列車よりも長距離バスがおすすめ「ミュンヘン」から「プラハ」への行き方

ミュンヘン ドイツ
ミュンヘン中央駅 ZOB(中央バスターミナル)

「ミュンヘン」から「プラハ」への行き方は、飛行機を除けば、列車かバス、もしくは列車からバスに乗り継いでアクセスする事ができます。

ミュンヘンからプラハへの移動の所要時間は、列車でもバスでもさほど変わらず、おおよそ5時間〜6時間でアクセスする事ができます。

本記事では「プラハ」から「ミュンヘン」への各移動手段の所要時間や運賃、メリットとデメリットを比較しながら、おすすめの移動方法を解説していきます。

ミュンヘンからプラハへの移動は「長距離バス」がおすすめ

DB ICバスの車体Souce:https://www.bahn.com/

冒頭でも申し上げましたが、ミュンヘンからプラハへの移動は、列車かバス、もしくはその両方を利用して行く方法があります。

ただし、列車に関しては一社の独占で「DB社」の列車を利用する以外に選択肢はありません。しかし、バスに関しては「DB社」の他に、「FlixBus社」という会社の長距離バスも運行しています。

個人的には「ミュンヘン」から「プラハ」への移動手段なら、この「FlixBus」か「DB」の長距離バスのご利用がおすすめです。長距離バスをおすすめする理由は至ってシンプルで、安くて乗り換え無しで移動できるからです。

「DB」と「FlixBus」のそれぞれの概要や、移動方法、メリット、デメリットなどは次項より詳しく解説致します。

ドイツ最大の鉄道会社「DB」

DBの列車

恐らく、ミュンヘンからプラハに行く場合、多くの方が、この「DB(Deutsche Bahn AG)」を利用していると思います。

DBは、首都ベルリンを本社とするドイツ最大の鉄道会社です。日本で言えばJRみたいなもので、「DBのHP(英語)」からWEB上で旅程を検索しながらチケットの予約ができます。

DBが提供する交通手段には、日本の新幹線にあたる「ICE」と、通常の特急列車にあたる「ALEX」という2種類の運行列車に加え、「InterCity Bus」と呼ばれる長距離バスがあります。

DBを利用してミュンヘンからプラハへ移動する場合の各交通手段の所要時間や料金などは以下に記載のそれぞれの詳細情報をご覧ください。

■ICE

線路を走るドイツDBの列車「ICE」

ICEは日本の新幹線にあたる高速列車です。速度的には最も早いのですが、ミュンヘンからプラハに移動時は、やや北側に迂回したルートからバスに乗り換えて目的地を目指すため、あまりおすすめできません。

所要時間(片道)5時間〜5時間35分
乗車料金(片道)29,90€ 〜 49,90€※予約時期で運賃は変動します。早く予約するほど安くなります。※一番安いタイプのチケットの料金目安です。
出発地点(ミュンヘン)ミュンヘン中央駅
到着地点(プラハ)プラハ中央駅のバスターミナル「Autobusová St. Wilsonova
乗り換え回数1回※ドイツの「ニュルンベルク」で「InterCity Bus」へ乗換え
メリット・運行本数が多い。
デメリット・バスへの乗換えが必要
・長距離バスよりも所要時間を要する。
・直前予約だと運賃が高額。

■ALEX

ALEXは特急列車にあたり、ICEより速度は劣りますが、乗り換えなしでプラハまでアクセスする事ができます。

所要時間(片道)5時間48分
乗車料金(片道)38,00€※一番安いタイプのチケットの料金目安です。
出発地点(ミュンヘン)ミュンヘン中央駅
到着地点(プラハ)プラハ中央駅
乗り換え回数0回
メリット・乗換えなしでプラハ中央駅までアクセス可能。
デメリット・最も所要時間を要する移動方法
・運行本数が少ない。

■InterCity Bus

DB社が運行する長距離バスです。乗り換えなしで、料金も安く、スムーズに行けば最も早くプラハに到着できます。

所要時間(片道)4時間40分~5時間5分
乗車料金(片道)19,90€ 〜※一番安いタイプのチケットの料金目安です。
出発地点(ミュンヘン)ミュンヘン中央駅近くのバスターミナル「München ZOB
到着地点(プラハ)プラハ中央駅のバスターミナル「Autobusová St. Wilsonova
乗り換え回数0回
メリット・料金がリーズナブル
・乗換えなしでプラハ中央駅までアクセス可能。
・DBの中では最も所要時間が短い。
デメリット・所要時間は短いが道路の混雑状況によっては大きな遅延が発生する場合がある。

■DBの予約と乗車について

上記のDBの3つの移動手段は、全て「DBのHP(英語)」からWEBで予約する事ができます。サイトにアクセスしたら、「From」には「München Hbf(ミュンヘン中央駅)」か「Munich(ミュンヘン)」と入力し、「To」には「Prag Hbf(プラハ中央駅)」か「Prague(プラハ)」と入力して、希望日時を選択の上で、「Search(検索)」ボタンを押して、予約を進めてください。

参考までに検索結果ページの「Products」の列に表示されるのが、交通手段の種類になります。InterCity Busの場合は「BUS」、ALEXの場合は「ALX, EX」、ICEの場合は「ICE, BUS」と表示されます。

予約が完了すると、メールアドレス宛に「チケット(PDFファイル)」が添付されてくるので、当日はチケットをプリントアウトの上で持参してください。

DBの列車を利用する場合、改札はありませんので、乗車中にやってくる駅員にチケットを提示してください。

バス(IC BUS)の場合は、乗車時に運転手にプリントアウトしたチケットを提示すればOKです。

また、ミュンヘンからプラハへの移動は国境を越えますので、パスポートの提示も必要となります。

■DBの総評

DBの3つの交通手段のうち、プラハまで乗り換えなしで行けるのは、特急列車の「ALEX」と、長距離バスの「InterCity Bus」になります。

上記を踏まえると、DBを利用して「ミュンヘン」から「プラハ」への移動をお考えなら、特急列車の「ALEX」か、長距離バスの「InterCity Bus」の利用がおすすめです。

「ICE」の場合、速度的には最も早いのですが、やや北側に迂回したルートを通る上、「ニュルンベルク」で長距離バス(InterCity Bus)に乗り換える必要があり面倒です。

欧州最大の長距離バス会社「FlixBus」

FlixBusのバスSouce:https://www.flixbus.com/

「ミュンヘン」から「プラハ」への移動方法で、DB社の「InterCity Bus」と並んでおすすめなのが、この「FlixBus(フリックスバス)」です。

FlixBusは2013年にドイツで誕生した長距離バスの運行会社です。スマートフォンやアプリなどからWEBで簡単に予約できる手軽さと、非常にリーズナブルな料金設定から、そのサービスは瞬く間にヨーロッパ中に広がりました。現在ではヨーロッパを中心に、世界28カ国、1,700以上の長距離バスの路線を有しています。

以下は、「FlixBus(フリックスバス)」を利用してミュンヘンからプラハへ移動する際の所要時間や料金などの概要になります。

所要時間(片道)4時間40分〜5時間
乗車料金(片道)17.98ドル〜※乗車料金に加えて、サービス料金2ドル掛かります。
出発地点(ミュンヘン)ミュンヘン中央駅近くのバスターミナル「München ZOB
到着地点(プラハ)プラハ中央駅のバスターミナル「Autobusová St. Wilsonova
乗り換え回数0回
メリット・料金がリーズナブル
・ペーパーレスのチケットを採用。
・乗換えなしでプラハ中央駅までアクセス可能。
・WEBの予約システムが簡単で分かりやすい。
・所要時間が最も短い。
デメリット・所要時間は短いが道路の混雑状況によっては大きな遅延が発生する場合がある。

■FlixBusの予約方法と乗車について

FlixBusの予約は、「FlixBusのHP」より行う事ができます。

サイトにアクセスしたら、「From」には「Munich(ミュンヘン)」と入力し、「To」には「Prague(プラハ)」と入力して、希望日時を選択の上で、オレンジ色の「Search(検索)」ボタンを押して、予約を進めてください。

「FlixBus」の予約などの詳細情報は別記事の「FlixBus(フリックスバス)のチケット予約方法」にて詳細に解説しております。

「FlixBus」は予約後にメールで添付されてくるPDFのチケットを、スマートフォンやタブレット上で表示して、運転手に提示すればOKです。プリントアウトの必要がないのがいいですね。

長距離バスと列車の乗り場について

■ミュンヘン長距離バス乗り場(出発地)

ミュンヘンから長距離バスを利用してプラハに移動する場合は、「FlixBus」も「InterCity Bus」も「ZOB Munich」という、ミュンヘン中央駅近くのバスターミナルから出発します。参考までに「ZOB」とは、中央バスターミナルという意味になります。場所の詳細は以下のグーグルマップをご参照ください。

ミュンヘン中央駅の周辺マップ

■ミュンヘン列車乗り場(出発地)

ミュンヘンの長距離列車は全て、「ミュンヘン中央(München Hbf)」から出発します。当日は駅構内の電光掲示板で乗り場を確認して列車に乗り込んでください。場所の詳細は以下のグーグルマップをご参照ください。

■プラハ長距離バス降り場(到着地)

ミュンヘンからプラハへの長距離バスは、プラハ本駅前のバス乗り場「Autobusová St. Wilsonova」に到着します。場所の詳細は以下のグーグルマップをご参照ください。

プラハ中央駅 長距離バス乗場「Autobusová St. Wilsonova」

また、本記事では基本的に「プラハ本駅」が終点のバスについて解説していますが、プラハ本駅北側にあるバスターミナル「Praha Florenc」や「Prague Anděl」とよばれるバスターミナルを経由、もしくは終点とする便もあります。

しかし、プラハ旧市街近くのホテルに滞在予定ならば「プラハ本駅」行きのバスの利用が便利です。

■プラハ列車降り場(到着地)

ミュンヘンからプラハに到着する列車は、「Prague Hbf(プラハ中央駅)」に到着します。場所の詳細は以下のグーグルマップをご参照ください。

まとめ

ミュンヘンからプラハへの長距離移動は、列車も長距離バスも、当然ぞれぞれにメリットとデメリットがあります。本記事では長距離バスの「FlixBus」と「DBのInterCity Bus」をお勧めしていますが、例え時間と料金を掛かっても、電車で行きたい方は、DBの「ALEX」も悪くない選択肢だと思います。

注意点と致しまして、ドイツの場合、列車も非常に遅延は多く、私自身も、ミュンヘンからザルツブルクの列車移動で、2時間以上の遅延を経験した事があります。

確率的に言えば、長距離バスの発着時間の方が不安定なのは間違いありませんが、長距離バスは乗り換え無しに安く移動できるお得な移動手段でもあります。要は使い方次第だと思います。

特に「FlixBus」に関しては、料金の安さはもちろん、ヨーロッパ全土にその路線網が広がっています。そのため、列車では乗り換えが必要な場所でも、乗り換え無しで行けたりします。もし飛行機や列車移動の予算やスケジュールに困った時は、是非一度「FlixBus」の利用を検討してみてください。

また、DB社の長距離バス「InterCity Bus」は「FlixBus」と比較しても、料金や所要時間に大差はないので、両方の旅程を比較の上で、安くてご自身の旅程に合った長距離バスを選んで予約すれば良いと思います。