グエル公園を徹底解説 – 行き方、見どころ、所要時間、無料バスなど

(公開:2020年2月28日)

ガウディ バルセロナ
グエル公園内の景観

本記事では、バルセロナ「グエル公園」の行き方や見どころ、所要時間、モデルルート、歴史などについて詳しく紹介いたします。これからグエル公園観光をお考えの方に向けて、役立つ情報が満載です。

グエル公園のチケットを予約・購入したい方は、以下の記事にて詳しく解説しております。

グエル公園の歴史と成り立ち

グエル公園 内部の景観

グエル公園の成り立ちは、創設者の「エウセビ・グエル」が、「田園都市論」という考え方に強い影響を受けた事に端を発しています。

「田園都市論」とは、イギリスの社会改良家「エベネーザー・ハワード」が1898年に提唱した人間の生活の在り方に関する理論です。ざっくり言うと、都市生活の良い点を残しながらも、自然と共生した生活が大事という考え方です。

グエルはこの「田園都市論」に基づき、豊かで広大な緑地の中に、富裕層向けの新興住宅地の建設を計画しました。これがグエル公園の前身になります。

そして、この壮大な建設プロジェクトに強く共感し、建設の仕事を引き受けた人物こそ「アントニオ・ガウディ」です。

既に依頼主と建築家と言う関係以上に深い友情で結ばれていた2人は、夢の実現に向けて早速動きだします。

グエルはまず、当時モンターニャ ペラダ(禿山)と呼ばれていた広大な敷地を、プロジェクトの建設地として購入しました。

グエルとガウディの計画は、未来の居住者の新しい生活を想定した壮大なもので、当初は広大な敷地内に60戸の建設を予定していました。

さらに、市場や礼拝堂、雨水をろ過して貯蔵する貯水槽、イベント広場、車道や歩道の整備など、人間のコミュニティに必要なあらゆるものが想定されていました。

しかし、買い手として考えていたブルジョアジーの興味を引く事が全くできず、60戸のうち建設が実現したのはガウディとグエルが住んだ二戸のみでした。

1900年からスタートした建設プロジェクトも、最初の数年間はスムーズに進みましたが、複雑な分譲条件や閉鎖的なロケーションであった事に交通の便の悪さなども相まって、1914年に計画を中止せざるを得ませんでした。

以後、ガウディとグエルの生前に建設プロジェクトが再開される事はありませんでした。

1918年にグエルが亡くなると、建設地はバルセロナ市庁によって買い取られます。4年後の1922年には「グエル公園」として、一般公開が開始され、1984年にはユネスコの世界遺産にも登録されます。

現在、グエル公園は「お菓子の家」や「大階段とトカゲの像」「波型のベンチ」など、多くの見どころを有する人気観光地となっています。

グエル公園の基本情報

グエル公園のヤシの木

無料エリアと有料エリアについて

2013年9月以前までは、グエル公園への入場は完全に無料でしたが、2013年10月より敷地内の一部が「有料エリア」となりました。

グエル公園全体の総面積「19ヘクタール」のうち、有料エリアはわずか「1.7ヘクタール(全体の9%)」のみになりますが、ガウディの「大階段(トカゲの像)」をはじめとする大半の主要モニュメントはこの「有料エリア」の中にあります。有料エリアと無料エリアの境に関しては、公式サイトに掲載されている以下のマップにてご確認ください。赤枠内が有料エリアになります。

無料エリア内は営業時間中も、チケットなしで入場可能ですが、有料エリアへの入場はチケットが必要となります。

営業時間

グエル公園の入場時間は時期によって異なります。最終入場時間を過ぎると入場できないのでご注意ください。

期間営業時間
1/1~2/15、10/27~12/318:30~18:15(最終入場:17:30)
2/16~3/308:30~19:00(最終入場:18:00)
3/31~4/28、8/26~10/268:00~20:30(最終入場:19:30)
4/29~8/258:00~21:30(最終入場:20:30)

チケットの種類と料金

グエル公園のチケットは、自由見学、団体ツアー、少人数ツアーの3種類がありますが、一般の方の9割以上が「自由見学」で園内を見学します。以下の表は自由見学のチケット「Admission ticket」の概要や料金情報をまとめたものです。

Admission ticket(一般入場チケット)

グエル公園に入場して自由に見学できる最も一般的なチケットです。予約は90日先まで可能です。

見学方法
  • 自由見学
料金■ 一般(13〜65歳)
  • 10ユーロ / 1名
■ 6歳以下の子供・障害者の方
  • 無料
■ 7〜12歳の方・66歳以上の方・障害者の付き添いの方
  • 7ユーロ / 1名
料金に含まれるもの
  • ・グエル公園の入場料金
  • ・シャトルバスの往復乗車料金(オンライン予約時のみ)
  • ・優先入場

年齢の若い方やシニアの方には割引特典があります。

無料シャトル「グエルバス」について

グエル公園 無料シャトルバス

公式サイトなどから、グエル公園のチケットを事前にオンライン予約すると、行きと帰りで「無料シャトルバス」を利用できます。

料金チケット予約者は無料
運行区間アルフォンスX駅 〜 グエル公園東口
バスの運行間隔1本 / 7分
所要時間駅とグエル公園を直通15分で結んでいます。
その他
  • ・バスは往復無料で利用できます。
  • ・利用できるのはグエル公園のチケット予約者のみです。

無料シャトルバスは地下鉄 L4線の「Alfons X(アルフォンスX駅)」の前から発着しています。

アルフォンスX駅」から無料シャトルバス「Bus Güell(バスグエル)」を利用した場合、約15分ほどでグエル公園南東側の④の入口近くに到着します。バスは毎日7分間隔で運行しているので非常に便利です。到着時間も読みやすいと思います。

グエル公園の地図 入口とチケットオフィスのロケーション

チケットの予約・購入方法

グエル公園のチケットは以下の何れかの方法で購入が可能です。

  • ① グエル公園の公式サイトでチケット予約
  • ② GET YOUR GIDEでチケット予約(日本語)
  • ③ 駅の自動券売機を購入する
  • ④ 現地のチケットオフィスで購入

上記のうち、①の「グエル公園の公式サイト(英語)」か、②の「GET YOUR GIDE(日本語)」で、チケットを事前にオンライン予約しておけば、予約特典である無料シャトル「グエルバス」の利用が可能になります。また、観光当日はチケット購入の混雑に巻き込まれる事なく、予約した日時にスムーズに入場が可能となります。グエル公園観光は事前のオンライン予約が絶対にお勧めです。

グエル公園のチケット予約・購入方法に関しては、以下の記事にて詳細に解説しております。

グエル公園のロケーションと行き方

グエル公園はバルセロナの北側、他の観光スポットとはやや離れた場所に位置しております。まずは以下のグーグルマップで他の観光スポットとの位置関係をご確認ください。

グエル公園、 サン・パウ病院、サグラダ・ファミリア、カサ・ミラ、カサ・バトリョ、カタルーニャ広場

バルセロナ市内からグエル公園へのアクセス方法はいくつかありますが、以下4通りのいずれかの方法でアクセスするのがお勧めです。

  • ① 無料シャトルバス「バス・グエル」を利用する
  • ② タクシーでアクセス
  • ③ カタルーニャ広場から市バスでアクセス
  • ④ Lesseps(レセップス駅)から徒歩かバスでアクセス

上記はおすすめ度の高い順に上から記載しています。各アクセス方法の概要については以下より解説していきますが、その前にグエル公園の有料エリア入口は下記マップの様に4カ所ある事を知っておいてください。

グエル公園の地図 入口とチケットオフィスのロケーション

有料エリアのどの入口から入るも自由ですが、アクセス方法によってグエル公園付近の到着地点はことなります。基本は到着した地点から最も近いグエル公園の入口から入場してください。

① 無料シャトルバス「バス・グエル」を利用してアクセス

本項ではグエル公園のチケット予約特典である無料シャトル「グエルバス」を利用したグエル公園のアクセス方法を解説します。

無料シャトル「グエルバス」

グエルバスは、地下鉄 L4線の「Alfons X(アルフォンスX駅)」前から発着しています。

「Alfons X 駅」は、バルセロナ市内中心部の駅からであれば、だいたい所要20分以内でアクセスできます。「Alfons X 駅」からグエルバスを利用して、グエル公園東側の入口付近までは15分ほどなので、トータル所要40分もあればバルセロナ市内から「グエル公園」にアクセスできます。以下よりステップ別に、グエルバスを利用した行き方の流れをご説明します。

STEP1 バルセロナ市内からAlfons X 駅へアクセス

グエルバスを利用するには、まず地下鉄L4線の「Alfons X 駅」にアクセスします。「アルフォンスX駅」と「グエル公園」、その他の市内主要地下鉄駅の位置関係を以下の地下鉄路線図でご確認ください。

バルセロナ 地下鉄路線図の一部

以下は地下鉄L4線の路線図になります。こちらも参考にしてください。

  • TrinitatNova(トリニタット・ノヴァ)
  • ViaJúlia(ヴィラ・ジュリア)
  • Llucmajor(リュクマジョル)
  • Maragall(マラガユ)
  • Guinardó/Hospitalde SantPau(ギナルド/オスピタル・デ・サント・パウ)
  • Alfons X(アルフォンス)
  • Joanic(ジョアニック)
  • Verdaguer(ヴェルダゲル)
  • Girona(ジロナ)
  • Passeig de Gràcia(パセチ・デ・グラシア)
  • Urquinaona(ウルキナオナ)
  • Jaume I(ジャウマI)
  • Barceloneta(バルセロネタ)
  • Ciutadella Vila Olímpica(シウタデリャ/ヴィラ・オリンピカ)
  • Bogatell(ボガテユ)
  • Llacuna(リャクーナ)
  • Poblenou(ポブレノウ)
  • Selva del Mar(TMB)(セルヴァ・デ・マル)
  • El Maresme/Fòrum(エル・マレスメ/フォルム)
  • Besòs Mar(ベソス・マル)
  • Besòs(ベソス)
  • La Pau(ラ・パウ)

STEP2 アルフォンスX駅からグエルバス乗り場へ

地下鉄で、アルフォンスX駅到着したら「Sortida」の案内板に従って改札を通過します。

アルフォンスX駅 出口の案内板

改札通過後、黄色いロッカーを正面にして右手側に曲がります。

Placa d Alfons el Savi 出口方面

通路の奥に「Placa d Alfons el Savi 」と書かれた案内板が見えるので、この案内板に従って突き当たりを右手に曲がります。

Placa d Alfons el Savi 出口方面の案内板

下画像の様な長い通路に出るので、地上階への階段が見えるまで奥に進んで行きます。

Placa d Alfons el Savi 方面の通路

小階段の先に見える階段を登ると地上に出ます。

地上への階段

地上に出たら、左手に真っ直ぐ進みます。

アルフォンスX駅周辺

数十メートル進むと、青い服を着たスタッフと無料シャトルバス乗り場が見えてきます。

グエル公園行きの無料バス乗り場とスタッフ

後は、係員に予約した際に入手したチケットを提示すれば、バスに乗車する事ができます。

グエル公園行き無料バスのスタッフ

乗り場の詳細は以下のGoogleマップも参考にしてください。

アルフォンスX駅 Bus Güell(バス グエル)の乗り場

STEP3 グエル公園東側の入口へアクセス

グエルバスに乗車後、グエル公園東側の入口までは所要15分ほどです。下画像右側の赤丸付近辺りにグエルバスは停車します。

グエル公園の地図 入口とチケットオフィスのロケーション

グエル公園近くの停留所でバスを降りた後は、④の入口が一番近い有料エリアへの入口になります。グエル公園には全部で4つの有料エリア入口があります。

無料シャトルバスを降りたら、バスを背にして奥に進んでいきます。進行方向は人の流れもあるので、すぐに分かると思います。

グエル公園前の道

数10メートルほど進むと、グエル公園 敷地内への入口が見えてきます。

グエル公園 敷地内の入口

この入口の先はまだ無料エリアになります。有料エリアの入り口はこの更に先にあります。

しばらく歩くと、右手側にも道がありますが、そのまま真っ直ぐ進みます。

グエル公園 無料エリアの道

1分~2分歩くと、無料エリアと有料エリアの境にあるチケット確認所が見えてきます。後はご自身の予約時間になったら、予約したチケットをプリントアウトか、スマートフォンの画面上で係員に提示すれば、有料エリアに入場できます。

グエル公園 有料エリアの入口と係員

② タクシーでアクセス

バルセロナ タクシー

サグラダファミリアやサンパウ病院付近から、グエル公園にアクセスする場合は、タクシーを利用してしまった方が手っ取り早いです。バルセロナのタクシーは黒と黄色のツートンカラーが目印です。バルセロナ市内からグエル公園までは所要約15分ほど、運賃も10~15€ほどでアクセスできると思います。タクシーを利用した場合は、グエル公園の南側、メインエントランスの前あたりで下ろしてくれます。グループ旅行の方などは、タクシーを利用した方が割安な場合があります。

料金は、曜日や時間帯によっても変動しますが、基本料金「2.2~2.3€」で、以後は1kmごとに「1.4~1.7€」づつ加算されます。

以下はあくまで目安ですが、主要スポットからグエル公園までの距離と、おおよその料金を記したものになります。タクシー利用時の参考にしてください。

主要スポットからグエル公園までのタクシー料金目安
出発場所料金目安距離の目安
サグラダファミリア7〜12€約3km
カサミラ7.5〜12.5€約3.2km
サンパウ病院8〜13€約3.5km
カサバトリョ10〜15€約4.9km
カタルーニャ広場11〜16€約5.6km
ピカソ美術館13.5〜18.5€約6.3km
グエル邸15〜20€約7.2km

上記は、グーグルマップで取得した距離を元に算出した、おおよその料金目安になります。実際は交通状況などによっても変動しますので、料金感覚にはある程度のバッハを持ってご利用ください。

③ カタルーニャ広場から市バスを利用してアクセス

カタルーニャ広場から市バスの24番を利用して、グエル公園の東側の入り口から入場する方法を解説します。24番のバスは、グエル公園前に停車しないという情報もありますが、グーグルマップや、停留所のルートを確認する限りでは、まだ利用可能な様です。ただし、確認はしておりませんので、念の為、乗車時に「トゥー グエルパーク?」と尋ねるのが無難です。

カタルーニャ広場 市バス24番

この方法の場合、グエル公園までは徒歩も含めて所要30分ほどになります。以下よりステップ別に、行き方の流れを簡単にご説明します。

STEP1 カタルーニャ広場の東口からバス24番に乗車

24番の市バスは、カタルーニャ広場の北西側「El Carmel 停留所」から発着します。以下のグーグルマップで場所をご確認ください。

24番のバス乗り場は、大型デパート「エル コルテ イングレス」を目印にすると見つけやすいです。

カタルーニャ広場 市バス25番とエル コルテ イングレスの位置関係

奥に見えるのが大型デパート「エル コルテ イングレス」です。このアングルを覚えておけば、すぐに24番バスの乗り場を見つける事ができます。

STEP2 「Ramiro de Maeztu - C N Catalunya停留所」で下車

カタルーニャ広場のバス停留所「El Carmel」から、グエル公園東側の「Ramiro de Maeztu - C N Catalunya 停留所」までは16駅目、所要27分ほどです。以下にカタルーニャ広場からグエル公園までの停留所名を記しましたので、参考にしてください。

  • El Carmel(カタルーニャ広場)
  • Pg de Gràcia - Gran Via
  • Pg. de Gràcia - Aragó
  • Pg. de Gràci Mallorca
  • Pg de Gràcia - Diagonal
  • Gran de Gràcia - Jesús
  • Gran de Gràcia - Trav de Gràcia
  • Gran de Gràcia - Metro Fontana
  • Gran de Gràcia - Pl Trilla
  • Gran de Gràcia - Lesseps
  • Trav de Dalt - La Granja
  • Trav de Dalt - Torrent de les Flors
  • Camèlies - Pau Alsina
  • Av Mare de Déu de Montserrat - Sanllehy
  • Ramiro de Maeztu - Pl Sanllehy
  • Ramiro de Maeztu - Miquel Sants Oliver
  • Ramiro de Maeztu - C N Catalunya(グエル公園の最寄り停留所)

STEP3 バスを下車して徒歩でグエル公園にアクセス

グエル公園の最寄り停留所で下車後、グエル公園敷地内への入口までは徒歩2分〜3分ほどです。市バスを利用した場合も「グエルバス」を利用した場合と同様に、グエル公園東側の入り口(画像下)から敷地内に入場します。

グエル公園 東側の入口

バスの下車場所からグエル公園までのルートは以下のグーグルマップにてご確認ください。

Ramiro de Maeztu - C N Catalunya 停留所、グエル公園 東側入口

④ Lesseps駅から徒歩かバスでアクセス

グエル公園には、地下鉄 L4線「Lesseps(レセップス駅)」からも、徒歩かバスでアクセスする事ができます。

徒歩でアクセスする場合

「Lesseps 駅」から徒歩でアクセスする場合、西側からのアクセスになるので、グエル公園西側の入口(下画像②の入口)までは徒歩15分ほどになります。

グエル公園の地図 入口とチケットオフィスのロケーション

レセップス駅からの徒歩でのグエル公園アクセスは、極力交通機関を利用したくない方にはお勧めですが、往路はかなりの坂道になります。所要時間以上に体力の消耗は大きいため、健脚で体育会系以外の方にはあまりお勧めしないアクセス方法です。

バスでアクセスする場合

「Lesseps 駅」から24番のバスを利用した場合は、グエル公園東側の入口まで約15分ほど、116番のバスを利用した場合は、グエル公園西側の入口まで約10分ほどです。116番のバスの方が乗車時間は短いですが、バスはグエル公園西端の入口付近に停車するので、有料エリアに出るまで無料エリアをかなり歩く羽目になります。

所要時間とモデルコース

グエル公園観光の所要時間は、有料エリアだけなら60分、無料エリアの一部を含めると所要90分ほどが目安になります。

グエル公園観光のモデルコース

以下よりご紹介するモデルコースは、「グエルバス」を利用して、グエル公園東側の「有料エリア入口」から入場する事を前提としています。ただし、他の入口から入場される方も参考になるルートとなっておりますので、多少だけ見学順序を変えるなどしてご調整ください。所要時間的にはさほど変わらないと思います。

グエルバス降り場グエル公園敷地内の入口(無料エリア)有料エリア入口

所要60分 有料エリア見学コース

守衛小屋(お菓子の家) 管理事務所(お菓子の家) 大階段とトカゲ像 市場とドーリス式の列柱 中央広場(ラ・ナトゥーラ広場)と波形のベンチ 洗濯女(ブガデラ)の回廊 学校(グエル邸)

所要90分 有料・無料エリア見学コース

守衛小屋(お菓子の家) 管理事務所(お菓子の家) 大階段とトカゲ像 市場とドーリス式の列柱 中央広場(ラ・ナトゥーラ広場)と波形のベンチ 洗濯女(ブガデラ)の回廊 学校(グエル邸)❶ カルヴァリーの丘❷ ガウディ博物館(外観のみ)❸ 高架橋

モデルコースの各スポットの詳細は次項の「グエル公園の見どころ(有料エリア)」より詳しくご紹介していきます。もちろん無料エリアの見どころにも触れています。

グエル公園の見どころ(有料エリア)

本項では、有料エリア内にあるグエル公園の見どころを詳しく紹介致します。

お菓子の家 - ①守衛小屋 と ②管理事務所

グエル公園の中でも一際イマジネーション溢れるのが、グエル公園のメインエントランス左右に設けられている「守衛小屋(写真左)」と「管理事務所(写真右)」の2つの建物です。

守衛小屋と管理小屋

ガウディはこの2棟のメルヘンチックな建物を、敢えてメインエントランスに配置する事で、グエル公園の敷地外と敷地内は別世界である事を強調しました。「サルバドール・ダリ」が「まるで砂糖をまぶしたタルト菓子の様だ」と言った事から「お菓子の家」とも呼ばれています。

グエル公園は元々、集合住宅エリアとして構想されていたため、2つの建物は訪問客を迎えたり、敷地を管理する建物として機能な役割を担って設計されました。

現在の守衛小屋(画像下)はバルセロナ市の歴史博物館となっており、日中は行列ができる人気の見学ポイントとなっています。

グエル公園 守衛小屋

下写真は歴史博物館の入場待ちの行列です。

守衛小屋の入場待ち行列と案内板

看板にはこの場所から45分待ちと記載されていますが、実際はもう少し早く入場できると思います。この場所に時間をかけるよりも、グエル公園の敷地内をくまなく散策する方がお勧めです。

メインエントランスに向かって右側の高い方の建物が「管理事務所」です。

グエル公園 管理事務所

管理事務所は、この場所を訪問するお客様を迎えたり、待合室として利用するために建てられました。現在はギフトショップとしてお土産や書籍などが販売されています。ギフトショップの商品に関しては、本記事の後半でご紹介します。

高さは29メートルある塔の頂部には「四本腕の十字架」と呼ばれるオブジェクトが飾られています。この十字架は1936年の内戦で破損しましたが、後年に修復されました。

グエル公園 管理人室の装飾

屋根には、まるでお菓子の様に可愛い装飾オブジェクトがおかれています。

③ 大階段とトカゲの像

1903年に完成したこの大階段は、誰でもアクセスしやすいように、ガウディが公園の敷地内で最も低い位置に設置しました。段数はわずかに45段で傾斜の緩い上りやすい階段で、左右対象に造られています。

グエル公園の大階段

階段は4区画に分かれており、それぞれの境には噴水が設けられています。上の写真の草が生い茂る部分が「第1の噴水(画像下)」になっており、木の幹や鍾乳石ような素材が組み合わさっています。

グエル公園 大階段 第1の噴水

第1の噴水の後部にそびえる「第2の噴水」には、ヘビの頭部とカタルーニャの紋章が組み合わさったオブジェクトがおかれています。このヘビは、旧約聖書の中でモーゼが海を2つに分けた際に、杖に巻き付いていた青銅のヘビ(ネフシュタン)がモチーフです。

グエル公園 大階段 第2の噴水

このヘビのシッポは、階段の最上部付近にひょっこりと突き出しています。

グエル公園 ヘビのしっぽのオブジェクト

そして、このグエル公園のシンボルにもなっているのが「第3の噴水のトカゲ像」です。

グエル公園 第3の噴水とトカゲ像

ガイドブックなどによってはトカゲとして紹介されている場合も多いです。モチーフに関しては諸説ありますが、個人的には、インドネシアに生息するオオトカゲ科の生物「コモドドラゴン(コモドオオトカゲ)」にそっくりだと思います。

トカゲ像の表面には、ガウディお得意のトレンカディス(粉砕タイル装飾)が施され、まるで龍のウロコの様な質感が表現されています。参考までに「トレンカディス」とは、サグラダファミリアなどにも多様されている、陶器の破片や瓦礫などの不要素材を組み合わせた装飾の事です。

トカゲ像の装飾 トレンカディス(粉砕タイル装飾)

この第3の噴水は、トカゲ像の口が排水部分になっています。

トカゲ像の排水部分

噴水だけでなく階段左右の壁面に目を向けて見ると、いくつもの正方形の中に、トレンカディスによる色鮮やかな模様が施されています。

グエル公園 大階段の装飾タイル

各正方形内の装飾は全て異なっており、多くの観光客がこの壁面前で記念撮影をしていました。絶好のインスタ映えスポットです。

グエル公園 大階段の装飾タイル

大階段上部の踊り場には、曲線フォルムが美しい「半円型のベンチ」が置かれています。記念撮影や日よけ休憩をするには絶好のスポットです。

グエル公園 大階段の半円型ベンチ

階段下部の横手には、テラスがあるカフェも併設しています。一休みにはもってこいの場所です。

グエル公園内のカフェ

④ 市場とドーリス式の列柱

大階段の上部に設けられているのがこの「市場」と呼ばれる広いエリアです。この場所は敷地内に住む住人のための「市場」として設計されました。

グエル公園 列柱ホール

市場には高さ5メートルのドーリス式の列柱が86本も並んでいます。柱は土地の傾斜に合わせて、わずかに内側に傾いています。 ドーリス式とは、古代ギリシアの神殿建築などに用いられた建築様式です。

グエル公園 市場とドーリス式の列柱

この列柱は、モルタルとリサイクル資材で造られており、柱の基部には白いトレンカディスが施されています。柱の内側には、雨水を通す管が入っており、市場の真上にある「中央広場」の砂を通ってろ過された雨水が、柱の管に流れ込む仕組みになっています。市場の下には1200㎡の巨大な貯水槽が設けられており、柱の管を通った雨水は、この貯水層に貯えられていきます。いわば巨大なろ過装置と言えます。

続いて、市場の天井部分に目を向けて見ると、トレンカディスの装飾が見事な「メダイヨン」と呼ばれる円形のオブジェクトが飾られています。

グエル公園 市場のメダイヨン

メダイヨンは複数ありますが、大きくは2種類に分類され、一つは直径3メートルの「太陽のメダイヨン(画像上)」、もう一つは太陽のメダイヨンを囲む様に配置されている直径1メートルの「月のメダイヨン(画像下)」です。

グエル公園 太陽と月のメダイヨン

月のメダイヨンは全部で14個あり、全てデザインが異なっています。これらのメダイヨンは、ガウディの協力者でカタルーニャ地方出身の建築家「ジュゼップ・マリア・ジュジョール」が手がけました。素材には、廃材皿やピンなどが使用されています。

⑤ 中央広場(ラ・ナトゥーラ広場)と波形のベンチ

中央広場(ラ・ナトゥーラ広場)

市場の真上に位置するのが、この「中央広場(ラ・ナトゥーラ広場)」です。元々このエリアは木々が生い茂る丘陵地帯でしたが、その一部を削ってこの広場が造られました。

中央広場(ラ・ナトゥーラ広場)

広場の広さは、縦83メートル、横43メートルほどあり、敷地内の住人が、様々なアクティビティや行事を行うための憩いの場として設計されました。また、市場の所でも触れましたが、この広場の地面は「ろ過機能」を備えており、降り注いだ雨は地下の貯水槽に流れ込む仕組みになっています。

中央広場(ラ・ナトゥーラ広場)

広場の南側には、観光客が最も集中する見学ポイント「波形のベンチ」があります。

グエル公園 波形のベンチ

ガウディはベンチの設計段階で、石膏が乾く前のベンチに人を座らせて型取りするなど、座りやすいフォルムを徹底的に研究し、最終的にこの波形の形状に辿り着きました。

グエル公園 波形のベンチ

また、雨が降った際の雨水誘導などの役割も考慮しており、ベンチに降った雨水は、ベンチを伝ってベンチの外側にあるガーゴイル像の口から排出される仕組みになっています。

グエル公園 波形のベンチ

ベンチ表面の美しいトレンカディスの装飾は、グエル公園の制作の中では最も後年の1910年から1914年にかけて行われました。担当したのは、市場の装飾も手がけた「ジュジョール」です。装飾の素材には、廃棄された陶器や、タイル、食器の破片などあらゆるものが用いられました。

グエル公園 波形のベンチの装飾

ベンチの外側の装飾は12星座がモチーフになっています。

波形のベンチがある広場南側は、公園内やバルセロナ市内を見渡す絶好の展望スポットにもなっています。

ラ・ナトゥーラ広場からの景観

上の写真は広場南側からの景観です。グエル公園を紹介する記事や本などで頻繁にこのアングルの写真が使用されています。日中は、この写真を撮るためによく行列が出来ています。

このラ・ナトゥーラ広場は、グエル公園の有料エリアと無料エリアの境になっており、広場北側の左右2カ所にはチケット確認ブースがあります。

広場北側のチケット確認ブース

写真奥のテント屋根がある所がチケット確認ブースです。一端ここから外に出てしまうと、同じチケットで再び有料エリアに入る事はできないので、ご注意ください。逆に、グエル公園の北側に到着した場合は、ここから有料エリアに入場して、見学をスタートする事が可能です。ちなみに私も、この広場の入口から有料エリアに入場して観光をスタートしました。

⑥ 洗濯女(ブガデラ)の回廊

中央広場の波形のベンチ側(南側)を背にして、左側沿いの壁側にある階段を下ると「洗濯女(ブガデラ)の回廊」があります。

洗濯女(ブガデラ)の回廊

この回廊は、ギリシャやローマなどの初期建築に見られる女性像の柱「カリアテッド」で支えられています。そしてその柱の内の一つに、このスポットの名前にもなっている「洗濯女」の像の柱があります。頭の上に洗濯道具を持つ姿が表現されています。

グエル公園 洗濯女(ブガデラ)の回廊

回廊と柱の素材である「石」には様々な種類のものが加工なしの状態で用いられています。これらの石は全て建築工事の際に出た砕石を利用し、周囲の自然と調和するように造られています。是非、石表面の素材感を注視しながら見学してみてください。

洗濯女(ブガデラ)の回廊 石の素材

ガウディは、回廊内の柱を傾斜させたり螺旋状の形状を用いたりと、土地の構造や環境に合わせて、機能面とデザイン面を合わせ持つ様々な工夫を行いました。回廊の奥、曲がり角付近から柱の形状が明らかに変わっているのが分かります。

洗濯女(ブガデラ)の回廊 石の素材

上写真手前側の柱は、太く傾斜したものと細いのが組み合わせって構成されています。強度が高そうな柱ですね。

洗濯女の回廊 柱の種類

もう一種類の柱は、見た感じだと細くて折れないか心配ですが、形状を螺旋状にねじる事で強度を高めています

洗濯女の回廊の柱

⑦ 学校(グエル邸)

洗濯女(ブガデラ)の回廊から道なりに正門方面に進んでいくと、邸宅の様な赤い建物があります。この建物は、かつて「グエルの邸宅」だった場所で、建物自体は、グエルがこの敷地を買い取る前からあったものです。ガウディによって門と屋上が改装され、礼拝堂が造られました。

学校(グエル邸)

グエルは、ガウディに造らせたバルセロナ市内の「グエル邸」を大いに気に入り、そこに20年ほど住みましたが、その後はこの家に1918年まで住んでいました。現在、この建物は学校になっており、立派な校庭も完備されています。

グエル公園の見どころ(無料エリア)

本項では、無料エリア内にあるグエル公園の見どころを詳しく紹介致します。

① カルヴァリーの丘

グエル公園の最も高台に位置するこの「カルヴァリーの丘」は、ヘブライ語の呼び名である「ゴルゴダの丘」と言った方が聞き覚えがあるかと思います。

カルヴァリーの丘

元々、この場所に礼拝堂を建てる予定でしたが、計画は頓挫し、代わりにカルヴァリーの丘が造られ、3本の石碑が置かれました。写真では2本しか見えませんが、実際は3本の石碑が置かれています。カルヴァリーの丘へのルートは公園にいくつかありますが、中央広場から洗濯女の回廊を進んで、その先のスローブの様な道(画像下)から上って行くのがお勧めです。

カルヴァリーの丘へと続く道

ガウディは、メインエントランスの装飾性の高い2棟の建物で世俗世界を表現し、そこからこのカルヴァリーの丘へ至るまでの道で巡礼路を表現しています。

カルヴァリーの丘へと続く道からの景観

途中の道では、お菓子の家やグエル公園内の一部を高台から望む事ができます。また、カルヴァリーの丘の上に登り切ると、バルセロナ市内やサグラダファミリアを一望する事ができます。

グエル公園 カルヴァリーの丘からの景色

景観的には中々ですが、このカルヴァリーの丘は、グエル公園の西端に位置しており、他の見学スポットからは結構はなれています。そこまで興味がない方は、時間をかけて訪問するほどの場所ではありませんので、スルーしても良いと思います。

② ガウディの家(ガウディ博物館)

グエル公園の西側には、ピンク色とグリーンで装飾された教会の様な建物があります。これは、かつてガウディの家だった建物で、実際に20年ほどこの場所で暮らしていました。

ガウディの家博物館

元々この建物は、敷地内で販売する住居のモデルハウスとして、ガウディが弟子の「フランシスコ・ベレンゲール」に造らせたものでした。しかし、全く買い手が無かったため、ガウディが買い取って自身の居住地としました。

現在この建物は、ガウディ博物館となっており、グエル公園とは別のチケットで入場する事ができます。

グエル公園 ガウディ博物館の入口

この博物館の混雑は緩やかなので、敷地内でチケットを購入しても問題ありませんが、「サグラダファミリアの公式サイト」から事前に購入する事が可能です。サグラダファミリアの入場がセットになったチケットを購入すると、料金的に少しだけお得になります。

【ガウディ博物館 観光情報】

営業時間9:00~20:00(4~9月)、10:00~18:00(10~3月)
10:00~14:00(1/1、1/6、12/25、12/26)
入場料5.5ユーロ

③ 高架橋

グエル公園の高架橋

ガウディはグエル公園内に、地元産の石材を使用して、様々な高架橋を造りました。周囲の自然と調和した石材で橋を造る事で、橋は周囲の自然と違和感なく溶け込み、高低差のある敷地内もスムーズに行き来できる様にしました。

グエル公園の高架橋

自然との一体感が素晴らしいです。

グエル公園の高架橋

また、高架橋の上部には、楕円形をしたプランターが置かれました。各プランターには乾燥地帯で育つリュウゼツラン科の植物が植えらています。

石造りのヤシの木をモチーフにしたプランター

ギフトショップ

ギフトショップ(管理事務所)

見どころの所で少し触れましたが、グエル公園の「管理事務所」は、ギフトショップになっています。

グエル公園 ギフトショップ(管理事務所)

館内の1階と2階では、グエル公園やガウディに関連した商品を購入する事ができます。

以下より、ギフトショップで販売されている商品の何点かをピックアップしてご紹介致します。

まずはこちら、グエル公園内で使用されている装飾(トレンカディス)をあしらった、マッグカップ、Tシャツ、トートバッグです。

グエル公園 ギフトショップ Tシャツ、マグカップ、トートバック

マグカップは部屋に飾るだけでお洒落な雰囲気になりそうです。Tシャツやトートバックはシンプルコーディネートのアクセントに使えそうですね。

グエル公園のお菓子の家やトカゲ、サグラダファミリアなどの陶器置物も販売されています。

グエル公園のお菓子の家やトカゲ、サグラダファミリアなどの陶器置物

お土産の定番ポストカードも各種揃っております。

グエル公園のギフトショップ ポストカード

グエル公園のポストカードだけでなく、ガウディ作品全般のポストカードが販売されています。

ガウディがデザインしたと思われる「椅子」も販売されています。

グエル公園のギフトショップ ガウディデザインの木椅子

値段はなんと3950€、日本円で約47万円ほどです。一般庶民の我々にはとても手が届かない金額です。

こちらは椅子の模型になるので、料金はグッと下がりますが、それでも約3万円ぐらいはします。

グエル公園のギフトショップ 木椅子の模型

他にもマグネットやコースター、カレンダーや書籍なども幅広く販売されています。お時間のある方は是非立ち寄ってみてください。

まとめ

グエル公園の観光情報を簡単に概要をまとめると以下の様な形です。

  • ・グエル公園の営業時間は季節によって若干だけ異なる
  • ・グエル公園には有料エリアと無料エリアがある
  • ・グエル公園の有料エリアには4つある入口のどこからでも入場できる(要チケット)
  • ・グエル公園の主要スポットは有料エリア内に集中している
  • ・有料エリアに入場するにはチケットが必要
  • ・グエル公園の一般入場チケットの正規料金は10€(ユーロ)
  • ・事前にチケットをオンライン予約すると無料シャトル「グエルバス」を往復で利用できる
  • ・無料シャトルはAlfons X(アルフォンスX駅)とグエル公園東側の停留所を片道15分で結んでいる
  • ・有料エリアに一度入場すると、営業時間ないであれば見学時間の制限はない
  • ・一度有料エリアから出てしまうと、再入場はできない