【パリ】ノートルダム大聖堂・塔の予約完全ガイド - ブロックへの対応方法から塔の登り方まで徹底解説
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パリ本記事では、パリの「ノートルダム大聖堂」と「塔(タワー)」について、予約の要否や公式サイトでの予約方法、日本からアクセスできない場合の対処法、当日の入場の流れまでをまとめて解説します。

ノートルダム大聖堂は、「大聖堂(無料・予約推奨)」と「塔(有料・予約必須)」で予約サイトや入口、見学方法が異なるため、事前に仕組みを理解しておくことが重要です。
ノートルダム大聖堂の入場は無料?予約やシステムを徹底解説
結論から申し上げます。「ノートルダム大聖堂」への入場予約(無料)は必須ではありませんが、「塔」に登る場合は事前予約(有料)が必須となります。
「大聖堂」と「塔」は予約システムや入口がそれぞれ異なり、別施設と考えた方が理解しやすくなっています。各施設の公式予約ページは以下の通りです。
現在、大聖堂の予約ページは、サイト側のセキュリティ制限により、日本からのアクセスが遮断されるケースが多く確認されています。
日本国内から大聖堂の予約を行う方法については後ほど詳しく解説しますが、まずは大聖堂と塔、それぞれの予約システムの概要をご確認ください。
いつから予約できる? 大聖堂の予約システムについて
ノートルダム大聖堂は、事前に「公式予約サイト※」から日時指定の予約を行なって訪問すると、通常レーンよりも混雑が緩やかな「予約者専用レーン」から入場することができます。
日本からのアクセスはブロックされる場合があります。
予約は必須ではありませんが、夏場のピークシーズンなどは入場まで30分〜60分程度の待ち時間が発生することもあります。
予約自体は無料のため、可能であれば事前に予約した上で訪問するのがおすすめです。
大聖堂内部の予約枠は、常に「最大3日間分」が順次開放される仕組みとなっており、公式サイト上では当日・翌日・翌々日の枠が表示されます。
予約枠は、パリ現地で日付が切り替わる24時(0時)前後を目安に順次開放されます。日本時間では、冬時間で朝8時前後、夏時間で朝7時前後が目安となります。
例:2月10日の見学枠を予約したい場合
パリ現地で日付が2月8日に切り替わるタイミング以降で確認した場合、以下3日間分の予約枠が解放されています。
- 2月8日(当日)
- 2月9日(翌日)
- 2月10日(翌々日)
冬場のローシーズンは比較的空きが出やすい一方、夏場などの繁忙期は日中の時間帯から早いペースで予約枠が埋まっていきます。混雑期は、こまめに予約サイトをチェックするのがおすすめです。
大聖堂の予約手順については、以下の章で詳しく解説しています。日本国内からアクセスした場合に予約ページが正常に表示されないケースへの対処方法についてもあわせて解説しています。
参考→ ノートルダム大聖堂の予約方法
塔(タワー)の予約システムについて
ノートルダム大聖堂に付属する「塔」の見学は、ガイド付きツアーによる「完全予約制」となっています。
予約は「塔の公式予約ページ」から行い、時期にもよりますがおよそ60日先の日付まで予約可能です。
通常の見学枠は有料となりますが、「パリミュージアムパス」をお持ちの方は、同じ予約サイトからパス利用者向けの無料枠を予約することで、追加料金なしで見学ツアーに参加できます。
塔の予約手順については、以下の章で詳しく解説しています。本記事では通常の有料枠を例に解説していますが、パリミュージアムパス利用時の予約手順も基本的に同じです。
参考→ 塔の予約方法
ノートルダム大聖堂の予約方法

ここでは「ノートル大聖堂の公式予約サイト」から、日時指定の入場予約を行う手順を紹介します。
アクセスがブロックされた方は「日本からアクセスできない・予約できない場合の対処法」の章を参照
予約は現地フランス時間で、当日、翌日、翌々日まで可能
予約は無料なのでクレジットカードなどの準備は不要
公式サイトでの予約手順(ステップ解説)
以下「ノートルダム大聖堂」の予約手順です。
「ノートルダム大聖堂の予約ページ」にアクセス。
「予約人数」を選択して「Next」ボタンをタップ

ページやや上方にあるカレンダーから「予約日」を選択

表示される候補から「予約時間」を選択の上で「Next」ボタンをタップ

予約時間の候補が表示されない場合は、選択した日付の予約枠が埋まっている事を意味しています。予約を選択しなおすか、時間を空けて再度トライしてみてください。空き枠が新たに解放される事があります。
予約者情報を代表者1名分だけ入力。

入力必須項目は「名前」「苗字」「郵便番号」「電話番号」「メールアドレス」「メールアドレス確認用」の6つです。ページを下部にスクロールして「Next」ボタンをタップします。

最下部付近に二つボックスがありますが、チェックするとメルマガ購読希望になるのでチェック不要です。
寄付金を募るボックスが表示されています。寄付しない場合はチェックを入れないで「Next」ボタンをタップします。

大聖堂のために寄付をする場合は、ボックスにチェックを入れて金額を選択の上で「Next」ボタンをタップしてください。混雑時は、このタイミングでエラーが発生し先のステップに進めない事があります。何度も試してもエラーが出る場合は、時間をおいて試すと解決する場合があります。
今度は「規約の同意ボックス」と「reCAPTCHA(人間確認)」の2箇所にチェックを入れて「Complete」をタップします。

予約完了です!このページは閉じてしまっても大丈夫です。予約完了メールを確認します。

予約完了メールに添付されてくる「PDFファイル」が予約書(入場チケット)になります。

こちらが、筆者が実際に2026年2月の訪問として予約した「ノートルダム大聖堂の予約書(入場チケット)」です。

予約書に記載されている「QRコード」が入場チケットとなります。当日はこの予約書を「印刷」するか、「スマートフォンにダウンロードした状態」で訪問してください。
また、予約書内には以下の3点が重要事項として明記されています。
- 入場は予約時間から20分間のみ有効
たとえば9時予約の場合、9時20分までに入場する必要があります。それ以降は予約の保証がなくなります。 - 予約者専用レーンに並ぶ
当日は大聖堂正面広場の “Reservations” と表示された列に並んで入場します。予約なしのレーンに並んでしまうと、予約の意味がなくなってしまうため注意してください。 - 本人確認書類(ID)の提示が求められる
当日は本人確認のため、予約者名と一致する「ID(パスポート推奨)」の提示を求められます。必ず持参してください。
チケットは予約時間から20分後まで有効です。公式サイトには予約時間の5分前に到着する様に案内されていますが、念のため10分〜15分前までには現地に到着しておくと安心です。
当日の入場の流れについては以下の章を参考にしてください。
参考:ノートルダム大聖堂の入場の流れ(予約者レーンの使い方)
日本から予約ページにアクセスできない場合の対処法
現在、ノートルダム大聖堂の「公式予約ページ」において、日本国内から正常に予約ができないケースが増えています。アクセスが遮断された場合、画面上に「Sorry, you have been blocked」と表示されます。

この画面が表示される主な理由は、予約サイト側のセキュリティ設定により、日本国内のサーバーからのアクセスが制限されているためと考えられます。
もっともシンプルな解決方法は、フランス到着後にホテルや空港のWi-Fiへ接続し、その状態で予約サイトにアクセスする方法です。フランス国内からのアクセスであれば、ほぼ問題なく予約ページが表示されます。そのため、ノートルダム大聖堂の見学日を旅程の後半(到着から数日後)に設定できる場合は、日本国内から無理に予約する必要はありません。
一方で、渡航前に予約を確定させておきたい方もご安心ください。以下では、2026年2月訪問分として、実際に筆者が日本国内から予約できた方法をご紹介します。
無料で利用できるVPNアプリ「Planet Free VPN TM 無制限IP」を使い、スマートフォンの通信をフランス経由に切り替えることで、予約サイトへアクセスすることができました。
すべての環境で必ず成功するとは限りませんが、筆者の体験上、極端に古い「スマートフォン」でない限り、多くのケースでこの方法により日本国内からの予約が可能となっています。
スマートフォン用のVPNアプリを利用する前提となるため、PC(パソコン)は対象外となります。
以下では、実際の画面を使いながら手順を解説します。
日本から予約サイトにアクセスする手順
まずは無料※で利用できるVPNアプリ「Planet Free VPN TM 無制限IP」を、ご利用の端末に応じてダウンロードします。
筆者の利用時点では、無料で利用できる連続の接続時間は約2時間です。一度切断して再接続すると再び2時間無料の範囲で利用できる様ですが、いざという時に接続できないと困るので、実際に予約操作を行う直前に利用するようにしてください。アプリのダウンロード自体は先立って行っても問題ありません。
ダウンロードが完了したらアプリを開き、「同意して続行」をタップします。

続いて「無料で続ける」をタップします。

次の画面で「Planet VPN は通知を送信します。よろしいですか?」と表示された場合は「許可」を選択します。
アプリのトップ画面に移動したら、「推奨サーバー」→「France - Free」の順でタップします。

以降は画面の案内に従い、「理解しました」「許可」「パスコード入力(求められた場合)」などの操作を行います。
最終的にトップ画面で「保護されている」と表示され、無料利用時間のカウントダウンが開始されていれば設定完了です。また接続が「France - Free(フランス無料)」となっているかも確認ください。

この状態になったらアプリを閉じ、ノートルダム大聖堂の「公式予約ページ」にアクセスしてください。ページは英語表記となりますが、画面の案内に沿って予約を進めれば問題ありません。
具体的な予約手順については、前の「ノートルダム大聖堂の予約方法」の章で解説していますので、あわせて参考にしてください。
なお、大聖堂の予約が完了したら、アプリのトップ画面で「切断」をタップし、不要であればアプリは削除しておきましょう。自動的に課金されることはありませんが、接続を解除して削除しておくとより安心です。
塔(タワー)の予約方法

ここでは、ノートルダム大聖堂に付属する「塔」の見学ツアーに参加する方法を解説します。
「塔」の見学はガイドツアーのみとなり、必ずこちらの「塔の公式予約サイト」から事前予約が必要となります。
予約はおよそ60日先の日付まで可能
予約は有料となりますのでクレジットカードが必要です(JCB不可)
塔の見学ツアー予約手順
(公式サイト・通常枠/パリミュージアムパス枠)

塔の予約手順は以下の通りです。解説は、2026年2月に筆者が実際に「通常枠」で予約した際の画面・流れをもとに行っています。あわせて、パリミュージアムパス利用者向けの予約枠についても、同じ手順の中で解説します。
「塔の公式予約ページ」にアクセス。
ページ中頃の「Tour of the towers of Notre-Dame Cathedral」の「CHOOSE」ボタンをタップ

11月〜3月の第1日曜の訪問に限り、1つ下の枠「Free Sundays」の「CHOOSE」ボタンをタップすると無料枠の予約に進めます。
ページ中頃から「予約枚数」を選択し、ページ下部の「UPDATE SHOPPING CART」ボタンをタップ

上記は日本在住者に関連のある選択項目のみピックアップして表記しています。「大人 18歳以上」「18歳未満」「障害者の方」「パリミュージアムパスの予約枠」の4種類から、訪問者全員分の予約枚数を選択します。18歳未満は無料ですが、入場予約する場合は選択が必要です。
カレンダーの日付を直接タップして「予約日」を選択

日付は最大でおおよそ60日先まで選択可能です。カレンダーの上部の矢印をタップすると「表示月」の切り替えが可能です。グレーの丸が付いている日付(Complete)は既に空き枠なしなどの理由で選択不可です。
「予約時間」を選択の上で「VALIDATE THE DATE」ボタンをタップ

予約時間は15分単位で選択可能です。表示されない時間枠は売り切れとなります。
予約内容を確認の上で「CONFIRM YOUR ORDER」ボタンをタップ

「メールアドレス」を入力し、「CONTINUE」ボタンをタップ

ここでのメールアドレスの入力が必須となり、入力したメールアドレス宛に、チケットが添付された予約完了メールが届きます。
画面を下方にスクロールし規約同意項目のボックス2箇所にチェックを入れて「PAY YOUR ORDER」をタップ

「パリミュージアムパスの見学枠」で予約した場合は、このボタンをタップしたタイミングで「予約完了ページ」に移動します。お支払い情報の入力などは必要ないです。
利用するカード会社のロゴを選択

「VISA」または「Mastercard」を利用する場合は左側のロゴを、「American Express」を利用する場合は右側のロゴをタップします。
カード情報を入力の上でセキュリティ認証を行います。

上から「① カード番号」「② 有効期限」「③ セキュリティコード」「④ カード名義」の順で入力・選択。続いて、セキュリティ認証のため、画面の表示順に、画像アイコンを選択。

認証が完了すると画面上に「Security verification」と表示されるので、「SUBMIT」ボタンをタップ

「THANK YOU」と表示されたら予約完了です!

「予約書(入場チケット)」は、このページ内中頃の「TICKETS(PDF)」ボタンをタップするとダウンロードできるほか、予約完了メールにも添付されてきます。

こちらが、筆者が実際に2026年2月の訪問として予約した「塔の見学ツアーの予約書(入場チケット)」です。

見学当日はこちらの「予約書」をプリントアウト、またはスマートフォンの画面上で提示して利用可能です。パリミュージアムパスの枠を予約した場合も、料金が0ユーロと表示されている以外に、予約書や入場ルールなどに違いはありません。
記載はありませんが、ツアーの開始時間に遅れると参加できなくなってしまう可能性があるので、少なくとも予約時間の10〜15分前には現地に到着しておくのが安心です。現地ではセキュリティチェックやチケット(予約確認メール)の提示が必要になるため、予約時間にギリギリだと慌てる可能性があります。
当日の入場の流れについては以下の章を参考にしてください。
入口と入場の流れ|大聖堂と塔の違い
本項では、ノートルダム大聖堂と付属施設「大聖堂」「塔」の入口と入場の流れについて解説いたします。
「大聖堂」「塔」同じ建物ですが、それぞれ入口や入場ルールなどが異なります。
ノートルダム大聖堂の入場の流れ(予約者レーンの使い方)
ノートルダム大聖堂の入口は、建物の正面(西側)にあります。

どの扉が予約者用になるかは時期によって変わる可能性がありますが、入場予約済みの方は、現地に表示されている「Reservations」の案内に従ってレーンに並びます。案内表記は「With reservation」「Reserved tickets」「Pre-booked」などの場合もありますが、いずれも予約者専用レーンを示しています。
予約者はどのタイミングで並ぶべき?
チケット(予約書)は、予約時に指定した時間から20分後まで入場可能です。案内上では訪問予定時間の5分前に到着することが推奨されていますが、実際にはセキュリティチェックや現地案内の状況により前後するため、10〜15分前を目安に到着しておくと安心です。
「予約なし」で訪問する場合は、予約者の入場の合間に少しずつ案内されるか、非予約者専用レーンが設けられます。当日は「Without reservation(予約なし)」、または「Reservations」の表示がない側のレーンに並びます。予約なしレーンは混雑していることが多く、現地でも比較的見分けやすいのが特徴です。
予約の有無にかかわらず、館内へ入場する際には全員セキュリティチェックがあります。セキュリティチェックを通過した後は、聖堂内を自由に見学できます。
【オーディオガイドのレンタルについて】

ノートルダム大聖堂では、5ユーロでオーディオガイドをレンタルできます。対応言語は、日本語をはじめ、英語、フランス語、中国語、ドイツ語、イタリア語、スペイン語、ポルトガル語など、計8言語です。
オーディオガイドは、大聖堂に入場してすぐ正面にある受付カウンターでレンタルできます。
塔の見学ツアー 当日の参加の流れ(集合〜入場)
事前に「公式サイト」から予約のうえで「塔の見学ツアー」に参加する場合、大聖堂の正面(西側ファサード)に向かって右手側付近が「見学ツアーの集合場所」となります。

当日は、余裕を持って10分〜15分前を目安に集合場所付近で待機しておくと安心です。
見学はガイド同行のツアー形式となるため、開始時間に遅れるとツアーに参加できない可能性があります。大聖堂そのものの入場は予約時間から20分後まで可能ですが、塔の見学ツアーは時間管理がより厳格なので注意してください。
ノートルダム大聖堂とは?外観・内部の景観と見どころ
ユネスコの世界遺産にも登録されているパリの「ノートルダム大聖堂」は、ゴシック建築の最高傑作と称される歴史的建造物です。
大聖堂の建築は13世紀から15世紀にかけて行われ、完成までに約2世紀を要しました。その後、18世紀のフランス革命で大きな損傷を受けたものの、19世紀には建築家ヴィオレ・ル・デュクの指揮のもと修復が進められ、現在の壮麗な姿が形づくられました。
現在は、大聖堂内部の一般見学(無料)に加え、付属施設である「塔」「クリプト(地下遺跡)」も、それぞれの運用に従って見学が可能となっています。
以下では、大聖堂の外観から内部、塔からの景観まで順にご紹介します。
大聖堂の外観
ノートルダム大聖堂の外観は、西側の正面ファサードだけでなく、東側(後陣)や南側など、見る角度によって全く異なる表情を楽しめるのが大きな魅力です。時間に余裕があれば、ぜひ大聖堂の周囲を一周しながら、各方向からの景観をじっくりと観賞してみてください。
ノートルダム大聖堂の東側(後陣)

放射状に配置された礼拝堂やフライング・バットレス(控え壁)がよく分かり、ゴシック建築ならではの構造美を間近に感じることができます。正面ファサードとは全く異なる、静かで重厚な印象を受けるエリアです。
大聖堂の南側からの景観

聖堂の側面にあたるため、建物全体の奥行きや高さが実感しやすく、ノートルダム大聖堂の巨大さを改めて体感できます。壁面の装飾やステンドグラスの位置関係も確認しやすく、建築的な視点で楽しみたい方におすすめの角度です。
西側の正面ファサード

ノートルダム大聖堂を象徴する最も有名な景観です。中央の大きなバラ窓や三つのポルタイユ(入口)、並ぶ彫像群など、ゴシック建築の要素が集約されています。多くの人がイメージする「ノートルダム大聖堂らしさ」を最も強く感じられる場所と言えるでしょう。
信仰の根幹を描いた「最後の審判」の門

ノートルダム大聖堂の西側正面(ファサード)中央に位置するのが、キリスト教において最も重要な教えの一つを表現した「最後の審判のポルタイユ(正面扉)」です。この彫刻は、世界の終わりにキリストが再臨し、死者を天国と地獄へ振り分ける場面を精緻に描き出しています。
中央のティンパヌム(半円形の装飾部分)では、復活したキリストが両手を広げて座し、その左右には大天使ミカエルが魂の重さを量る天秤を持つ姿が見て取れます。
天国へ導かれる善人と、鎖に繋がれ地獄へと引き立てられる罪人たちの対比は、中世の人々にとって視覚的な聖書としての役割を果たしていました。
奇跡の伝説を今に伝える「聖ドニ」の像

西側ファサードに向かって左側に位置する「聖母のポルタイユ」には、一際目を引く印象的な彫像が並んでいます。その左から3番目(4つの主要な彫像のうち右から2番目)に立つのが、パリの初代司教であり守護聖人でもある「聖ドニ(サン・ドニ)」です。
彼は3世紀頃、モンマルトルの丘で斬首刑に処されましたが、直後に自らの首を拾い上げ、説教を続けながら数キロ先まで歩いたという驚くべき伝説を持っています。この彫刻は、彼が自身の頭部を両手で恭しく抱える「頭部持参聖人(セファロフォア)」の典型的な様式で表現されています。
大聖堂内部の景観と見どころ
【聖堂内部:石造りの森】 中世の建築家が「神が宿る森」をイメージして設計した大空間。12世紀から続くゴシック建築の最高傑作を象徴する光景です。ステンドグラスから差し込む「青い光」が石の柱を染める時間帯は、言葉を失うほどの静謐さに包まれます。
【建築美:リブ・ヴォールト】 高さ33mに達する天井を支えるのは、ゴシック様式の代名詞「リブ・ヴォールト(肋骨状交差丸天井)」。重厚な石の重みを分散させ、垂直方向への高さを実現した技術革新の結晶です。天国へ続くかのような上昇感を現地で体感してください。
【内陣の至宝:ピエタ像】 十字架から降ろされたキリストを抱く聖母マリアを表現した、ニコラ・クストゥ作の「ピエタ」。背後の黄金の十字架が放つ輝きと、慈愛に満ちたマリアの表情は、大聖堂の信仰の中心として今も多くの祈りを集めています。
【光の芸術:バラ窓】 直径約13メートルに及ぶ「バラ窓」は、13世紀当時のオリジナルガラスを多く残す北窓が特に有名です。旧約聖書の登場人物が放射状に並ぶその姿は、万華鏡のような緻密さ。季節や太陽の角度で刻々と変わる色彩の変化は必見です。
天空の守護者「キマイラの回廊」と塔からのパノラマ絶景
ノートルダム大聖堂の塔へ入場すると、まず訪れるのが地上約46mに位置する「キマイラの回廊」です。ここでは、怪物キマイラをはじめとする様々な獣の彫像(ギャルグイユ)が、何世紀にもわたってパリの街を見守り続けています。

特に人気が高いのは、頬杖をついて街を見下ろすキマイラの姿です。手前には緩やかに流れるセーヌ川、遠方にはエッフェル塔を同じフレームに収めることができ、ノートルダムを象徴するフォトジェニックな一枚を撮影できます。
【天空の特等席】 回廊は絶景写真の宝庫。怪鳥のようなキマイラと近代的なパリの対比は、時間を忘れてシャッターを切ってしまう魅力があります。
【奇妙な造形美】 配置されているのはキマイラだけではありません。怒りや悲しみなど、豊かな表情を持つ獣たちの彫像群は、ゴシック様式特有の神秘的な雰囲気を醸し出しています。
【至近距離の尖塔】 回廊からさらに階段を登り切ると、地上約69mの最上階へ。目の前には、修復を経て美しく蘇った高さ90mの尖塔が、空を突くようにそびえ立ちます。
【セーヌの曲線美】 展望階からはパリの歴史が始まったシテ島を一望。セーヌ川の遥か先まで続く水平線と、行き交う遊覧船の優雅な流れを独り占めできるスポットです。
【歴史を望む南側】 塔の南側へ目を向けると、壮麗なドームが特徴の「パンテオン」が見えます。歴史的建造物が密集するパリの街並みの密度を実感できるアングルです。
【新旧のコントラスト】 南側の遠景には、近代的な「モンパルナスタワー」が。古い石造りの街並みの中に一際高く聳える姿は、パリが歩んできた新旧の歴史を物語っています。
ロケーション・行き方(最寄駅・アクセス)
ノートルダム大聖堂はパリの4区、シテ島と呼ばれる直径約1kmほどの中洲(小島)の上に位置しています。小島と言っても陸で繋がっているので、メトロと徒歩を利用してのアクセスが一般的です。
【地下鉄でのアクセス】メトロのライン4の「Cité」駅で降りて徒歩4分、もしくは同じくメトロライン4の「Saint-Michel」で降りて徒歩6分ほどです。
【主な観光スポットからの徒歩でのアクセス】- ■サン・ジャックの塔から:徒歩8分(600m)
- ■サント・シャペルから:徒歩5分(500m)
- ■ルーブル美術館から:徒歩18分(1.4km)
- ■パレ・ロワイヤルから:徒歩25分(1.9km)
- ■コンコルド広場から:徒歩34分(2.7km)
バスの場合は複数の路線でアクセスが可能ですが、以下の路線が分かりやすくておすすめです。
- ■路線番号47「Cité - Parvis Notre-Dame」駅で降りて徒歩2分ほど。
- ■路線番号21か38「Cité - Palais de Justice」駅で降りて徒歩7分ほど。
ノートルダム大聖堂と関連施設の見学情報

ノートルダム大聖堂には大きく分けて「大聖堂」「塔」「宝物庫(大聖堂内)」「クリプト(シテ島遺跡納骨堂)」の4つの観光スポットがあり、それぞれ営業時間と入場料金が異なります。
ミュージアムパスをお持ちの場合は付属の「塔」の入場時に利用可能(要別途予約)です。
ノートルダム大聖堂の営業時間と入場料金
奥行き128m、幅48m、高さ69m(尖塔は90m)を誇るパリの大聖堂。 聖堂の外観を飾る美しい彫刻や、中世ヨーロッパの森をイメージして造られた聖堂内部は必見です。
| 営業時間 |
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|---|---|
| 入場料金 | 無料 |
| その他 |
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塔の営業時間と入場料金
大聖堂付属の塔からはパノラマビューでパリ市内を一望する事ができる他、キマイラの回廊で見る事ができる「キマイラ」の彫像は必見です。塔の見学には予約が必要で、見学はツアー形式で行われます。また、塔の展望階までは422段の狭い螺旋階段を上がっていく必要があります。
| 営業時間 |
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|---|---|
| 入場料金 |
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| その他 |
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宝物庫の営業時間と入場料金
キリストが磔刑に処せられた時に身に着けていたとされる聖遺物をはじめ、礼拝用の道具や衣服など、宗教関連の金銀の品々が展示されています。宝物庫の入口は大聖堂の中にあります。
| 営業時間 |
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|---|---|
| 入場料金 |
|
| その他 |
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クリプト(シテ島遺跡納骨堂)の営業時間と入場料金
クリプト(シテ島遺跡納骨堂)は1980年に一般公開された、ローマ時代から19世紀までの遺跡を見学する事ができる考古学博物館です。入口は広場を挟んで、大聖堂の向かい側にあります。
| 営業時間 |
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|---|---|
| 入場料金 |
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所要時間の目安(見学にかかる時間)

ノートルダム大聖堂の観光所要時間は2時間ほどです。
上記の所要時間は、「ノートルダム大聖堂内部」と「付属の塔」のみを見学した際の所要時間目安です。「宝物庫」と「クリプト(地下遺跡)」も見学する場合は、トータルで所要3時間は必要となります。
【各スポットの所要時間の目安】- ■ノートルダム大聖堂:所要40分〜50分
- ■塔:所要50分〜1時間
- ■宝物庫:所要10分〜20分
- ■クリプト(シテ島遺跡納骨堂):所要30分〜40分
ノートルダム大聖堂と塔の予約や見学に関するFAQ

ノートルダム大聖堂および塔の予約と見学に関する重要ポイントをFAQ形式でまとめました。「大聖堂」と「塔」の予約サイトや入口は別なので、それぞれ別施設と考えると理解しやすいです。
大聖堂と施設全般に関するFAQ
Qノートルダム大聖堂はいつ営業再開しましたか?2026年は何が見学できますか?
Aノートルダム大聖堂内は、2024年12月の再開以降、見学が可能となっています。2026年現在は「大聖堂(無料の一般見学)」に加えて、「塔」や「クリプト」なども、それぞれの運用に従って見学できます。
参考⇨ ノートルダム大聖堂と関連施設の見学情報Q大聖堂の入場は本当に無料ですか?予約は必要ですか?
A大聖堂(一般見学)の入場は無料です。予約は必須ではありませんが「公式予約サイト」から事前予約を行うことで「予約者レーン(Reservations)」を利用でき、混雑日でも比較的スムーズに入場できます。
参考⇨ ノートルダム大聖堂の予約方法
参考⇨ 入口と入場の流れ|大聖堂と塔の違いQ大聖堂の予約サイトにアクセスするとブロックされるのはなぜですか?
A公式予約サイトでは、アクセス元の地域や通信環境によってセキュリティ制限がかかる場合があります。実際には、パリ現地の空港・ホテルWi-Fiなど、現地ネットワークからは問題なくアクセスできるケースが多く確認されています。
参考⇨ 日本からアクセスできない・予約できない場合の対処法Q予約なし(当日そのまま)でも入れますか?
Aはい、予約なしでも入場は可能です。ただし、予約者が優先的に案内されるため、予約なしの場合は一般レーンに並ぶ必要があり、待ち時間が長くなる傾向があります。
Q無料予約は何日前から取れますか?
A大聖堂の無料予約は、基本的に「当日・前日・2日前」の日程を対象に運用されています。新しい日付の枠は、パリ現地時間で日付が切り替わる24時(0時)前後に順次公開されます。
参考⇨ 大聖堂の予約システムについてQ無料予約枠は毎日どのくらい用意されていますか?
A公式案内では、無料予約は1日あたり10,000〜15,000人分が用意されています。なお、予約枠は段階的に公開されるため、一度満席に見えても後から追加枠が出ることがあります。
Qパリミュージアムパスで大聖堂内部を見学できますか?
Aノートルダム大聖堂はパリミュージアムパスの対象施設ではありませんが、大聖堂の一般見学は無料のため、パスの有無に関係なく入場できます。ただし、予約者専用レーンを利用したい場合は、パリミュージアムパスとは別に公式サイトから無料予約を行う必要があります。
参考⇨ ノートルダム大聖堂の予約方法Q服装やマナーで気をつけることはありますか?
A宗教施設のため、館内では節度ある服装・行動が求められます。特にミサや祈りの時間帯は、写真撮影や私語を控えるなど、周囲への配慮を意識すると安心です。
Q宝物庫やクリプトは予約なしで見学できますか?
Aはい、いずれも予約なしで見学可能です。宝物庫は大聖堂内に入口があり、入場後に現地でチケットを購入して見学できます。クリプトは大聖堂正面の広場に入口があり、同様に当日購入が可能です。なお、クリプトについては専用の予約サイトから事前予約する事も可能です。
塔に関するFAQ
Q塔の見学は予約必須ですか?
Aはい、塔の見学はガイド同行のツアー形式となっており、事前予約が必須です。予約は有料で、「塔の公式予約ページ」から行えます。
参考⇨ 塔の予約方法Q塔の見学ツアーはいつから予約できますか?
A塔の見学ツアーは、最大で60日前から予約可能です。目安としては、訪問予定日の約2ヶ月前から公式予約ページを確認するのがおすすめです。大聖堂の無料予約とは異なり、予約開始直後に即完売するケースは多くありません。
Qパリミュージアムパスで塔を見学できますか?
Aはい、パリミュージアムパスの対象施設ですが、別途で専用の予約ページから予約を行う必要があります。パリミュージアムパスを持っているだけでは、塔の見学はできません。
参考⇨ 塔(タワー)の予約方法Q現地の窓口で塔の入場予約はできますか?
Aいいえ、塔の入場予約はオンラインでのみ可能です。
Q塔の入口は大聖堂と同じですか?
Aいいえ、大聖堂の入口と、塔の集合場所(入口)は異なります。
参考⇨ 入口と入場の流れ|大聖堂と塔の違いQ塔は自由見学できますか?
A塔の見学はガイド同行のツアー形式のみとなっています。ただし、ツアー中は行程や立ち止まれる範囲が決まっているものの、各ポイントでは写真撮影や景色鑑賞など、一定の範囲で自由に見学する時間が設けられています。
Q塔に登る際、エレベーターは利用できますか?
Aいいえ、塔の見学ではエレベーターは利用できず、全行程で「424段の階段」を登る必要があります。スニーカーなど歩きやすい靴で訪問してください。
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