ドイツの世界遺産 ケルン大聖堂の見どころから行き方まで徹底解説

(2018年4月24日) ケルン大聖堂 北側の景観

ドイツ四番目の都市である「ケルン」。この街に一際高くそびえるのが世界遺産であるケルン大聖堂です。この中世ゴシックの最高傑作と言われるキリスト教会は、1248年から1880年にかけて建設されました。

高さ157mを誇るケルン大聖堂はその高さから、街の至る所で目にすることができます。完成から何百年も建っている現在においても、ケルンで「ケルン大聖堂」より高い建物は「テレコミュニケーションタワー(Telecommunications Tower)」のみです。現時点(2018年時点)では、あのサグラダファミリア教会よりも高く、世界でも5番目に高い教会になります。

本記事では、このドイツが誇る世界遺産「ケルン大聖堂」への行き方から営業時間の観光情報をはじめ、見どころや歴史まで詳しく解説致します。

基本情報

ケルン大聖堂 北側の景観

名称:ケルン大聖堂

所在地:ドイツ ケルン

完成年:1880年

世界遺産の登録種:文化遺産(1996年登録)

高さ:157m

入場料:無料

営業時間:6:00〜19:30(11月-4月)、6:00〜21:00(3月-10月)※日曜と休日は13:00-16:30まで

ケルン大聖堂の見どころと景観

ケルン大聖堂は東西南北どの方向から見ても圧倒的な迫力があり、見る方向によって全く別の建物に見えます。恐らく、ケルン大聖堂を訪れた観光者のほとんどが想像以上の大きさと、そのインパクトに圧倒されると思います。奇抜さこそありませんが、大きさのインパクトだけなら、スペインのサグラダファミリア以上です。

ケルン大聖堂 西側のファサード ケルン大聖堂 西側のファサード。両側の二つの塔の高さは157m。聖堂建築としては同じくドイツのウルム大聖堂に次ぐ高さを誇ります。

西側の正面扉 西側ファサードの正面扉。上部には「旧約聖書」の一場面を描いた浮彫があり、アーチ部分には太陽と天使、地球や天体を表す彫刻が施されています。

ケルン大聖堂 南側の景観 1855年に完成した大聖堂の南側。南正面口の扉はネオゴシック期の装飾で鮮やかに飾られています。

ケルン大聖堂 北側の景観 大聖堂の北側の景観。ほとんどの人がケルン駅で降りると、この北側の景観を最初に目にします。

■大聖堂内部の景観

大聖堂内部の中央

大聖堂中央の景観。奥の祭壇には東方三博士の棺があります。

ケルン大聖堂の内部 ケルン大聖堂の身廊は高さ43m。ステンドグラスから眩しいほど光が差し込んできます。

ケルン大聖堂の内部 ヴォールト構造の天井とその天井に向かって伸びる束ね柱は迫力満点です。

束ね柱に飾られた聖人像 束ね柱の上部には聖人の像が飾られています。

ケルン大聖堂のステンドグラス ノイッシュヴァンシュタイン城の城主として名高い「ルードヴィッヒ2世」に寄与されたステンドグラス。

大聖堂内部の景観

大聖堂内部の景観

大聖堂内部の景観

窓からの光が大聖堂内のオブジェクトを黄金に輝かせていて非常に神秘的です。

南塔と宝物館

ケルン大聖堂は聖堂内を無料で見学できるほか、大聖堂隣接の「南塔」と「宝物館」も有料で見学する事ができます。

■南塔

ケルン大聖堂の南塔には有料で登る事ができます。南塔の高さは約100mほどで、553段の階段を登りきった展望階からは、ケルンの町並みやライン川などを眼下に臨む事ができます。天気の良い日などは、ケルンから約40km南にある自然保護地域「ジーベンゲビルゲ」までも視界に捉える事ができます。階段を登る途中には、一息つける場所や、重さ24トンの巨大な鐘などを目にする事ができます。

【南塔の営業時間と入場料金】

営業時間:09:00-16:00(1月-2月)、09:00-17:00(3月-4月)、09:00-18:00(5月-9月)、09:00-17:00(10月)、09:00-16:00(11月-12月)

入場料金:3ユーロ

■宝物館

宝物館は大聖堂の地下にあり、ケルン大聖堂に隣接しているお土産屋の奥や、大聖堂の裏手の入り口から入場する事ができます。内部には、聖遺物、礼拝式用の道具、織物、大司教の紋章、中世時代の彫刻など、教会や宗教行事にまつわる4世紀以降の貴重な品々が展示されています。宝物館の展示品は、金製ものも多く見た目が非常に鮮やかで一見の価値があります

【宝物館の営業時間と入場料金】

営業時間:10:00-18:00

入場料金:4ユーロ



観光所要時間

ケルン大聖堂 外側のゴシック装飾

ケルン大聖堂の見学だけなら所要30分〜45分ほどです。大聖堂をグルリと一週して、色んな角度からケルン大聖堂を眺めて30分ほど、大聖堂内部の見学で15分ほどだと思います。

南塔と宝物館も観光する場合は、プラス60分(各30分)ほど見ておけば良いと思います。

日本からケルン大聖堂への行き方

ケルン中央駅の外観

ケルン大聖堂は、ドイツ西側の都市「ケルン」のメインステーション「ケルン中央駅」で降りてすぐの場所にそびえ立っています。

残念ながら、日本からケルンへの直行便はなく、「フランクフルト」もしくは、「デュッセルドルフ」のいずれかの空港から、電車でアクセスする形になります。

日本からデュッセルドルフ空港へ

日本からデュッセルドルフ空港への直行便を運航しているのはANAの成田空港発のみで、所要は12時間ほどになります。

日本からフランクフルト空港へ

日本からフランクフルト空港への直行便は、羽田空港からは「ANA」や「ルフトハンザ航空」、成田空港からは「JAL」「ブリティッシュエアウェイズ」「フィンエア」などが運航しています。いずれも所要12時間ほどになります。

■デュッセルドルフ空港からケルン大聖堂への行き方

デュッセルドルフ空港からケルン大聖堂までの行き方は以下の2つの方法があります。

(1)空港駅から行く

1つ目の行き方は、空港到着後に空港直結の無料の「Skytrain(スカイトレイン)」に乗って「Düsseldorf-Flughafen(デュッセルドルフ空港駅)」まで行き、そこでICEかREに乗り換えて「Köln Hbf(ケルン中央駅)」まで行く方法です。

所要時間は、空港から「Düsseldorf-Flughafen(デュッセルドルフ空港駅)」までが5分ほど、ICEで「Köln Hbf(ケルン中央駅)」までは直通で所要40分〜50分ほどです。デュッセルドルフ空港からトータルで所要50分〜60分ほど見ておけば良いと思います。

(2)空港ターミナル駅から行く

2つ目の行き方は、空港到着後に空港直結の「Düsseldorf Flughafen Terminal(空港ターミナル駅)」から、S-Bahn 11(S11)に乗って「Düsseldorf Hbf(デュッセルドルフ中央駅)」で下車後、そこからIC、もしくはREに乗って「Köln Hbf(ケルン中央駅)」まで行く方法です。※本数は少ないですが、「Düsseldorf Flughafen Terminal(空港ターミナル駅)」から直通で「Köln Hbf(ケルン中央駅)」まで行ける場合もあります。

所要時間は、空港ターミナル駅から「Düsseldorf Hbf(デュッセルドルフ中央駅)」までが15分ほど、ICEかS-Bahnで「Köln Hbf(ケルン中央駅)」までは直通で所要35分〜55分ほどです。デュッセルドルフ空港からトータルで所要120分〜140分ほど見ておけば良いと思います。

(1)でも(2)の行き方でも最終的には「Köln Hbf(ケルン中央駅)」に到着します。「Köln Hbf(ケルン中央駅)」で降りると、ケルン大聖堂は目の前です。

■フランクフルト空港からケルン大聖堂への行き方

フランクフルト空港の列車駅「Frankfurt(M) Flughafen Fernbahnhof」からICE(ドイツの新幹線)に乗って「Köln Hbf(ケルン中央駅)」まで直通で所要50分〜70分ほどです。ケルン中央駅で降りると、ケルン大聖堂は目の前です。ICEの運賃は、おおよそですが、1等車で 99 ユーロ、2等車で 61 ユーロほどです。

注意点としては、フランクフルト空港直結の駅は2つあり、前述した長距離列車が発着する「Frankfurt(M) Flughafen Fernbahnhof」駅とローカル列車が発着する「Frankfurt(M) Flughafen Regionalbahnhof」駅です。ケルン大聖堂へのアクセスは前者の「Frankfurt(M) Flughafen Fernbahnhof」駅から乗るのが一番早いのでご注意ください。

ケルン大聖堂への直通列車がある「Frankfurt(M) Flughafen Fernbahnhof」駅は、フランクフルト空港のターミナル1のレベル2(2階)と直結しています。ターンテーブルで荷物を受け取り、そのまま真っ直ぐ進むとインフォメーションがあり、長距離列車駅の連絡通路は更にその先にあります。

ケルン大聖堂の歴史

初代にあたるケルン大聖堂の建物が建設されたのは9世紀後半の事でした。そして1164年には、ローマの大司教「ライナルト・フォン・ダッセル」が当時の支配国であったミラノから「東方の三博士の聖遺物」を持ち帰り、街の教会に安置しました。以後この木造建築の教会には多くの巡礼者が訪れる様になりました。

その後の1248年4月、ケルンで2代目にあたるこの教会は火災により消失してしまいますが、消失からわずか4ヶ月後の8月15日には、3代目となる現在のケルン大聖堂の工事が早々にスタートします。聖母被昇天記念日であるこの日に合わせ礎石が置かれ、実に完成まで600年以上の歳月を費やす事になる「ケルン大聖堂」の大工事がここに幕を開けました。

工事は石工職人の頭領である「アルゲルハルト・フォン・ライル」の指揮の下行われました。そして1265年頃までには、教会後部の屋根組みと聖堂内陣の建設を中心に工事は格段に進みました。

【資金不足による工事の中断】

16世紀初頭に入ると、長引けど一向に完成しない大聖堂の建設に対して市民の関心も薄れていきます。さらに建築を継続するための費用が不足した事で、ケルン大聖堂の建設は中断を余儀なくされます。そして再び大聖堂の建築工事が再開される1812年まで、実に250年もの間、ケルン大聖堂の建築工事は中断されました。

【工事の再開と完成】

ケルン大聖堂の工事は数百年に渡り中断し、建物はほぼ廃墟の様な状態でした。しかし、1814年にケルン大聖堂の西正面を描いた11世紀当時の図面が発見された事を機に、大聖堂の工事は再び再開にむけて動き出します。

そしてようやく1842年に入り、左右の翼廊が建つ場所に礎石が置かれ、盛大な式典と共に建設工事が再開されました。

1854年には、プロイセン国王「ヴィルヘルム4世」を迎えて「大聖堂建築祭」が行われると、1863年には「ヴィルヘルム4世」とケルン市民の支援によって教会の内装が出来上がり、それから17年後の1880年、ケルン大聖堂はついに完成を迎えました。ケルン大聖堂の工事は実に632年にも及びました。

【第二次大戦による被害】

ケルン大聖堂は第二次世界大戦中に戦争の被害によって深刻なダメージを受けます。その後、19世紀に入り修復作業が開始され、聖堂内部の東端部は1945年から1948年にかけて修復され、東端部も1956年には修復が完了しました。

聖堂の外観の修復は1952年からスタートし、21世紀の現在もなお続いています。また、戦火を浴びて、応急処置的として使用されたレンガ部分は、二度と戦争の悲劇を繰り返さない戒めとして現在も当時のまま残されています。


まとめ

ケルンにはこの「ケルン大聖堂」以外に然したる見所は一切ありません。しかし、この壮大で歴史ある世界遺産の教会を見るためだけにでも、ケルンを訪れる価値は十分にあります。ドイツ旅行の際は、半日もしくは1日かけてでも、是非、ケルン大聖堂に足を運んでみてください。