イスタンブール ブルーモスク 観光情報(行き方・営業時間・礼拝時間など)

イスタンブール
イスタンブール ブルーモスクの景観

ブルーモスクという呼び名で知られる歴史的にも貴重なこのモスクの正式名は「スルタンアフメット・ジャーミィー」と言います。ブルーモスクという名前は、ドームと壁を飾る白地に青の美しいタイルの景観から名付けられたものです。

ブルーモスクは、オスマン帝国の王「アフメット1世」によって1609年から1616にかけて建立されました。現在のブルーモスクは、他の多くのモスクと同様に「王の墓」や「マドラサ」と呼ばれるイスラム教育の学校、巡礼者のための「宿泊施設」、そしてイスラム教の祈りの場である文字通り「モスク」として利用されています。

また、ブルーモスクの内部は一般旅行者も無料で見学する事ができるため、「アヤソフィア」や「トプカプ宮殿」と並んでイスタンブールの人気観光スポットとなっています。

本記事では、ブルーモスクの行き方や営業時間、内部の景観など、ブルーモスク観光に役立つ情報をご紹介致します。

ブルーモスクの基本情報

朝食とブルーモスク

営業時間と休館日

営業時間・08:30〜11:30
・13:00〜14:30
・15:30〜16:45
※金曜日は13:30〜入場可能。
※営業時間は礼拝のスケジュールによって大きく変動します。
当日の営業時間はブルーモスクの公式HP(英語)でご確認頂けます。
休館日なし
チケット料金無料
※出口のドア付近で寄付金が推奨されています。

ブルーモスク観光の注意事項

○声を掛けてくる人に注意

ブルーモスクの公式HPにも記載されておりますが、ブルーモスクの入場列に並んでいると「並ばずに入場できるよ」などと言って、フレンドリーに声を掛けてくる人がいます。しかし、彼らは高額な商品を売る事や、商品を売りつけるために旅行者を店に連れて行く事が目的なので、安易に信じてついていったりしない様にしてください。

○土足は厳禁

ブルーモスク内部は土足厳禁なので、入場時は靴を脱ぐ必要があります。入り口付近にあるビニール袋(無料)に靴を入れて入場します。

○肌の露出が多い服は入場不可

ブルーモスクは神聖な祈りの場なので、ノースリーブや半パンなど、肌の露出が多い服装では入場する事ができません。女性は膝丈のスカートは不可ですが、スネの下ぐらいから足首が見える程度のロングスカートならOKです。

○フラッシュ撮影はNG

内部での写真撮影は可能ですが、フラッシュの使用は禁止されています。また、信者の方や祈りをしている人を撮影するのは原則として禁止されています。

アクセスとロケーション

ブルーモスクはイスタンブールのヨーロッパ側「スルタンアフメット地区(旧市街)」と呼ばれる場所にあり、「アヤソフィア」の南側に位置しています。

「スルタンアフメット地区(旧市街)」内のホテルに宿泊している場合は、徒歩でアクセスするのが一番ですが、トラムを利用する場合は、最寄りの「Sultanahmet station(スルタン・アフメット)」駅で降りて徒歩5分(350m)ほどです。

ブルーモスクの入口

北側がブルーモスクの入口です。東側と南側にも入口がありますが観光客が入場できるのは北側の入口になります。

ブルーモスクの入口

ブルーモスクの入口へと続く門 ブルーモスクの入場口はこの門をくぐって30mほど歩いた先にあります。

ブルーモスクの正門の看板 門の向かって右側にある看板プレート。この看板が目印です。

正門へと続く道

奥に見える高い門が、ブルーモスクの入場門(入口)です。

正門へと続く道

観光客はこの大きくて立派な門からブルーモスクへと入場します。この門を抜けるとブルーモスクの中庭に出ます。

ブルーモスクの中庭

ブルーモスクに入場すると、まずはこの中庭にでます。モスク内部への入口は中庭に入って数メートル進んだ左手にあります。

ブルーモスクの出口

ブルーモスクの出口は、ブルーモスクの建物を背にして正面にあります。

ブルーモスクの出口

ブルーモスク中庭 西側の門 ブルーモスク中庭の西側の門が出口です。この門を境に外部と中庭を隔てています。ブルーモスク観光を終えて中庭を出る時にこの門をくぐります。

ブルーモスクの出口 更に数十メートル先にもう一つ門(写真上)があります。この門を抜けると「ヒポドゥローム」が建つ「スルタンアフメット広場」に出ます。

所要時間の目安

所要時間の目安は45分〜1時間ほどです。

ブルーモスクは「アヤソフィア」や「トプカプ宮殿」などと比べると、構造がシンプルなので観光しやすいと思います。中庭のような部分と、内部のホール部分、外観の写真を撮ったりして所要時間1時間もあれば十分堪能できると思います。

礼拝時間とおすすめ観光時間帯

ブルーモスク内部 礼拝中のイスラム教徒

ブルーモスクでは1日に5〜6回、礼拝と呼ばれる祈りの時間があり、礼拝が行われる90分間の間は、一般旅行者は中に入る事ができません。

そのため、せっかくブルーモスクを訪問してもタイミングによっては中に入れない場合がありますので、礼拝の時間と重ならない時間帯での訪問がおすすめです。

■おすすめの観光時間帯

礼拝時間と重ならないおすすめの時間帯は、午前の中頃(8時30分〜10時30分)ぐらいです。礼拝時間は日によって異なりますが、1日5〜6回のうち1回は、日の出に合わせて行われます。日の出の次の礼拝は、正午近くまで行われないので、日の出と同時に行われる礼拝の終了時間の30分後ぐらいに、ブルーモスクを訪問すれば、運悪く礼拝時間とバッティングすることはないと思います。また、この午前の時間帯が、次の礼拝まで最もインターバルが空くタイミングなので、観光時間的にも猶予を持つ事ができます。

日の出や日の入り時間は、ネットで「イスタンブール 日の出」と入力してGoogleで検索すれば、その日の日の出や日の入り時間を知る事ができます。

礼拝の正確なスケジュールはこちらのサイト(英語)で確認する事ができますので、礼拝開始時間の90分後〜120分後ぐらいのタイミングでブルーモスクを訪問すれば間違いないと思います。

ブルーモスクの構造と中庭

ブルーモスクの外観

ブルーモスクは1616年、唯一6本のミナレット(尖塔)を持つモスクとして完成しました。しかし、イスラム教の総本山であるメッカのミナレットも同じ数だったため、当時の皇帝アフメット一世はメッカに敬意を払い、総本山のミナレットを1本追加させ7本としました。

6本のミナレットで囲まれているブルーモスクは中央に高さ43m、直径27.5mの大ドームを配し、大ドームを囲む様に4つの副ドームが建っています。更に中庭を30もの小ドームが囲んでいます。

▼中庭から見るブルーモスクの建物正面の景観です。庭の中央には祈りの前に体を清めるための泉亭があります。

ブルーモスクの中庭

正門から見るブルーモスク 東側の正門側からブルーモスクと中庭を見ると上の写真の様な感じです。間近で見るとまた違った印象があります。

中庭を囲む回廊 ブルーモスクの中庭はほぼ正方形で、その周囲を回廊が通っています。

回廊から見る中庭の景観 回廊から中庭を見ると上の写真様な感じです。

中庭を歩くイスラム教徒の女性たち 中庭を歩くイスラム教徒の女性たち。肌や髪の毛は完全に衣服で覆っています。

モスク内部の景観

ブルーモスク ドーム天井の装飾

上の写真は高さ42mの場所にあるドーム天井に施された装飾です。ブルーモスクの内装にはイズニック制の20,000万個ものハンドメイドのセラミック製のタイルが使用されています。タイルには異なる15種類のチューリップのデザインがほどこされています。

ブルーモスク ドーム天井の内装

260個の小窓があるドーム天井からは、光が差し込み内装のタイルをより美しいブルー色に輝かせています。

ブルーモスク ドーム天井の内装

ブルーモスクの1階フロアは直径23.5mもある広い吹き抜けの空間が広がっています。赤い絨毯の上に腰を下ろしているのはイスラム教徒の方々です。ステンドグラスや200個あるシャンデリアの輝きが美しいです。

ブルーモスクの内装 下のフロアのタイルは伝統的なデザインがほどこされ、上のギャラリー階のタイルにはスギや花、果物などのデザインがほどこされています。

ブルーモスクの内装 ブルーモスクの内装で使用されている20,000個のタイルは全て、熟練の二人の職人の監視の元で作成され、高いクオリティが保たれています。

ブルーモスクのタイルは以前はもっと鮮やかで美しい海中の様なブルー色でしたが、現在は以前ほどの輝きはなくなっています。これは、イズニックタイルの値段の高騰が影響していると言われています。