ドブロブニク観光 モデルコースと所要日数
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ドブロブニク本記事では、ドブロブニクの主要スポットを効率良く観光するためのモデルコースや観光に必須な所要日数について詳しくご解説します。
これからドブロブニク観光をお考えの方は、是非当サイトをご活用いただけますと幸いです。写真や地図を交えて可能な限り詳しく紹介させて頂きます。
観光所要日数
ドブロブニクの主要観光スポットは、全長約2kmの城壁に囲まれた旧市街の中に凝縮されています。ですので、朝一番で観光をスタートできれば、所要日数が1日だけでも、城壁巡りはもちろん、メインの教会や博物館などの主要スポットは一通り観光する事ができます。
ただし、観光日数が1日だけだと、駆け足での観光にはなるので、ゆったり観光して、買い物や食事などもじっくりと楽しみたい場合は、まる2日間、2泊3日の滞在がベストです。
所要日数が2日間あれば、主要スポットの網羅はもちろん、メイン通りから南北に延びる細い路地を探索したり、初日とは違う時間帯に城壁の上を歩く事で、全く別のドブロブニクの姿に出会うこともできます。
観光のモデルコース
本項ではドブロブニクの主要観光スポットを1日で効率よく観光できるモデルコースをご紹介致します。観光のスタート時間はフライトスケジュールなどによって、各々異なってくるかと思いますが、大事なポイントとしては「城壁めぐり」の時間をツアー客と被らないようにする事です。そのため「城壁めぐり」をスタートするのは、朝一番、もしくはツアー客が帰った夕暮れ時が必須となります。
以上のポイントを踏まえた上で、当記事のモデルコースを参考に、是非ご自身の観光モデルコースを考えて見てください。
【ドブロブニク 絶景と教会周遊コース】
本コースでは、ドブロブニク観光のメインである「城壁めぐり」はもちろん、絶対にここだけは外せないというスポットを1日で観光するモデルコースです。
以下の地図の①~⑬の観光スポットを順番に周って行きます。
07:40 ピレ門
旅行者のほとんどの方が、旧市街のメインゲートとなるこの「ピレ門」から観光をスタートします。ピレ門は旧市街の西側にある門で、建設されたのは1537年の事です。かつて、ドブロブニクが共和国だった頃、この城門は夜に閉じられ、朝までは誰も入る事が許されませんでした。その時に使用した門の鍵が旧市街の観光スポット「総督邸」に現在も展示されています。▶ ピレ門の詳細を見る
徒歩3分~5分
08:00 城壁めぐり
「城壁めぐり」は、9時過ぎぐらいからツアーの団体客がどっと押し寄せるので、入場開始の8時に合わせて観光をスタートします。旧市街を囲むこの全長2Kmの城壁は、厚さ6m、壁の高さも平均して24mあります。城壁の上からは、ドブロブニクの街並みはもちろん、蒼く輝くアドリア海、内戦の傷あとが残る民家など、様々な景観を目にする事ができます。城壁からの景観は360度、どこを見ても絶景です。▶ 城壁めぐりの詳細を見る
■絶景スポット「ミンチェッタ要塞」城壁をピレ門側の入場口から登り、反時計回りに歩いて行くと、あと少しで城壁一周という所で「ミンチェッタ要塞」と呼ばれる絶景スポットに辿り着きます。この要塞は、城壁のビューポイントの中でも特に絶景のスポットとして知られています。要塞の上から見る旧市街とアドリア海の景観は絶景の一言です。
徒歩2分〜3分
09:30 オノフリオの大噴水
プラツァ通りの西側に建つ大きな噴水が「オノフリオの噴水」です。共和国時代、慢性的な水不足に悩むドブロブニク政府は、水不足を解消するために、著名なイタリア建築家「オノフリオ」に依頼して、この「オノフリオの噴水」を完成させました。この噴水が1438年に完成すると、ドブロブニクにおける慢性的な水不足は解消し、19世紀の終わり頃にその役目を終えるまで、ドブロブニクに安定して水を供給し続けました。「オノフリオの噴水」の装飾は、1438年の建設当時は、現在よりも豪華でしたが、1667年の地震や戦争によりダメージを受けたため、当時の華やかな装飾は失われてしまったと言われています。
徒歩1分〜2分
09:40 フランシスコ会修道院
オノフリオの噴水の正面に建つのが「フランシスコ会修道院」です。この修道院が建設されたのは、14世紀の事ですが、現在の建物は1667年に起きた大地震の後に再建されたものです。有料で見学できる修道院の内部は、ロマネスク様式の回廊が非常に美しく一見の価値があります。また、回廊の奥は博物館になっていて、当時使用されていた礼拝用の衣装や宝飾品などが展示されています。更に修道院の内部には、薬局も併設され、この薬局で売られている14世紀と同じ製法でつくるクリームは、観光客だけでなくドブロブニク市民にも人気の品となっています。▶ フランシスコ会修道院の詳細を見る
徒歩5分
10:30 民俗博物館
民族学博物館の展示は1950年にスタートしました。現在ではドブロブニクの伝統的な文化品や衣装、道具などが展示されており、当時のドブロブニク独自の文化や起源を垣間見る事ができます。展示品はそこまで多くないので、民俗や歴史に興味が無ければ、スルーしても問題ない観光スポットです。しかし、旧市街側からスルジ山の景色を綺麗に撮影できる数少ない場所なので、写真や絶景に拘る方には必須のお立ち寄りスポットです。館内は撮影禁止ですが、館内から外の撮影は可能で、2階と3階の階段付近に撮影ポイントがあります。▶ 民俗博物館の詳細を見る
徒歩5分
11:10 プラツァ通りでウインドウショッピング
プラツァ通りは西の「ピレ門」から東の「ルジャ広場」まで延びるドブロブニク旧市街の目抜き通りです。この約300mの大通りに沿って、お土産屋やレストランが建ち並んでいるので、店内を物色したり、ウインドウショッピングしながら、西から東の「ルジャ広場」に向かって歩いていきます。通り沿いのカフェで一休みするのも良いかもしれません。ただ、午前中に買い物をし過ぎると荷物が増えるので、午前はウインドウショッピング程度で、購入は帰り際がおすすめです。
徒歩5分
11:45 ルジャ広場
プラツァ通りの東側の突き当りに位置するのが「ルジャ広場」です。街の中心に位置するこの広場には、常に多くの観光客が集まり、広場南側の「聖ブラホ教会」前の階段は、観光客の絶好の休憩スポットになっています。ルジャ広場の周囲には「スポンザ宮殿」「時計台」をはじめ、ドブロブニクの歴史を今に伝える重要な建物が集まり、広場の真ん中にはドブロブニクの自由都市の象徴である「聖ローラント」の騎士象が建っています。▶ ルジャ広場の詳細を見る
徒歩1分
12:00 聖ヴラホ教会
ルジャ広場の南側に面して建つ聖ヴラホ教会。聖ブラホ教会はドブロブニクの守護聖人「聖ブラホ」を祭った教会です。教会内部への入場は無料で、主祭壇には、大理石の天子を象った彫刻があり、その天使に支えられる様に聖ヴラホの像が建っています。▶ 聖ヴラホ教会の詳細を見る
徒歩1分
12:20 スポンザ宮殿
聖ブラホ教会からルジャ広場を挟んで反対側に建つのがスポンザ宮殿です。16世紀に建設されたこの宮殿は、ゴシック建築とルネサンス建築が混合しているのが特徴で、1階の窓が後期のゴシック建築なのに対して、2階の窓はルネサンス様式で造られています。美しい柱廊が広がる宮殿内部は、現在は古文書館として利用されており、有料で見学する事ができます。古文書館内には、絵画や地図、文章のコピーなど、街の運営に関連する貴重な資料が展示されています。▶ スポンザ宮殿の詳細を見る
休憩・ランチ(60分~90分)
スポンザ宮殿観光のあとは、午後の観光に向けてランチ休憩を取ります。ルジャ広場周辺からプラツァ通り沿い、またはプラツァ通りから南北に延びる路地沿いには多くのレストランやカフェがあります。ルジャ広場周辺なら以下の3件のレストランが口コミ評価も高くておすすめです。
- ■Tavulin Bistro
旧総督邸の前、聖ヴラホ教会の裏手にあるミシェランガイドにも掲載されているビストロタイプのレストラン。分厚い肉料理や新鮮な魚料理を味わう事ができます。生ガキ、リゾット、ドブロブニククリームカラメルと呼ばれるプリン風のスイーツもおすすめです。 - ■Gradska Kavana Arsenal
ルジャ広場から延びる通り沿いにあるカジュアルなカフェレストラン。通り側と海側にテラス席があり、暑い時期は海側のテラス席で海を眺めながらのビールがおすすめです。美しい景色を楽しみながら美味しいローカルフードが味わえる優良店です。 - ■Marco Polo Restaurant
路地裏の入り組んだ場所にあるレストラン。パスタの味に定評があり、特に名物料理「トリュフパスタ」が人気で、肉料理よりも新鮮な魚介料理に力を入れています。どちらかと言えば、ディナーというよりも軽くランチという時におすすめの店です。
14:30 総督邸
総督邸は、建築家「オノフリオ」によって15世紀建てられました。当時ドブロブニクに干渉してきた国々からの要求を拒否するために、形式的に置かれた役職が総督でした。そして、その総督の住まいがこの総督邸でした。現在、総督邸は「歴史文化博物館」として使用され、ロココの間、ルイ16世の儀式の間などの部屋を見学できるほか、かつてのドブロブニクの繁栄を今に伝える様々な品が展示されています。展示品の中には日本風の絵画も見られ、当時のドブロブニクの交易の広さと繁栄が伺えます。▶ 総督邸の詳細を見る
徒歩3分~5分
15:20 ドブロブニク大聖堂(聖母被昇天大聖堂)
ルジャ広場の南に位置するドブロブニク大聖堂の内部には、中世時代の繁栄を伝えるたくさんの金銀財宝や、守護聖人である「聖ヴラホ」の聖遺物などが保管されています。また、大理石で作られた祭壇や、その奥に飾られているティツィアーノが16世紀に描いた絵画「聖母被昇天」も見ごたえ抜群です。▶ ドブロブニク大聖堂の詳細を見る
徒歩2分~3分
16:00 旧港
徒歩6分~7分
16:40 ロープウェイ乗り場
旧市街から城門の外に出て、ロープウェイでスルジ山のビューポイントを目指します。ロープウェイの乗り場は、東側の「プロチェ門」から出ると近道です。
参考記事:スルジ山 ロープウェイでの行き方と基本情報
ロープウェイで3分~4分
16:50 スルジ山
本モデルコースのハイライトが、このドブロブニクの絶景ポイントとして知られる「スルジ山」のビューポイントです。スルジ山の上から見るドブロブニク旧市街とアドリア海の景観は正に絶景です。晴れた日であれば周囲約60km先まで見渡す事ができるので、旧市街の全景はもちろん、アドリア海の島々も視界にとらえる事ができます。本コースでは夕刻頃にスルジ山を訪れるスケジュールですが、冬場などは陽が落ちるのが早いので、訪問時間にはご注意ください。また、スケジュールに余裕があれば、サンセットに合わせて訪問するのもおすすめです。
■タクシーでスルジ山観光ついでに空港移動。スルジ山のピューポイントへは、旧市街からタクシーでアクセスする事もできます。ですので、タクシーで「スルジ山」にアクセスして、観光終了後は、旧市街に戻らずに、そのままタクシーで空港まで送迎して貰うと非常に効率良く観光する事ができます。運転手と多少の英語でのやり取りは必要ですが、この方法なら手間と時間を節約して。スルジ山観光と空港移動を一連の流れで行う事ができます。
参考記事:スルジ山 タクシーでの行き方から料金や乗り場まで徹底解説
18:00 旧市街でディナー
スルジ山のビューポイントを存分に堪能したら、再び旧市街に戻って少しだけ早めのディナーです。旧市街のおすすめのレストランは以下を参考にしてください。
- ■Restaurant 360
旧港と東側の城壁を一望できるテラス席が人気の地中海料理及び、クロアチア料理を提供するレストラン。この店のテラスから望むライトアップされた夜の旧港、もしくはサンセット時の旧港の景観は中々の絶景です。場所は、旧市街東側のプロチェ門をくぐってすぐの場所にあるので、スルジ山帰りなどにおすすめです。 - ■Nautika Restaurant
予約必須のピレ門近くにある欧州料理及び、クロアチア料理を提供するレストラン。テラス席からはアドリア海とロブリイェナツ要塞の絶景を望む事ができます。料金的には正直かなりお高いですが、その景観と料理のクオリティから大変人気があり、過去にはローマ法王や日本の要人の方も、このレストランを訪れました。 - ■Above 5 Rooftop Restaurant
ドブロブニク旧市街の城壁内では数少ない、ルーフテラスのレストラン。テラス席からは旧市街の街並みやスルジ山方面の景色を堪能する事ができます。店内はドブロブニクらしい素朴な雰囲気があり、どちらかと言えば、ローカル色の強い穴場的なレストランです。メイン料理は265クーナからと決して安くはないですが、座席数も非常に少ない分、落ち着いた雰囲気の中で食事を取る事ができます。また、朝は8時から営業しているので、朝食を片手に、人通りの少ないドブロブニクの街並みをノンビリと眺めるという利用スタイルもおすすめです。
観光終了
モデルコース【ドブロブニク 絶景と教会周遊コース】はこれで終了です。これでドブロブニクの主要スポットはおおよそ網羅した形になります。もし、夜のアクティブティなども楽しめる余裕がある方は、以下のオプショナルツアーへの参加などもおすすめです。
【カラカ船クルーズ】ディナークルーズ<4月~10月/ディナービュッフェ/ドブロヴニク発>まとめ
本記事で紹介しているモデルコースは、所要日数が1日でもドブロブニクの主要スポットを効率よく観光できるモデルコースです。
もし、ドブロブニクでの滞在日数が2日、もしくは3日以上確保できる場合は、是非、現地発のオプショナルツアーを利用して、隣国モンテネグロの世界遺産「コトル」や、ボスニアの世界遺産「モスタル」などにも足を運んで見てください。共にドブロブニクに勝るとも劣らない絶景を見る事ができる場所です。
また、ドブロブニク旧市街は、石畳の景観や路地裏の風情が素晴らしい場所ではありますが、街の中からよりも、高台や城壁の上から、街全体を眺めた時に、その美しさが最も際立つ場所です。
そういった意味でも、観光時間にかなりの制限がある方は、「城壁めぐり」と「スルジ山のビューポイント」だけに絞って観光する方が、短時間でドブロブニクの美しさを肌で感じる事ができるかもしれません。
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