ドイツの世界遺産 ケルン大聖堂の見どころ、行き方、歴史まで徹底解説

(2018年4月24日 公開) (2019-05-23 最終更新) ケルン大聖堂 北側の景観

ドイツ四番目の都市である「ケルン」。この街に一際高くそびえるのが世界遺産であるケルン大聖堂です。この中世ゴシックの最高傑作と言われるキリスト教会は、1248年から1880年にかけて建設されました。

高さ157mを誇るケルン大聖堂はその高さから、街の至る所で目にすることができます。完成から何百年も建っている現在においても、ケルンで「ケルン大聖堂」より高い建物は「テレコミュニケーションタワー(Telecommunications Tower)」のみです。現時点(2018年時点)では、あのサグラダファミリア教会よりも高く、世界でも5番目に高い教会になります。

本記事では、このドイツが誇る世界遺産「ケルン大聖堂」への行き方から営業時間の観光情報をはじめ、見どころや歴史まで詳しく解説致します。

基本情報

ケルン大聖堂 北側の景観

名称:ケルン大聖堂

所在地:ドイツ ケルン

完成年:1880年

世界遺産の登録種:文化遺産(1996年登録)

高さ:157m

入場料:無料

営業時間:6:00〜19:30(11月-4月)、6:00〜21:00(3月-10月)※日曜と休日は13:00-16:30まで

ケルン大聖堂の見どころと景観

ケルン大聖堂の西側ファサード

ケルン大聖堂は東西南北どの方向から見ても圧倒的な迫力があり、見る方向によって全く別の建物に見えます。恐らく、ケルン大聖堂を訪れた観光者のほとんどが想像以上の大きさと、そのインパクトに圧倒されると思います。奇抜さこそありませんが、大きさのインパクトだけなら、スペインのサグラダファミリア以上です。

外観の見どころ

ケルン大聖堂 西側のファサード ケルン大聖堂 西側のファサード。両側の二つの塔の高さは157m。聖堂建築としては同じくドイツのウルム大聖堂に次ぐ高さを誇ります。

西側の正面扉 西側ファサードの正面扉。上部には「旧約聖書」の一場面を描いた浮彫があり、アーチ部分には太陽と天使、地球や天体を表す彫刻が施されています。

ケルン大聖堂 南側の景観 1855年に完成した大聖堂の南側。南正面口の扉はネオゴシック期の装飾で鮮やかに飾られています。

ケルン大聖堂 北側の景観 大聖堂の北側の景観。ほとんどの人がケルン駅で降りると、この北側の景観を最初に目にします。

西側表玄関 ペーターフックスの彫刻

西側表玄関 ペーターフックスの彫刻

ケルン大聖堂の入口がある、西側の表玄関の3つの扉は聖書に登場する様々な聖人の彫刻で飾られています。この西側の彫刻はすべて、ケルンの彫刻家である「ペーター・フックス」が手掛けたものです。ペーター・フックスはこの大聖堂のためだけに700以上の彫刻を手掛けたと言われています。

西側表玄関 ペーターフックスの彫刻西側表玄関 ペーターフックスの彫刻

大聖堂内部の景観と見どころ

ケルン大聖堂 内部の景観

ケルン大聖堂内部の荘厳さと迫力は圧倒的なものがあります。

ケルン大聖堂 ステンドグラスから注ぎ込む光

大聖堂内の窓には美しいステンドグラスの数々が並んでいます。

ケルン大聖堂の柱とステンドグラス

ケルン大聖堂の内部 ケルン大聖堂の身廊は高さ43m。ステンドグラスから眩しいほど光が差し込んできます。

ケルン大聖堂の内部ヴォールト構造の天井とその天井に向かって伸びる束ね柱は迫力満点です。

束ね柱に飾られた聖人像束ね柱の上部には聖人の像が飾られています。

ケルン大聖堂の聖人像こちらも柱に飾られている聖人像です。

大聖堂内部の景観

大聖堂内部の景観

大聖堂内部の景観

窓からの光が大聖堂内のオブジェクトを黄金に輝かせていて非常に神秘的です。

▼ 大聖堂の中央祭壇

大聖堂の中央祭壇

東方三博士の遺骨を納めた金棺

東方三博士の遺骨を納めた金棺

内陣の聖歌隊席にあるこの金の棺は12世紀にもたらされた聖遺物で、東方三博士の遺骨を納めています。棺の大きさは高さ1.53m、幅1.10m、長さ2.20mを誇り、棺全体が聖堂をかたどっています。この箱は木製で、表面に金細工を施した銅や銀板が張られています。前面の一部には純金の板も使用されています。この聖遺物が納められて以来、多くの巡礼者がこの聖遺物を求めてケルン大聖堂を訪れる様になりました。

ゲロ大司教の十字架

ゲロ大司教の十字架

10世紀後半に神聖ローマ皇帝のオットー1世の友人であったゲロ大司教によって寄贈された高さ2mほどの十字架。素材にはオーク材が使用されています。中央のキリストの頭は前に傾き、目はとじた状態で死の瞬間が表現されています。この像がその後のヨーロッパのキリスト像の原型となったとも言われています。

キリスト埋葬の像

キリスト埋葬の像

西側の入口から教会に入って右手側にあるネオゴシック像。巨大な石灰岩を彫り込んで制作されました。

聖クリストフォロスの像

聖クリストフォロスの像

ケルン大聖堂内の柱上部に飾られている旅人の守護聖人である「聖クリストフォロス」の像。かつて、このクリストフォロスの画を昼に一目見れば、突然死を避ける事ができるという言い伝えがありました。このドイツの彫刻家「ティルマン・リーメンシュナイダー」によって制作されたこの像の高さは3.73mを誇り、 幼いキリストを肩に担いで川を渡る姿が表現されています。クリストフォロスとは「キリストを運ぶ者」を意味する言葉です。

エンゲルベルト1世大司教の臨床象

エンゲルベルト1世大司教の臨床象

十字架礼拝堂の北側にあるドイツ ベルグの貴族「エンゲルベルト1世大司教」の臨床像。人望の厚かったエンゲルベルト大司教が、人々の心に残る様に制作されました。この像が制作されたのは17世紀ですが、ケルン大聖堂に置かれたのは19世紀に入ってからになります。大司教の横には大司教の復活を願う様に小さな天使が置かれています。

東方三博士の祭壇

東方三博士の祭壇

大聖堂の一番東奥にある祭壇。中央の像は「フュッセンのマドンナ」と呼ばれる聖母子像で、13世紀末に製作された当時のものです。

シュテファン・ロッホナーの祭壇

シュテファン・ロッホナーの祭壇

1804年に収められたこの祭壇は大聖堂内で最も有名な祭壇です。ゴシック後期のケルンの画家「シュテファン・ロッホナー」によって制作され、中央には従者と共に幼いイエスに祈りを捧げる三賢者が描かれています。中台座に座るのは聖母マリアです。

ステンドグラス

大聖堂内のステンドグラス

キリストの生誕

ケルン大聖堂のステンドグラス キリストの生誕

ケルン大聖堂のステンドグラスの中には、バイエルン王「ルードヴィッヒ1世」によって寄付されたものが5枚あります。この「キリストの生誕」のステンドグラスもそのうちの一つで、大聖堂のステンドグラスの中でも一際滑らかに描かれています。ステンドグラスの下部には4人の預言者が並び、一番上には青い衣服をまとった聖母マリアが描かれています。下のステンドグラスもルードヴィッヒ1世によって寄付されたステンドグラスの一つです。

ケルン大聖堂のステンドグラス

ペテロのイエス窓

ペテロのイエス窓

後期ゴシック時代になって完成した大聖堂北側の側廊に設けられた5つの大窓のステンドグラスの一つ。中世期のガラス絵の最先端の技術が駆使された作品です。左側の上半分には、ペテロの招へいから磔(はりつけ)までの生涯が描かれています。右上半分には横たわるアダムから木が伸び、その枝からは賢人が生まれる姿が描かれています。

ゲルハルト・リヒターのステンドグラス

ゲルハルト・リヒターのステンドグラス

こちらは、ケルンの画家「ゲルハルト・リヒター」が手掛けたステンドグラスで、第二次世界大戦で破壊されてしまったステンドグラスの変わりに制作されました。完成したのは2007年とかなり近年で、大聖堂の中では最も新しいステンドグラスになります。ガラス色の選定にはパソコンで綿密な色彩分析が行われおり、ランダムに算出された72色のガラスが採用されています。

その他ステンドグラス

他にも大聖堂内には異なるデザインな様々なステンドグラスが飾られています。

大聖堂内のステンドグラス大聖堂内のステンドグラス大聖堂内のステンドグラス

南塔と宝物館

ケルン大聖堂は聖堂内を無料で見学できるほか、大聖堂隣接の「南塔」と「宝物館」も有料で見学する事ができます。

南塔

ケルン大聖堂の南塔には有料で登る事ができます。南塔の高さは約100mほどで、553段の階段を登りきった展望階からは、ケルンの町並みやライン川などを眼下に臨む事ができます。天気の良い日などは、ケルンから約40km南にある自然保護地域「ジーベンゲビルゲ」までも視界に捉える事ができます。階段を登る途中には、一息つける場所や、重さ24トンの巨大な鐘などを目にする事ができます。

【南塔の営業時間と入場料金】

営業時間:09:00-16:00(1月-2月)、09:00-17:00(3月-4月)、09:00-18:00(5月-9月)、09:00-17:00(10月)、09:00-16:00(11月-12月)

入場料金:4ユーロ

宝物館

宝物館への案内板

宝物館は大聖堂内の北側に入口があります。内部には、聖遺物、礼拝式用の道具、織物、大司教の紋章、中世時代の彫刻など、教会や宗教行事にまつわる4世紀以降の貴重な品々が展示されています。宝物館の展示品は、金製ものも多く見た目が非常に鮮やかで一見の価値があります

【宝物館の営業時間と入場料金】

営業時間:10:00-18:00

入場料金:6ユーロ

観光所要時間

ケルン大聖堂 外側のゴシック装飾

ケルン大聖堂の見学だけなら所要30分〜45分ほどです。大聖堂をグルリと一週して、色んな角度からケルン大聖堂を眺めて30分ほど、大聖堂内部の見学で15分ほどだと思います。

南塔と宝物館も観光する場合は、プラス60分(各30分)ほど見ておけば良いと思います。

日本からケルン大聖堂への行き方

ケルン中央駅の外観

ケルン大聖堂は、ドイツ西側の都市「ケルン」のメインステーション「ケルン中央駅」で降りてすぐの場所にそびえ立っています。

残念ながら、日本からケルンへの直行便はなく、「フランクフルト」もしくは、「デュッセルドルフ」のいずれかの空港から、電車でアクセスする形になります。

日本からデュッセルドルフ空港へ

日本からデュッセルドルフ空港への直行便を運航しているのはANAの成田空港発のみで、所要は12時間ほどになります。

日本からフランクフルト空港へ

日本からフランクフルト空港への直行便は、羽田空港からは「ANA」や「ルフトハンザ航空」、成田空港からは「JAL」「ブリティッシュエアウェイズ」「フィンエア」などが運航しています。いずれも所要12時間ほどになります。

デュッセルドルフ空港からケルン大聖堂への行き方

デュッセルドルフ空港からケルン大聖堂までの行き方は以下の2つの方法があります。

(1)空港駅から行く

1つ目の行き方は、空港到着後に空港直結の無料の「Skytrain(スカイトレイン)」に乗って「Düsseldorf-Flughafen(デュッセルドルフ空港駅)」まで行き、そこでICEかREに乗り換えて「Köln Hbf(ケルン中央駅)」まで行く方法です。

所要時間は、空港から「Düsseldorf-Flughafen(デュッセルドルフ空港駅)」までが5分ほど、ICEで「Köln Hbf(ケルン中央駅)」までは直通で所要40分〜50分ほどです。デュッセルドルフ空港からトータルで所要50分〜60分ほど見ておけば良いと思います。

(2)空港ターミナル駅から行く

2つ目の行き方は、空港到着後に空港直結の「Düsseldorf Flughafen Terminal(空港ターミナル駅)」から、S-Bahn 11(S11)に乗って「Düsseldorf Hbf(デュッセルドルフ中央駅)」で下車後、そこからIC、もしくはREに乗って「Köln Hbf(ケルン中央駅)」まで行く方法です。※本数は少ないですが、「Düsseldorf Flughafen Terminal(空港ターミナル駅)」から直通で「Köln Hbf(ケルン中央駅)」まで行ける場合もあります。

所要時間は、空港ターミナル駅から「Düsseldorf Hbf(デュッセルドルフ中央駅)」までが15分ほど、ICEかS-Bahnで「Köln Hbf(ケルン中央駅)」までは直通で所要35分〜55分ほどです。デュッセルドルフ空港からトータルで所要120分〜140分ほど見ておけば良いと思います。

(1)でも(2)の行き方でも最終的には「Köln Hbf(ケルン中央駅)」に到着します。「Köln Hbf(ケルン中央駅)」で降りると、ケルン大聖堂は目の前です。

フランクフルト空港からケルン大聖堂への行き方

フランクフルト空港の列車駅「Frankfurt(M) Flughafen Fernbahnhof」からICE(ドイツの新幹線)に乗って「Köln Hbf(ケルン中央駅)」まで直通で所要50分〜70分ほどです。ケルン中央駅で降りると、ケルン大聖堂は目の前です。ICEの運賃は、おおよそですが、1等車で 99 ユーロ、2等車で 61 ユーロほどです。

注意点としては、フランクフルト空港直結の駅は2つあり、前述した長距離列車が発着する「Frankfurt(M) Flughafen Fernbahnhof」駅とローカル列車が発着する「Frankfurt(M) Flughafen Regionalbahnhof」駅です。ケルン大聖堂へのアクセスは前者の「Frankfurt(M) Flughafen Fernbahnhof」駅から乗るのが一番早いのでご注意ください。

ケルン大聖堂への直通列車がある「Frankfurt(M) Flughafen Fernbahnhof」駅は、フランクフルト空港のターミナル1のレベル2(2階)と直結しています。ターンテーブルで荷物を受け取り、そのまま真っ直ぐ進むとインフォメーションがあり、長距離列車駅の連絡通路は更にその先にあります。

フランクフルトからケルン大聖堂への行き方

ケルン大聖堂は、日本人にも人気の都市「フランクフルト」から電車で1時間20分〜2時間ほどでアクセスする事ができます。

運行本数も非常に多く、時間帯によってはフランクフルト中央駅からケルン中央駅までの直通のICEも運行しているので、手軽に日帰り観光する事ができます。

フランクフルトからケルン大聖堂行き方の流れ

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フランクフルト中央駅

フランクフルト中央駅

フランクフルト中央駅からは、ケルン中央駅行きをはじめ、様々な長距離列車が発着しています。

ケルン中央駅行きの列車は、駅構内の電光掲示板、もしくは駅内に貼られている黄色い運行スケジュール表で乗車ホームを確認します。ドイツに改札はありませんので、直接列車の乗車ホームに行って電車に乗車するだけです。電車内でチケットの検札があるので、その際に乗車チケットを提示します。

電車のチケットは当日に駅構内の「チケットオフィス(Reise-zentrum)」で購入する事ができます。下の写真はフランクフルト中央駅のチケットオフィスの外観です。

DB フランクフルト中央駅のチケットオフィス(Reise-zentrum)

チケットオフィスに入ったら、整理券発券機で整理券を発券します。

DB フランクフルト中央駅のチケットオフィスDBのチケットオフィス 整理券発券機

2等席のチケットを購入する場合は向かって左上の「Verkauf beratung(販売に関するアドバイス)」のボタンを、1等席のチケットを購入する場合は右上の「Bahn Comfort 1 krasse(1等クラス)」のボタンをタッチして整理券を発券します。ボタンをタッチすると整理券が発券されます(写真下)。

DBチケットオフィスの整理券

整理券が発券されたら記載されている番号がモニターに表示されるのを待ちます。モニターにご自身の番号が表示されたら、該当の窓口に行ってチケットを購入します。

DBのチケットオフィスの窓口

乗車チケットは、チケットオフィス以外でも現地にある自動券売機(写真下)でも購入可能です。

DB フランクフルト中央駅のチケット券売機

ただし、個人的に一番お勧めの乗車チケット購入方法は、事前のオンライン購入です。オンライン購入はドイツ鉄道のHP「DB(英語)」から数ヶ月前から可能です。また、チケットは事前に購入した方が安くなるので、予定が決まっているのであれば日時指定の上で、乗車チケットを購入してしまうのが一番です。ドイツ国鉄DBのオンラインチケット購入や、当日の乗車の流れについては別記事の「ドイツ国鉄 DBチケット予約や当日券の購入方法、乗車の流れまで徹底解説」にて詳しく解説しております。

また、複数のドイツ都市を電車で周遊する場合は、ドイツの列車が乗り放題になる「ジャーマンレイルパス」の購入もお勧めです。ジャーマンレイルパスに関しては「ジャーマンレイルパス オンライン購入、利用方法まで徹底解説」にて詳しく解説しております。

電車で1時間20分〜2時間ほど

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ケルン中央駅

DB ケルン中央駅の外観

フランクフルト中央駅から直通のICEを利用した場合は、乗り換えなしで1時間25分ほどでケルン中央駅に到着します。ICを利用すると、乗換があったり、2時間以上を要してしまうので、フランクフルト中央駅からケルン中央駅に行く場合は直通のICEの利用がお勧めです。

ICE(写真下)は、ドイツ鉄道の最上位に位置する高速列車です。日本で言えば「のぞみ」や「ひかり」などに相当し、最高速度 300km/hを誇ります。

ICE

徒歩1分〜2分

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ケルン大聖堂

ケルン大聖堂の景観

ケルン大聖堂は、ケルン中央駅の南口から出てすぐの場所にあります。駅を出て目の前がケルン大聖堂の北側ファサードなので一目瞭然です。大聖堂内部へはこの北側か西側の入口から入場できます。北側の入口は閉まっている事も多いので、その場合は建物を常に左手側にして進んで行けば、西側の正面入り口(写真下)に到着する事ができます。

ケルン大聖堂西側の正面入り口

ケルン大聖堂の歴史

初代にあたるケルン大聖堂の建物が建設されたのは9世紀後半の事でした。そして1164年には、ローマの大司教「ライナルト・フォン・ダッセル」が当時の支配国であったミラノから「東方の三博士の聖遺物」を持ち帰り、街の教会に安置しました。以後この木造建築の教会には多くの巡礼者が訪れる様になりました。

その後の1248年4月、ケルンで2代目にあたるこの教会は火災により消失してしまいますが、消失からわずか4ヶ月後の8月15日には、3代目となる現在のケルン大聖堂の工事が早々にスタートします。聖母被昇天記念日であるこの日に合わせ礎石が置かれ、実に完成まで600年以上の歳月を費やす事になる「ケルン大聖堂」の大工事がここに幕を開けました。

工事は石工職人の頭領である「アルゲルハルト・フォン・ライル」の指揮の下行われました。そして1265年頃までには、教会後部の屋根組みと聖堂内陣の建設を中心に工事は格段に進みました。

【資金不足による工事の中断】

16世紀初頭に入ると、長引けど一向に完成しない大聖堂の建設に対して市民の関心も薄れていきます。さらに建築を継続するための費用が不足した事で、ケルン大聖堂の建設は中断を余儀なくされます。そして再び大聖堂の建築工事が再開される1812年まで、実に250年もの間、ケルン大聖堂の建築工事は中断されました。

【工事の再開と完成】

ケルン大聖堂の工事は数百年に渡り中断し、建物はほぼ廃墟の様な状態でした。しかし、1814年にケルン大聖堂の西正面を描いた11世紀当時の図面が発見された事を機に、大聖堂の工事は再び再開にむけて動き出します。

そしてようやく1842年に入り、左右の翼廊が建つ場所に礎石が置かれ、盛大な式典と共に建設工事が再開されました。

1854年には、プロイセン国王「ヴィルヘルム4世」を迎えて「大聖堂建築祭」が行われると、1863年には「ヴィルヘルム4世」とケルン市民の支援によって教会の内装が出来上がり、それから17年後の1880年、ケルン大聖堂はついに完成を迎えました。ケルン大聖堂の工事は実に632年にも及びました。

【第二次大戦による被害】

ケルン大聖堂は第二次世界大戦中に戦争の被害によって深刻なダメージを受けます。その後、19世紀に入り修復作業が開始され、聖堂内部の東端部は1945年から1948年にかけて修復され、東端部も1956年には修復が完了しました。

聖堂の外観の修復は1952年からスタートし、21世紀の現在もなお続いています。また、戦火を浴びて、応急処置的として使用されたレンガ部分は、二度と戦争の悲劇を繰り返さない戒めとして現在も当時のまま残されています。


まとめ

ケルンにはこの「ケルン大聖堂」以外に然したる見所は一切ありません。しかし、この壮大で歴史ある世界遺産の教会を見るためだけにでも、ケルンを訪れる価値は十分にあります。ドイツ旅行の際は、半日もしくは1日かけてでも、是非、ケルン大聖堂に足を運んでみてください。