ドイツ鉄道「DB」 の乗り方を徹底解説【ICEの乗車方法】

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ドイツ

本記事ではドイツの国鉄「DB」への乗車方法を、実際に「ICE(高速列車)」に乗る流れで詳しく解説いたします。

ドイツ国鉄「乗車の流れ」

ドイツ鉄道「DB」に乗車する流れは以下の通りです。

  1. ドイツ鉄道「DB」の乗車チケットを入手する

  2. 乗車ホームに移動して列車に乗車

  3. 列車内で座席を探す

  4. 列車内のチケット検札 - 駅員に乗車チケットを提示する

  5. 目的地で列車を降りる

次項より、各乗車ステップを詳細に解説してまいります。

ドイツ国鉄「DB」の乗り方を詳しく解説

ドイツ国鉄 乗車ホームの景観

ドイツ国鉄「DB」の乗り方を、前項の「乗り方の流れ」に沿って解説してまいります。

① ドイツ鉄道「DB」の乗車チケットを入手する

ドイツの鉄道を利用するには、当然ですが乗車前に「乗車チケット」を入手しておく必要があります。

【オンラインでチケット予約済みの場合】

ドイツ国鉄の乗車チケットを「DBの公式サイト(予約)」「Omio(日本語)」などで予約済みの方は、オンラインチケット購入時に入手したPDFのチケットを自宅、もしくは滞在ホテルでプリントアウトの上、乗車する駅構内に移動します。乗車チケットはスマートフォンに公式アプリをダウンロードの上、アプリ上で表示できる方は印刷の必要はありません。当日は念のため、パスポートと購入時に使用した「クレジットカード」も忘れずに持参してください。列車内の検札の際に、いずれか、もしくは両方の提示を求められる場合があります。

【当日に駅構内で乗車チケットを購入する場合】

駅で乗車チケットを購入して乗車する場合は、駅構内の「チケットオフィス(Reise-zentrum)」で購入します。

DBのチケットオフィス(Reise-zentrum)

チケットオフィスには複数の窓口がありますが、まずオフィス内に設置してある整理番号発券機のモニターにタッチして整理券を発券します。

DBのチケットオフィス 整理券発券機

2等席のチケットを購入する場合は向かって左上の「Verkauf beratung(販売に関するアドバイス)」のボタンを、1等席のチケットを購入する場合は右上の「Bahn Comfort 1 krasse(1等クラス)」のボタンをタッチして整理券を発券します。ボタンをタッチすると整理券が発券されます(写真下)。

DBチケットオフィスの整理券

整理券が発券されたら記載されている番号がモニターに表示されるのを待ちます。

DBのチケットオフィス 受付番号の表示モニター

モニターにご自身の番号が表示されたら、該当の窓口に行ってチケットを購入します。

DBのチケットオフィスの窓口

乗車チケットは駅構内設置の「自動券売機(写真下)」からも購入可能です。

DB駅構内設置の自動券売機

左側の赤色の券売機が最もポピュラーなので、自動券売機を利用するならこちらがお勧めです。もちろん右の黄色の券売機でも各種乗車チケットを購入する事ができます。自動券売機は駅によっても種類が異なり複数存在しています。

ライン川沿いには無人駅なども多く、そういった場合は自ずと自動券売機でチケットを購入する形になります。下の写真は無人駅の一つ「ザンクト・ゴアー駅」に設置してある自動券売機です。

ザンクト・ゴアー駅の自動券売機

② 乗車ホームに移動して列車に乗車

電光掲示板で乗車ホームの番号を確認したら、直接そのホームに移動し列車を待って乗車します。ドイツに日本の様な改札はありませんので、刻印や打刻の必要もありません(SバーンやUバーンは除く)。

ホーム番号は各ホームに大きく書いてある(写真下)ので、すぐに分かると思います。

ミュンヘン の乗車ホーム

ホームの乗車位置は、乗り場のホームに「座席編成表(Wagenstandan-zeiger)」が貼られているので、乗車ホームのどの位置から乗車するか確認ください。たいていの場合は「A 〜 F」など、アルファベットで表示されています。

座席編成表

下の写真は座席編成表の一部を拡大したものです。矢印の方向に列車は進行します。黒字で「22」「23」「25」などと書かれているのが車両番号。その左下に小さく「1」や「2」と記載されているのが、座席の等級になります。

座席編成表

手持ちのチケットに記載されている「車両」が乗車ホームのどの位置に停車するかを確認して列車を待ちます。

ホーム番号標識と乗車位置の説明

ドイツのほとんどの駅は、「ホーム番号(プラットホーム番号)」が数字、「乗車位置」はアルファベットで示されています。

座席編成表が分かりにくいという方は、車体外側の窓付近に「座席クラス」や「車両番号」「列車番号」などが表示されていますので、こちらでも乗車車両を確認する事ができます。

車両の番号表示

▼2等席の車両には大きく「2」と表示されています。

車両の番号表示

座席指定をしていない方は、こちらで座席クラスだけ確認して乗り込んだ方が手っ取り早いです。

参考までに、車両番号は車内の各車両間にある電光掲示板にも表示されています。

車内の電光掲示板

ちなみに、列車の「車両」を意味するドイツ語「Wg. / Wagen」ぐらいは覚えておくと便利です。

電車に乗車する際、ICEなどの車種はドアの開閉が自動ではなくボタン式になっています。その場合はドア横の緑色のボタンを押して乗車します。車種によってはレバー式の開閉ドアもありますので、分からなければ現地の人が乗車するのを参考に乗車してください。また、日本と同様に降りる人が優先なのであせらずにゆっくりと乗車してください。ちなみにどのタイプのドアも閉まる時だけは自動です。

列車 ドアの開閉ボタン

下写真の様に赤と緑のボタンがある場合も、緑のボタンを押せばドアは開きます。ただし、緑のボタンが点灯していない時はいくらボタンを押してもドアは開きません。

列車 ドアの開閉ボタン

③ 列車内で座席を探す

ホームで列車を待って乗車したら、空いている席に座ります。ただし、ドイツの列車は座席予約された席から指定席となっていくので、車両内に自由席と予約席が混在しています。

座席を予約済みの方

座席を予約済みの方は、荷物棚下付近に表示されている小さな電光表示板内の予約区間表示や座席番号を確認の上でご自身の席に座ってください。

DB列車 座席の予約表示

上写真の例だと「NURNBERG(ニュルンベルク)」から「FF FLUGH(フランクフルト空港駅)」までの区間は、座席予約が入っている事を意味しています。

座席番号左側の人型アイコンに□マークがあるのが窓際、その下が通路側の表示になります。予約有無の表示は荷物収納棚の下あたりにある場合がほとんどですが、列車種によっては下写真の様にヘッドレスの横に表示されるタイプもあります。意外と気がつかないので頭に入れておいてください。

DB列車 座席の予約表示

また、稀に予約したはずの席に人が座っている場合がありますが、ご自身の座席に間違いがなければ「エクスキューズミー」と言ってチケットを見せればどいてくれるはずです。

座席予約をしていない方

座席予約をしていない方は、荷物棚下付近に「Frei(自由席)」と記載されている座席、もしくは区間表示のない座席を探して座ります。下の写真例だと、窓際の席は区間表示があるので予約済みで座る事ができませんが、通路側は空欄なので座る事ができます。

DB列車 座席の予約表示

また、下の写真の様に「ggf. freigeben」と表示されている席にも座る事ができます。「ggf. freigeben」の表示は、もしかしたら予約の人が来るかもしれないけど、予約した人が来るまでなら座っていても大丈夫だよという座席になります。

DB列車 ggf. freigebenの表示

予約済みの席は、乗車区間の表示以外にも、「ggf.reserviert(予約済み)」と記載されている場合があります。この場合もその席は予約済みである事を意味しています。

「ggf.reserviert(予約済み)」と「ggf. freigeben(予約者が来るまで座って大丈夫)」は似ているので混同しない様にしてください。

ちなみに、席が空いていても、2等席チケットで1等席に座る事はできません。

④ 列車内のチケット検札 - 駅員に乗車チケットを提示する

乗車して座席に座る事ができたら(座れなかった方も)、後は検札員が来るのを待ってチケットを提示するだけです。

ドイツ国鉄 チケットの検札

パスポートの提示を求められる事は稀ですが、パスポートは最も信頼できるご自身の身分証明書となります。絶対に持参しておく事をお勧めします。また、国をまたいで移動する際も必ず持参ください。

オンラインでチケットを購入した方は、購入に使用した「クレジットカード」の提示を求められる場合もあるので、必ず持参する様にしてください。基本は乗車チケットを提示すれば大丈夫です。座席予約書に関しては、提示を求められる事も滅多にありませんが、ご自身の席である事を証明するために必ず持参してください。

チケットの検札は乗車してすぐ来る場合もあれば、降りる直前にやってくる場合もあります。

ドイツ国鉄 チケットの検札員

⑤ 目的地で列車を降りる

チケットの検札後は広大な窓からの景色を眺めながら快適な列車旅を楽しんでください。後は列車が目的地に到着するのを待って降車するだけです。念のためチケットは駅を出るまで失くさない様にしてください。

列車は目的地についてもドアは自動で開きませんので、ボタン式の場合は緑色のボタンを、レバー式の場合はご自身でレバーを捻ってドアを開いて降車ください。

ドイツ国鉄ICE ドアの開閉ボタン

この記事への質問と回答一覧

  1. 岡 恒通 より:

    DBオンラインで席を予約しました。すぐメールで予約確認書が送られて来ましたが、QRコードが有りません。他に添付されているファイルは無く、すでにDBアプリをiPhoneに入れて有りIDを登録済みなので見ると予約は明記されていますがやはりeチケットは無く、ダウンロードもできません。この状態だとチケット無しとみなされる不安が有ります。DBのコンタクトへメールで問い合わせしましたが音沙汰無し。最悪乗車前にベルリン中央駅窓口に聞くしか無いのか?と考えています。QRコードの無い予約確認書で乗車というのは無理でしょうか?

    • Amazing-TRIP 管理者 より:

      座席予約だけした場合の予約書に「QRコード」や「バーコード」はありません。乗車チケットの方にQRコードがあると思いますが、乗車チケットは購入してますでしょうか?

      恐らく「乗車チケット」を購入せずに「座席予約」だけした状態かと思います。座席指定だけでは列車に乗車できません。

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