邸」を観光をお考えの方に向けたお役立ち情報が満載です。
グエル邸とは
ガウディ初期の最高傑作と言われる「グエル邸」は、ガウディが34歳の時に手がけた作品です。ガウディ中期以降の作品と比べると、奇抜さや色合いが控えめで、ゴシック、アールヌーボー、ロマネスクなど、複数の建築様式が混在しているのが特徴です。
建設の依頼主は、ガウディ最大の支援者で実業家の「エウゼビ・グエル」という人物です。以前にも、自身の別邸建築をガウディに依頼しており、その仕事ぶりを非常に高く評価していました。
本建設にあたり、ガウディは20以上もの設計案を作成し、その中から選りすぐりの2案だけをグエルに提案しました。
ガウディの建築プランは、鉄の門を造るなど、当時ではかなり珍しく挑戦的なものでした。しかし、ガウディに絶大の信頼を寄せるグエルは周囲の反対を押し切り、ガウディの1案を採用しました。
グエル邸の建設が計画されたランブラ通りは、いわゆる「旧市街」と呼ばれるエリアです。当時の資産家達がこぞって邸宅を建てた華やかな「新市街」と比べると、かなり寂れた場所でした。グエルがこのエリアを建設地に選んだ大きな理由として、両親が住む現邸宅や他の所有物件と、建設予定の「グエル邸」を隣接させたいと言う意図がありました。
グエル邸の建設用地は面積的にも乏しかったため、ガウディは縦の空間を有効活用する事で、その欠点を補いました。
工事は1886年から着工され、1888年にはおおよその完成を迎えますが、装飾の改修工事などは1890年まで継続されました。
若き日のガウディが、その才能を惜しみなくつぎ込んだこの建築物は、完成後すぐに話題となりました。グエル自身もこの邸宅を大いに気に入り、友人などを招きコンサートや展覧会などを開催しました。
グエルは20年ほどこの場所を本宅としましたが、その後はグエル公園に居住を移しました。
グエルの死後は息子に邸宅の所有権が引き継がれますが、ガウディの名作に改修を加えない事を条件に、1945年にバルセロナ市へと売却されました。
現在、グエル邸は入場チケットを購入すれば、誰でも館内見学が可能です。館内には、レンガ造りの柱が並ぶ地下階や、高さ17.5mの吹き抜けの大広間、20の煙突が並ぶ屋上テラスなど、見どころが満載です。
グエル邸の基本情報
営業時間・休館日・その他
営業時間 | 【11月1日〜3月31日】
※ 最終入場は営業時間の1時間前までになります。 |
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休館日 | 毎週月曜(祝日の場合を除く)、1月1日、1月6日、1月3週目の全ての曜日、12月25日~26日 |
公式サイト | https://www.palauguell.cat/en/ |
入場料金(チケット料金)
グエル邸の一般大人の入場チケットの料金は12ユーロです。
ただし、事前のオンライン購入で1ユーロの割引が適用され、11ユーロになります。
- ・12ユーロ(一般大人)
- ・9ユーロ(18歳以上の学生、片親家族の方など※)
- ・5ユーロ(10〜17歳)
- ・無料(10歳未満)
※ 割引が適応されるチケットを利用する場合、現地でパスポートなどの年齢を証明できるID提示を求められます。
オーディオビジュアルガイドについて
グエル邸の全ての入場チケットには、日本語のオーディオビジュアルガイドとヘッドフォンのレンタル料金も含まれています。オーディオガイドはスマートフォン型の画面に直接タッチして操作するタイプです。スマートフォンの操作に慣れている方であれば、誰でも簡単に操作できます。
オーディオビジュアルガイドは、セキュリティチェックを抜けた後にある専用のカウンターで受け取る事ができます。
コインロッカー
グエル邸館内には、コインロッカーも完備されています。コインロッカーはセキュリティチェックを抜けた後に必ず通る広いエリアの一角にあります。特に意識していなくても必ず目に入る場所にあります。
流石にスーツケースなどは持ち込めませんが、多少大きめのリュックやショルダーバック、衣類などを預けておくことが可能です。コインロッカーは使用時に1ユーロ硬貨が必要ですが、荷物を取り出す際に返却されます。
入場チケットの予約・購入方法
グエル邸の入場チケットは、公式サイトでオンライン予約するか、現地チケットオフィスで購入が可能です。
グエル邸の公式サイトで予約する場合
グエル邸のチケットは、正規ルートである「公式サイト」からオンラインで予約(購入)する事ができます。日本語には対応していませんが、Web予約に慣れている方であれば、予約のハードルはそこまで高くないと思います。
公式サイトで予約する場合は、現地でチケットを購入するよりも1ユーロ安い11ユーロで予約可能です。
チケット予約完了後は、メールアドレス宛にPDFファイルの入場チケットが添付されてきます。観光当日は、このチケットをプリントアウトして持参すれば、チケットオフィスに立ち寄る手間が省けます。もちろんチケットはスマートフォンやタブレットの画面上で提示しても問題ありません。チケットさえ予約をしておけば、指定した日時に確実に入場する事ができます。
現地のチケットオフィスで購入する場合(英語・スペイン語 )
グエル邸の入場チケットは、当日に現地で購入する事も可能です。ただし、グエル邸は入場日時を指定する予約制となっています。
事前に予約する場合はもちろんですが、現地でチケットを購入する場合も、入場時間を指定の上でチケットを購入する形になります。入場時間は15分区切りで指定が可能で、定員がいっぱいとなった時間帯の入場はできません。
グエル邸の混雑は比較的緩やかなので、基本的にチケットは当日に購入(予約)する形でも問題ないと思います。ただし、確実に指定した日時に入場したい方は事前の予約がお勧めです。
チケットオフィスでの当日券の購入方法は、本記事後半の「グエル邸の入口とチケットオフィス」にて詳しく紹介しております。
ロケーションと行き方
グエル邸は、バルセロナの中でもやや南東側に位置する「エル・ラバル」というエリアにあります。徒歩圏内には「カテドラル」「ピカソ美術館」「カタルーニャ音楽堂」「コロンブスの塔」などの人気観光スポットがあります。まずは以下のグーグルマップで、グエル邸周辺の位置関係を把握ください。赤い印のついた場所が「グエル邸」になります。
グエル邸の入口とチケットオフィス
グエル邸の入口は「carrer Nou de la Rambla(新ランブラ通り)」に面しています。
チケットオフィスはグエル邸に向かって左手側にあります。当日券を購入される方は、最初にチケットを購入してから入り口に並んでください。入場は15分区切りの時間指定制となっていますので、チケット購入時に希望時間の指定ができます。現地購入時に予約時間を指定せず、何も言われなかった場合は、購入直後の入場予約になります。
夏場のピークシーズンなどに希望の時間帯で確実に入場したい方は、事前にオンライン予約しておくのが無難ですが、入場時間は15分区切りで指定できます。万が一、直後の入場チケットが売り切れていても、15分後、30分後の入場枠は空いている場合がほとんどです。グエル邸の混雑具合は、カサ・ミラやカサ・バトリョなどと比べても非常に緩やかです。
入場から見学開始までの流れ
グエル邸に入場するための並び口は一つのみになります。当日券購入者も事前予約者の方も、ご自身の指定した入場時間の10分前ぐらいに、建物に沿ってできる行列に並んで入場します。
下の「with time admission ticket only(時間指定の入場チケット保有者)」と書かれた看板が並び口の目印です。
予約時間になり、入り口でチケットを提示したら、まずはセキュリティチェックを受けます。続いて、オーディオビジュアルガイドの受け取りカウンターがあるので「ジャパニーズプリーズ」と言って、オーディオビジュアルガイドを受け取ってください。
全ての入場チケットには、オーディオビジュアルガイドのレンタル料金が含まれています。
オーディオガイドを受け取って、順路に沿って進むと「コーチハウス(coach house)」と呼ばれる広いエリアに出ます。ここがグエル邸見学のスタート地点になります。
グエル邸の見どころ
コーチハウス(coach house)
前項でも少し触れましたが、グエル邸の見学は「コーチハウス(coach house)」と呼ばれる広いだけの簡素なエリアからスタートします。
かつてこのコーチハウスは、グエル自身や来客の馬車を止めておくために利用されていた場所で、床の素材には、馬の蹄の音を抑えるために木材が使用されています。
コーチハウスの一角には「グエル邸の模型」も展示されており、外観の全体像を把握する事ができます。
コーチハウス見学後は奥の「玄関ホール」から見学したくなりますが、先に地下階を見学するのが順路になっています。
地下階へは模型を右手にして壁側にある入口からスローブを降りて行きます。
地下階 - 厩舎
地上階から地下にアクセスする際、階段ではなくスローブになっているのは、馬がここを通って地下に降りるためです。スローブの幅が広く設計されているのも同様の理由です。
スローブを歩く際に、視線を上に向てみると、吹き抜けの空間が空に向かって伸びています。ガウディはこの様に縦の空間を有効活用する事で、実際よりも広く開放感のある空間づくりを演出しました。
螺旋状のスローブを降りきると、ガウディが森をイメージしたと言う円筒形の柱が立ち並ぶ広いエリアに出ます。
ここはかつて、厩舎(きゅうしゃ)として使用されていた場所で、床の素材以外は全てレンガが使用されています。参考までに、厩舎とは馬や牛などを飼っておく小屋の事です。
オーディオビジュアルガイドを再生すれば、この場所の当時の様子を見る事ができます。現在はありませんが、かつては馬を収容するために木の柵で囲ったスペースが複数並んでいました。
地下階の一角には、かつて馬を繋いでいた鎖も残っています。
鎖の根元には、豚を模った鉄製のオブジェクトが飾られています。当時は身近な家畜などを装飾のモチーフとするのが一般的でした。
見学時に通れるスローブは一つだけですが、地下階と地上階を結ぶスローブは2種類あり、一つは馬用の広いスローブ、もう一つはグエル邸の住人用のスローブです。地下階の大部分を支えているのは円筒形の柱ですが、スローブを支える柱のみ角柱になっているのが特徴です。
地下階の見学を終えたら、再びスローブを上がって地上階に戻ります。ちなみに、トイレはこの地下階にあるので、必要な方は1階に上がる前に立ち寄っておく事をお勧めします。
玄関ホール
再び地上階に戻り、玄関ホールを見学します。グエル邸の「玄関ホール」は、人と馬車が行き来できる様に機能的に設計されています。
中央の大理石の階段左右には、馬車が通れるほどの広い通路があり、奥の「コーチハウス」や、地下の「厩舎」へと繋がっています。
玄関ホールとコーチハウスの境は扉によって隔てられています。扉の素材には、ワイン樽などに使用される木材「アメリカンオーク」が用いられ、表面には鍛鉄細工(せんてつざいく)が施されています。
鍛鉄とは、英語でロートアイアンとも呼ばれる金工技法で、溶かした鉄をハンマーで鍛えて加工する技法の事です。
玄関ホール側の2つの大扉は、2重構造になっており、内側の太い枠で囲われた部分は人が通るためのドアで、馬車が通る際は外側部分も開く構造になっています。
下の画像は、扉を外側から見たものです。こちらの写真で見た方が扉の二重構造が分かりやすいと思います。
メイン玄関ホールの見学が完了したら、中央の大理石の階段を上って「中2階」へと移動します。
階段に敷かれたロイヤルレッドの絨毯が大理石とマッチして、まるで宮殿の様に豪華な装いです
オーディオビジュアルガイドを再生すれば、中央階段の再現映像を見る事ができます。
中二階
地上階と2階の中間に設けられた「中二階」は、かつてグエルの書斎があったフロアです。グエルは、上階にも地上階にもすぐにアクセスできる様に、この中二階に仕事場をおきました。
こちらは部屋の入口の扉です。木組みの間の鉄の部分には、植物の装飾が施されています。
中二階には部屋がいくつかありますが、扉は全て閉っており、見学できるのはこのホールのみです。
フロアの床には、高級感ある大理石が全面に使用されています。グエル邸は階によって、床の模様や素材が全て異なっています。
そして、部屋の中央にある傾斜の緩やかな階段が、この部屋の印象を決定づけています。
中二階の見学を終えたら、この階段を上って主階に移動します。
主階
主階はグエルが、その財力と権力を示すために造られた最も豪華なエリアです。主階にはいくつかの部屋がありますが、最も装飾の豊かな広間が「中央サロン’(画像下)」です。当時、この場所で社交的な交流行事や音楽会などが開かれました。
扉の奥に見える金色の小部屋は礼拝堂になっています。キャビネット式の2枚扉は「鼈甲(べっこう)」という熱帯に棲むウミガメの一種「タイマイ」の甲羅を加工した素材で造られています。
視線を頭上に向けると、大きな「ドーム天井」が遙か頭上を覆っています。このドーム天井は、トルコ イスタンブールのソフィア大聖堂に感銘を受けたガウディが、自身のアレンジを加えてデザインしたものです。
ドーム天頂部分の天窓と84個の円形の穴が、中央サロンに光を取り込んでいます。ドーム最長部までは15メートルの高さがあり、主階から2階まで吹き抜けになっています。
また、ドームの面する4辺の壁の一つには、パイプオルガンも設置されています。とても個人宅とは思えません。
中央サロンの前室として、訪問客を迎えるまでの待合室(画像下)も設けられています。訪問客は必ずここを通ってメインの中央サロンに移動しました。
待合室の奥には、女性客のための化粧室も設けられています。
この細長い「廊下」は、ランブラス通りにあるグエルの両親の邸宅へと繋がっています。
グエル邸の主階は中庭と繋がっています。中庭には、黄色の枠が特徴的な出窓が様々な高さで突き出しています。この出窓は当時としては珍しい「ブリーズ・ソレイユ」と呼ばれる強い日射を遮るための日よけが備えられています。
こちらはグエル家のプライベートなエリア「食堂」になります。
グエルの娘がピアノの練習などを行っていた部屋もあります。
豪邸の定番的な存在「ビリヤード台」も完備されています。
主階の各部屋の天井には全て異なる木組みの装飾が施されています。一部には木組みの間に宝石がはめ込まれています。
各部屋ごとにオリジナルの装飾が施されており、細かいパーツに至るまでガウディの強いこだわりを感じます。特に木材に関しては、アメリカンオークをはじめ、ユカリ、胡桃の木など、様々な種類のものが使用されています。
主階の見学を終えたら、中央サロンに面する階段から2階へ上がります。
2階
グエル邸の2階はグエル家の完全なプライベートエリアとなっています。一つ下の主階が装飾やデザイン制を重視したのに対して、このフロアでは機能性が最優先に設計されています。
上の写真は2階のプライベートサロンで、グエル家の団らん場として使用されていました。天井と暖炉の間にはめ込まれている絵画は「ハンガリーの聖エルジェーベト」の肖像画です。
2階には、グエルや、その婦人、子供達の各寝室があります。こちらはグエルの妻「イサベル」の寝室になります。この当時、夫婦それぞれに寝室を持つのが通常でした。
部屋の中央には白い大理石の暖炉がおかれています。
大理石の暖炉は2階の各部屋に共通して置かれています。また、奥に見えるステンドグラスには、グエルが好んだとされるシェークスピア作品の登場人物が描かれています。
2階の各部屋の装飾は、グエル家の各人が自由に楽しめる様に、基本はシンプルに抑えられています。
家具に関しては、ガウディ自身はほんの一部だけを手がけ、大半はモデルニスモのデザイナー「フランセスク・ビダル・イ・ヘベリ」がデザインしました。
写真左下は「グエル」の肖像画です。
2階の一角には「トイレ」もあります。もちろんただの見学用なので利用しない様にご注意ください。
休憩にもってこいの映像室も完備されています。日本語の解説や字幕はありませんが、グエル邸の歴史を知る事ができます。
2階の階段を上がると、屋上にアクセスできます。
屋上
グエル邸の中で、最も後年のガウディの作風に近いのがこの屋上の装飾です。
全部で20本配置されている「煙突」には、サグラダファミリアでも多様されている、ガラスや陶器、大理石などの素材を使用したガウディお得意のトレンカディス(粉砕タイル)の装飾が施されています。
粉飾タイルが施された煙突は全てデザインが異なっています。また、20ある煙突のうち4つはレンガ造りです。
サグラダファミリアでも見られる果実を象ったオプジェクトもあります。
そして、屋上の中央に一際高くそびえるのは、高さ15メートルの塔です。
塔の頂部にはギリシャ十字、その下部にはコウモリと太陽の風向き計が置かれています
外観の見どころ
グエル邸の外観は一見シンプルでクラシカルな雰囲気ですが、細部に目をむけて見ると、色々な発見があります。館内見学後にじっくりと観察してみてください。
入口の2つの扉上部の装飾には「エウゼビ・グエル」のイニシャルである「E」と「G」が象られています。
2つの扉の間の上部には、鍛鉄で造られた鷹の像が飾られています。その下の装飾はカタルーニャの紋章になります。
視線をそのまま遙か頭上に向けて行くと、グエル邸の建設がひとまず竣工した年の「1888」という数字が象られています。
続いて、扉の四隅に目を向けると、ぐるぐる巻きにうねったヘビの装飾が、扉上部に向かって伸びています。
ギフトショップ
グエル邸地上階の出口付近にはギフトショップも営業しています。
商品数はやや少なめで、グエル邸グッズというよりはガウディグッズがメインですが、グエル邸ならではの商品も扱っています。以下より、いくつか販売商品をご紹介致します。
まずはこちらから、グエル邸の装飾模様をあしらったハットとキャップです。
続いて、最もグエル邸ならではの商品と言える、屋上の塔の置物です。いくつか部屋に飾るとお洒落な雰囲気が出そうですね。
バリエーションは少ないですが、グエル邸の文字や装飾があしらわれたマグカップもあります。
装飾品やスカーフなども販売されています。
グエル邸ならではの特徴的な商品は以上になります。後は定番のガウディ関連の書籍やマグネットなども販売されています。
観光所要時間の目安
グエル邸見学の所要時間目安は60分〜90分ほどです。
館内は地下1階と地上4階、さらに屋上テラスを含めた全6フロアで構成されています。敷地面積の狭さの割に見どころは満載なので、最低でも1時間ぐらいの所要時間は想定しておいた方が無難です。
日本語のオーディオビジュアルガイドを聞きながらゆっくりと見学される方は、所要80分〜90分ぐらいは見ておいた方が良いと思います。
仮に所要30分〜45分ぐらいで見学しようとすると、やや駆け足になると思いますが、皆さんの見学ペース次第でいくらでも調整は可能だと思います。当記事で紹介している「グエル邸の見どころ」などを参考にして、ある程度の見学ボリュームを想定してみてください。
まとめ
グエル邸は、同じくバルセロナにあるガウディの有名作品群「サグラダファミリア」や「カサ・ミラ」「カサ・バトリョ」などと比べると、奇抜さや派手さがない分、外観的な地味さは否めません。また、狭い通りの一角に窮屈そうに建っているため、衝動的に中に入りたいと思わせる魅力やインパクトにも欠けています。
恐らく多くの方が、このグエル邸に関しては、外観だけの見学で十分とお考えではないでしょうか。かく言う私も、初バルセロナ訪問時はその一人でした。
しかし、ガウディ初期の最高傑作と評されるだけあって、館内の重厚で高級感あるつくりには、他のガウディ作品とは一線を画す大きな魅力があります。そして、館内には、狭い土地を最大限に広く美しく見せようとしたガウディの創意工夫が詰まっています。
グエル邸は、予約なしの思いつきで立ち寄っても、比較的容易に入場できるスポットです。是非、近場にお立ち寄りの際は足を運んでみてください。外観の窮屈さからは想像できないほど、見応え十分です。
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