【ウィーン 地下鉄・トラム】乗り方、運賃、チケット購入方法、路線図まで徹底解説
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ウィーン本記事では、ウィーン市内の主要交通機関「地下鉄(U-Bahn)」「トラム」「バス」の営業時間や運賃、乗り方・降り方などについて詳しく解説致します。
他にも、自動券売機でのチケット購入方法や路線図の紹介など、ウィーンを効率良く観光する上で役立つ情報が満載です。
ウィーンの交通機関と基本ルールについて
まずは、ウィーンの交通機関を利用する上で、知っておくべき基本的事項とルールについて解説致します。
ウィーン交通機関の種類
ウィーン市内の交通機関には、大きく「地下鉄(U-Bahn)」「バス」「トラム」の3種類があります。このうち観光客の方が主に利用するのは「地下鉄」と「トラム」になります。
乗車チケットは共通、乗り換えも自由
ウィーンの交通機関は、有限合資会社の「Wiener linien GmbH & Co KG」が全て運営しております。そのため、市内の交通手段の乗車券は全て共通となり「地下鉄」「トラム」「バス」は全て同じ乗車チケットで利用できます。
また、チケットの有効期間内であれば、地下鉄からバス、トラムから地下鉄など、同じ乗車チケットで複数の交通機関を乗り継ぐ事も可能です。
料金は距離ではなく有効期間で異なる
チケット料金は、日本の様に「距離」によって変わるのではなく、1回券や1日券など、利用可能回数や有効日数によって変わってきます。チケットの種類と料金に関しては、次項で詳しく解説致します。
改札はなし。チケットに刻印しないと罰金対象
ウィーンの交通機関に「改札」という概念はありません。変わりに、乗車前に必ずチケットに乗車日時を「刻印」する必要があります。
刻印をするための「刻印機」は地下鉄構内に必ず設置されています。刻印を押さずに乗車ホームに移動した時点で罰金「105ユーロ」の対象となります。更に罰金のペナルティを受けた際に、パスポートなどで身分証明ができないと、別の場所で事情徴収を受ける羽目になります。
参考までに、105ユーロのうち、罰金額が「102.6ユーロ」で、残りの 2.4ユーロは1回分の乗車チケット料金になります。
乗車チケットの確認は各交通機関の車内で抜き打ちで不定期に行われます。むしろ、チケット確認をされない事の方が多いですが、ペナルティを受けた際のリスクが大き過ぎます。必ずチケットを購入の上で刻印をする様にしてください。
乗車方法やチケットの刻印方法は、本記事中頃の「ウィーン交通機関の利用方法」にて詳細に解説しております。
チケットの種類と料金
まずは、ざっと乗車チケットの種類と料金だけご紹介します。
1回乗車券(1 trip at the full price) | 2.4 ユーロ |
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24時間券(24Hour Tickets Vienna) | 8.0 ユーロ |
48時間券(48Hour Tickets Vienna) | 14.1 ユーロ |
72時間券(72Hour Tickets Vienna) | 17.1 ユーロ |
1日券(Day Ticket Vienna) | 5.8 ユーロ |
8日間回数券(8-day Climate ticket) | 40.8 ユーロ |
1週間定期(Weekly Ticket Vienna) | 17.1 ユーロ |
1カ月定期(Monthly ticket Vienna) | 51.0 ユーロ |
ウィーン・シティカード 24時間(Vienna City Card 24hours) | 17.0 ユーロ |
ウィーン・シティカード 48時間(Vienna City Card 48hours) | 25.0 ユーロ |
ウィーン・シティカード 72時間(Vienna City Card 72hours) | 29.0 ユーロ |
以下より、各チケットについて詳しく紹介していきます。
1回乗車券(1 trip at the full price)
1方向1回使い切りのチケットで、有効時間内であれば、地下鉄からトラム、トラムからバスの様に乗り換えも自由です。
料金 |
※ 身分証明を求められる場合があります。利用の際はパスポートなどを持参ください。 |
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有効期間 | チケットは利用開始してから2時間有効となります。ただし、2時間以内だからと言って、往路と復路で利用する事はできません。2時間以内かつ、出発地から目的地までの一方向でのみ利用可能です。 |
24、48、72時間券(24,48,72 Hour Tickets Vienna)
24時間、48時間、72時間券の3種類があり、利用開始からチケットの時間分の間は、地下鉄、トラム、バスが乗り放題になるチケットです。2日〜3日の期間ウィーンに滞在するなら、こちらのいずれかの時間券を購入するのがお勧めです。
料金 |
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有効期間 | 有効時間は、刻印機でチケットを有効にしてからカウントダウンが始まります。例えば、24時間券をその日の15時に使用開始した場合、翌日の15時まで有効、72時間券を2日の15時に使用開始した場合、5日の15時まで有効となります。 |
1日券(Day Ticket Vienna)
利用を開始したその日の25時(翌日の午前1時)まで、ウィーンの交通機関が乗り放題になるチケットです。料金的には、24時間券よりも3ユーロ近く安いので、利用開始当日は交通機関をたくさん利用するけど、翌日は別の都市に移動してしまう場合などにお得です。
料金 |
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有効期間 | 1日券は、どのタイミングで利用しても、その日の25時(翌日の午前1時)までが有効期限となります。例えば、夜の23時に利用開始した場合は、2時間しか利用する事ができません。 |
8日間回数券(8-day Climate ticket)
上でご紹介した「1日券(Day Ticket Vienna)」が8枚綴りになった回数券の様なチケットです。連続した8日間で利用する必要はなく、8枚それぞれ、好きなタイミング(異なる日付)で利用可能。また、8枚を8人で利用する事などもできます。注意点としては、8枚のチケットは全て繋がっており、切り離すと無効となります。使用する分のチケットだけを刻印して使用します。チケットの写真はこちらの画像検索にて確認できます。
料金 |
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有効期間 | 8枚綴りの各1日券は、どのタイミングで利用を開始しても、その日の25時(翌日の午前1時)までが有効期限となります。 |
1週間定期(Weekly Ticket Vienna)
利用を開始した日から翌週月曜日の午前9時まで、ウィーンの交通機関が乗り放題になる定期券です。最大で7日間利用できるので、購入が月曜日や火曜日であれば、非常にお得に利用できます。
料金 |
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有効期間 | 利用を開始した日から翌週月曜日の午前9時まで有効。仮に木曜日に購入したとしても、有効期限は翌週月曜日の午前9時までとなります。 |
1カ月定期(Monthly ticket Vienna)
利用を開始した日から翌月2日の午前0時まで、ウィーンの交通機関が乗り放題になる定期券です。月初めの1日から利用すれば、月によっては最大31日間利用可能です。観光客というよりは、留学生や地元の方向けのチケットですが、10日以上ウィーンに滞在する場合はお得に利用できる可能性があります。
料金 |
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有効期間 | 利用を開始した日から翌月2日の午前0時まで利用可能。 |
ウィーン・シティカード(ヴィエナ・シティカード)
ウィーンシティカード(Vienna City Card)は交通機関の乗り放題と、ウィーン市内の美術館・博物館などの観光スポットや、レストラン、ショッピングで割引特典が受けられるお得なカードです。
ウィーンシティカードには、以下の4種類があります。ただし、現在購入可能なのは「ウィーン・シティカード(VIENNA CITY CARD)」のみとなっております。
ウィーン・シティカードの種類
■ ウィーン・シティカード(VIENNA CITY CARD)
最も一般的で多くの方が利用するのがこの「ウィーン・シティカード」で、24時間、48時間、72時間の3種類があります。有効時間内であれば、ウィーン市内の交通機関が乗り放題になるのに加え、対象の美術館や博物館、レストラン、ショップなどの割引特典も受ける事ができます。通常はこのカードの特典で十分です。
料金 |
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有効期間 | 有効時間は、刻印機でチケットを有効にしてからカウントダウンが始まります。例えば、24時間券をその日の15時に使用開始した場合、翌日の15時まで有効、72時間券を2日の15時に使用開始した場合、5日の15時まで有効となります。 |
■ウィーン・シティカード トランスファー(VIENNA CITY CARD TRANSFER)
通常のウィーン・シティカードの特典に加え、市内〜空港間の移動にも利用できるカードです。市内と空港間の移動時は、最新の直通列車「CAT」や、ウィーン国鉄の特急列車なども利用する事ができます。ただし、一番高い「CAT」でも片道12ユーロなので、往復で利用しないと少し割高になります。
料金 |
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■ウィーン・シティカード ツアー(VIENNA CITY CARD TOUR )
通常のウィーン・シティカードの特典に、市内中心部を走る乗り降り自由の観光ツアーバス「Hop-On Hop-Off」(28ユーロほど)の利用特典が付いたカードです。 バスは「Big Bus」「Vienna Sightseeing Tours」の2種類から選択可能です。また、 16歳の同伴者1名まで、同等の特典を全て受ける事ができます。16歳以下の同伴者がいる場合はお得ですが、そうでない場合はそこまでお得ではありません。
料金 |
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■ウィーン・シティカード トランスファー + ツアー(VIENNA CITY CARD TRANSFER+TOUR)
通常のウィーン・シティカードはもちろん、上で紹介した「ウィーン・シティカード トランスファー」「ウィーン・シティカード ツアー」の特典も兼ね備えたカードです。
料金 |
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ウィーン・シティカードの使い方と有効期間
ウィーン・シティカードの使い方は、通常の地下鉄やトラムの切符と同様で、使い始めに刻印機で日付を印字して利用します。例えば、24時間券をその日の15時に使用開始した場合、翌日の15時まで有効、72時間券を2日の15時に使用開始した場合、5日の15時まで有効となります。チケットの刻印方法に関しては、本記事別項の「ウィーン交通機関の利用方法」を参考にしてください。
ウィーン・シティカードの購入方法
ウィーン・シティカードは「ウィーン・シティカードの公式サイト」や「観光案内所」「ホテル」などで購入可能です。観光案内所は「アルべルティーナ広場」や「空港」「ウィーン中央駅」などにあります。
日本語のページから購入されたい方はこちらの「ウィーン シティカード:割引&公共交通機関」ページから予約すれば、一切の手数料なしでオンライン購入が可能です。GET YOUR GIDEを利用すれば、日本語ページから手軽に購入できます。
ウィーン・シティカードの主な割引対象施設
主な割引対象施設は以下になります。割引率は施設によって異なります。
シェーンブルン宮殿 - クラシックパス:28.5→24.5ユーロ
シェーンブルン動物園:21.5→18ユーロ
シシィチケット:36→33ユーロ
ベルヴェデーレ宮殿の共通チケット:22→19.5ユーロ
ベルヴェデーレ宮殿の上宮チケット:16→14.5ユーロ
ベルヴェデーレ宮殿の上宮チケット:14→12ユーロ
美術史美術館:16→15ユーロ
王宮宝物館:12→11ユーロ
ウィーン・シティカードのパンフレット
ウィーン・シティカードについて詳しく知りたい方は、公式ページで配布されている「ブックレット(英語)」をダウンロードすれば、より詳しい情報の入手が可能です。
ウィーン交通機関の概要と営業時間
本記事内の「ウィーンの交通機関と基本ルール」の項でも触れましたが、ウィーンの交通機関には、市内の移動範囲をカバーする「地下鉄(U-Bahn)」「バス」「トラム」の3種類があります。それ以外の空港や近郊の都市への移動時は、「S-Bahn(Sバーン)」という近郊列車を利用する形になります。このSバーンのみ、他の交通機関とは乗車チケットが異なりますのでご注意ください。
以下、交通機関別の概要や基本情報をまとめました。
地下鉄(U-Bahn)
ウィーンの地下鉄は「U-Bahn(ユーバーン)」と呼ばれ、全部でU1〜U4とU6の5路線がウィーン市内を走っています。ウィーンを個人旅行する上で、この地下鉄を乗りこなせると非常に効率良く観光できます。日本の様な改札はなく、刻印機でチケット(切符)に日付を印字して利用します。地下鉄の乗り方については「ウィーン交通機関の利用方法」の項で詳しく解説しております。
地下鉄の運行間隔と営業時間
営業時間 |
※運行時間は路線や駅によって若干だけ異なります。 地下鉄の路線や駅別のタイムテーブルは公式サイトの「Timetables(英語)」ページよりダウンロードが可能です。 |
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運行間隔 | 8分〜15分間隔 |
トラム
トラムは地上を走る路面電車で、全部で約30ほどの路線があります。観光者はこのトラムと地下鉄を駆使すれば、ほとんどの観光スポットの徒歩圏内まで移動が可能です。乗り慣れて来ると、地下鉄よりもトラムの方が利便性が高くて便利に感じる方も多い様です。
トラムは、地下鉄ではカバーできない細部の通りまで移動できるほか、わざわざ地下に降りる事なく道中でそのまま利用できる点が大きな魅力です。ウィーン西駅から「シェーンブルン宮殿」に行く際なども、トラム60番系統を利用すれば、乗り換えなしで所要11分ほどです。
トラムの路線番号は「4」「D」の様に数字かアルファベットの1文字だけで表記されます。
トラムの運行間隔と営業時間
営業時間 |
※運行時間は路線や停留所によって若干だけ異なります。 トラムの路線や駅別のタイムテーブルは公式サイトの「Timetables(英語)」ページにアクセス後、ページ内の「Tram」タブをクリックして表示される路線一覧からダウンロード可能です。 |
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運行間隔 | 5分〜15分間隔 |
バス
トラムと同じく地下鉄で行けない範囲をカバーしてくれるのが「バス」で、全部で約100路線ほど運行しています。基本的には、主要スポットを観光するだけなら、地下鉄とトラムで十分なので、敢えてバスを利用する必要性はあまりありません。
乗降者の方法は、トラムと同じになります。
バスの運行間隔と営業時間
営業時間 |
※運行時間は路線や停留所によって若干だけ異なります。 バスの路線や駅別のタイムテーブルは公式サイトの「Timetables(英語)」ページにアクセス後、ページ内の「Buses 1〜99」タブをクリックして表示される路線一覧からダウンロード可能です。 |
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運行間隔 | 5分〜25分間隔 ※運行間隔は路線によって大きく異なります。 |
近郊列車(S-Bahn)
ウィーン市内と近郊都市を結ぶのが「S-Bahn(Sバーン)」です。このSバーンだけ、地下鉄、トラム、バスとは乗車チケットや乗車ルールなどが異なります。
ウィーン市内の観光だけなら、ほぼ利用する事はありませんが、ウィーン空港と市内中心駅の一つ「ウィーン・ミッテ駅」を結んでおり、空港移動の際に利用すると便利です。ウィーン空港と市内間の移動方法やSバーンの利用方法については、以下の記事で詳しく解説しております。
Sバーンの基本情報
運行時間 | 【空港駅発】
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運行間隔 |
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料金 |
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ウィーン交通機関の利用方法
本項では、地下鉄、トラム、バスの利用方法について、それぞれ詳しく解説いたします。
地下鉄(U-Bahn)の乗り方・降り方
地下鉄の乗り方と降り方は決して難しくありませんが、日本の地下鉄とはやや利用方法が異なります。
以下より、5ステップに分けて、地下鉄の乗り方と降り方を分かりやすく解説致します。
STEP① 地下鉄の乗り場を見つける
ウィーンの地下鉄は「U」や「U1」「U3」など、Uと数字で書かれた標識が目印です。Googleマップやガイドブックの地図などで地下鉄駅の位置を確認の上、地下鉄駅へ移動します。
参考までに「U」は「U-Bahn(地下鉄)」の略で、Uの後の数字は路線番号になります。本記事内の「地下鉄(U-Bahn)」の項でも説明しましたが、ウィーンの地下鉄は全部でU1〜U4とU6の5路線が走っています。
STEP② 乗車チケットを購入する
地下鉄駅を見つけたら、乗車ホームに移動する前に「乗車チケット」を購入します。乗車チケットは、チケットオフィスやWEBでオンライン購入なども可能ですが、各駅に設置してある「自動券売機」で購入するのが最も一般的です。
自動券売機は、地下鉄駅構内や入り口などに必ず設置されています。「Tickets」と書かれているのが目印です。
チケットの種類と料金に関しましては、本記事別項の「チケットの種類と料金」にてご確認ください。
STEP③ 乗車チケットに刻印する
ウィーンの交通機関に改札の様なものはありません。その変わり乗車前に「Validator」と呼ばれる打刻機で、乗車チケットに必ず打刻をする必要があります。刻印された乗車チケットを持たずに、乗車ホームに移動した時点で罰金(105ユーロ)の対象となりますのでご注意ください。
とは言え、乗車ホームでチケット確認が行われる事は稀なので、万が一、チケットへの刻印忘れに気がついたら、すぐに戻って刻印を押す様にしてください。チケットの確認は車内の検札員によって抜き打ちで行われます。
「Validator(刻印機)」は、自動券売機のすぐ横にある場合もありますが、下画像の様に乗車ホームに降りる直前に設置されている事が多いです。
どちらにしても、乗車チケットには必ず「刻印」をするとさえ意識していれば、青と赤が目印の刻印機は必ず目に入ると思います。
さて、乗車ホームに移動する途中で刻印機を見つけたら、乗車チケットを指定の向きで挿入します。下画像を参考にしてください。
乗車チケットは、黒い三角形の頂点の方向に向かって挿入します。すると、カッチと言う様な音と共に打刻された感触がしますので、乗車チケットを抜いて、印字を確認してください。
下画像の様に、チケットの端に印字がされていればOKです。
ちょっと見辛いですが「18:45」と刻印時間が印字されているのが分かります。もし、明らかに印字がされていない場合のみ、再度乗車チケットを挿入してみてください。ただし絶対に2重に刻印はしない様にご注意ください。
また、1日券や24時間券を利用する場合などは、使い始めに1回だけ刻印するだけで大丈夫です。これはトラムやバスに乗り換える際も同様です。刻印はどんな場合も1枚のチケットに対して1度だけ押せばOKです。
STEP④ ホームに移動して電車に乗車
チケットへの刻印が完了したら、乗車ホームに移動します。乗車ホームはほとんどの場合、刻印機よりも下の階にあります。駅構内の至る所にある「U1」「U3」などの案内板に沿って、ご自身が乗車したい路線に移動してください。
参考までに、下画像の様な表示の場合は、「U3」路線の「Simmering 駅」方面行きと言う意味になります。その路線の進行方向は終点駅で記されますので、目的駅の終点駅ぐらいは把握しておくと良いと思います。
また「Gleis」はドイツ語で線路や線を意味する言葉です。これも知っておくと駅内表示の理解が深まると思います。
案内板に沿って乗車ホームに移動したら、ホームに設置してある路線図で進行方向に間違いがないか確認します。
進行方面や次の列車の到着時間は、頭上の電光板でも確認可能です。
電光板は、上から先発、次発の順で表示されています。上画像の例で言うと、先発の「OTTAKRING 駅」行きの列車が2分後に、次発の同じく「OTTAKRING 駅」行きの列車が7分後に到着する事を示しています。
ホームに電車が到着したら、電車に乗車します。ただし、その車両から降りる人がいない限りドアは自動で開きません。ご自身でドア付近にあるレバーを外側に捻ってドアを開きます。
車両によってはレバーではなく、ドアに開閉用の丸いボタンが付いている場合があります。その場合はボタンを押せばドアが開きます。レバー式もボタン式もドアは自動で閉まるので何もする必要はありません。
STEP⑤ 目的の駅で地下鉄を降りる
ウィーンの地下鉄は路線にもよりますが、車内はやや年季が入っており、日本の昭和の頃の地下鉄みたいです。
ウィーンの治安は欧州でも良い方ですが、スリにだけはご注意ください。
地下鉄乗車後は、ご自身の目指す駅への到着を待って電車を降りるだけです。
電車を降りる際も、ドアは自動では開きません。乗車時と同じ様にレバーを外側に引いてドアが開いたら降車します。ボタン式の場合はボタンを押せばドアが開きます。
地下鉄降車後、日本の様な改札やチケット回収はありません。階段やエレベーターで上階に上がり地上に出るだけです。
別の路線に乗り換える場合は、最初に乗車ホームに移動した時と同様に、駅構内の案内板に従って移動してください。
参考までに「Linie」とは「ライン(路線)」の意です。また、一番下の写真で「U3」の後に書かれている「Ottkring」や「Simmering」は駅名で、その方面の終点駅を示しています。
トラムとバスの乗り方・降り方
トラムとバスの乗車方法は、基本的には地下鉄とほぼ同じです。以下の手順に沿ってご利用ください。
STEP⓪ 乗車チケットを準備しておく
トラムやバスの場合、地下鉄の様に駅周辺に「自動券売機」や「チケットオフィス」がある訳ではありません。事前に地下鉄駅や中央駅などの大きな駅で、乗車チケットを購入しておく事をお勧め致します。
乗車チケットを事前購入しておかなかった場合、車内に設置してある自動券売機でもチケット購入が可能ですが、混雑している場合などは、チケット購入どころではないと思います。また、車内の券売機で購入できるのは「1回券」のみとなります。
▼ トラム内設置の自動券売機
STEP① トラム・バス乗り場を見つける
トラム、もしくはバスに乗車するには、まずは乗り場に移動します。トラムやバスは地下鉄とは異なり、一つの乗り場から複数の路線が発着しています。また、トラムとバスの乗り場は一緒になっている場合もあれば、別になっている場合もあります。以下で紹介する看板を目印にしてください。
■トラムの乗り場
トラムの乗り場は「STRASSENBAHN(トラム)」と書かれた看板が目印です。
参考までに上の看板で「HALTESTELLE」と書かれているのは停留所を意味しています。更にその下の番号やアルファベットは、この停留所で乗車できる路線番号になります。トラムの路線は数字かアルファベットのみで表記されます。
■バスの乗り場
バスの乗り場は「AUTO BUS」と書かれた看板とバスマークが目印です。
「HALTESTELLE(停留所)」の文字の下の「74A」「N75」はここに発着するバスの路線番号になります。バスの路線番号は「数字 + アルファベット1字」、もしくはその逆で表記されます。
トラムもバスも乗車方法は同じです。ご自身の乗車したい路線番号と行き先に間違いかないか確認の上で、車両の到着を待ちます。運行状況については頭上の電光板で確認可能です。
トラムもバスも電光板の見方は同じです。上から先発、次発の順で表示され、一番左が「路線番号」、一番右の数字が「停留所に到着するまでの分数」を示しています。路線によっては、その時点では到着分数が表示されてないものもありますが、いずれ表示されます。
STEP② トラムに乗車してチケットに刻印する
停留所に車両が到着したら、車両の前後どのドアから乗車しても問題ありません。ただし、自動ドアではありませんので、ドア付近の丸いボタンを押して、ドアを開けて乗車ください。閉まる時は自動です。
トラムもバスも車両によってボタンのデザインが少し違いますが、必ずドアの横付近に設置されています。
トラム、もしくはバスに乗車したら、必ず車内のドア付近に設置してある「刻印機(Validator)」で、乗車チケットに刻印をしてください。刻印がないと無賃乗車と見做されます。刻印機は青色のボディが目印です。
乗車チケットには▲マークが記載されているので、▲の頂点の方から機械に挿入してください。
1日券や1回券利用時に地下鉄から乗り換えてきた場合などは、既に刻印済みの乗車チケットをお待ちかと思います。その場合は再度刻印する必要はありません。
STEP③ 停車駅を確認してトラムを降車する
トラムに乗車後、空いていればお好きな席に座る事ができます。ただし、ドア付近の高齢者と障害者の優先席ステッカーが貼ってある席には座らない様にしてください。
トラムもバスも車内は似た様な感じです。
現在地点やこれから通過する駅などは車内のモニターやアナウンスで確認する事ができます。モニターが見えないときは、スマートフォンのGoogleマップを利用すれば、リアルタイムで現在地が把握できるので便利です。
停車駅を確認しながら目的の停留所に到着する少し前に、扉の中央上部や車内の柱などについている「白いボタン(画像下)」を押して、ご自身が次の停留所で降りる事を運転手に知らせてください。ボタンを押して赤いランプがつけば、車両が停車した際にドアが自動で開いてくれます。
最新車両のトラムには「白いボタン」がないものもあります。その場合は、停車後に丸いボタンを押して、ドアを開き降車します。
ボタンのデザインは、車両によって異なる場合がありますが、とにかくドア付近の丸いボタンを押せばドアは開きます。
ウィーンの交通機関に乗車チケットの回収はありませんので、降車後は徒歩で目的地に向かってください。もちろん、チケットの有効期間内であれば、乗り換えも可能です。ただし、1回券の場合は、2時間以内かつ一方向への乗り換えと制限されています。逆戻りしたりする事はできませんのでご注意ください。1日券や24時間券などであれば、乗り降りや方向は自由です。
乗車チケットの買い方
ウィーン交通機関で共通で利用できる乗車チケットは以下の何れかの方法で購入が可能です。
- ・自動券売機で購入する
- ・タバコ屋(Tabak Trafik)で購入する
- ・公式サイト・アプリでオンライン購入する
- ・トラム・バスの車内で購入する
- ・チケットオフィスで購入する
上記のうち最もポピュラーな購入方法は「自動券売機で購入する」です。この購入方法だけ知っておけば通常観光で困る事はないと思います。以下より、おすすめの「自動券売機で購入する」方法から順に、それぞれの購入方法についても紹介していきます。
自動券売機で購入する
自動券売機は地下鉄の入口や、駅構内などに複数台設置してあります。必ず目立つ位置にあるので「Tickets」と書かれた機械を探してください。ただし「OBB」と書かれた赤い自動券売機は「S-Bahn(近郊列車)」の自動券売機となります。この自動券売機では、地下鉄などの乗車チケットは購入できませんので混乱しない様にしてください。
まずは、以下自動券売機の各パーツからご説明します。
① 画面モニター
自動券売機の操作はこのモニターに直接タッチして操作します。
② 硬貨投入口
10セントから2ユーロまでの硬貨はここから投入します。
③ 暗証番号キーとクレジットカード挿入口
クレジットカードで支払う場合はここから挿入の上で暗証番号を入力します。
④ 紙幣投入口
5〜100ユーロまでの紙幣はここから投入します。
⑤ チケット発券口
支払いが完了すると、ここから乗車チケットが発券されます。
以下より自動券売機の購入手順を5ステップに分けて説明致します。
STEP① 表示言語を「英語」に変更
自動券売機のモニターは初期状態で以下の様な画面が表示されています。まずは画面に直接指でタッチして表示を切り替えます。
続いて、乗車チケットの種類を選択する画面が表示されますが、初期状態だと「ドイツ語」になっております。画面下の英国国旗「English」をタッチして表示を英語に切り替えます。
STEP② 乗車チケットの種類を選択
表示言語を切り替えたら、購入したいチケットに直接指でタッチして選択します。
1回使い切りなら、一番左上の「1 trip at the full price(1回券)」を、確実に複数回に渡り交通機関を利用するなら左列の上から3番目「24/48/72 Hour Tickets Vienna(24、48、72時間券)」を購入するのがお勧めです。
今回は最も多くの方が購入されるであろう「24/48/72 Hour Tickets Vienna(24、48、72時間券)」を購入する流れで解説を進めていきます。
乗車チケットの種類と料金に関しては別項の「チケットの料金と種類」にて詳しく解説しております。
STEP③ 有効時間の選択
時間券の有効時間が上から「24時間」「48時間」「72時間」の順で並んでいます。購入したい有効時間のチケットを3つの中から選択します。
時間券以外のチケットを選択した場合は、このステップはなく「STEP④ 購入枚数の選択」画面に移動します。
STEP④ 購入枚数の選択
購入したい乗車チケットの枚数をタッチして選択します。1度に最大で5枚まで購入する事ができます。
枚数を選択したら、その下方にある緑色のボタン「OK, I buy the ticket」をタッチして、購入枚数の選択を確定します。
ウィーンの交通機関は、乗車前に必ず、駅内設置の刻印機にて乗車チケットに時間を印字する必要があります。刻印をしないと乗車チケットは有効化されず、チケットを持っていても無賃乗車と見なされます。
ただし、1回券に限っては、自動券売機での乗車チケット購入と同時に「刻印」を行う事ができます。
購入と同時に刻印(有効化)する場合は、チケット枚数の選択画面に移動した際に、画面下部に「Validate now(今すぐ有効化する)」「Validate later(後で有効化する)」の2項目が表示されるので、「Validate now(今すぐ有効化する)」を選択してください。刻印された状態のチケットが購入完了後に発券されます。
これにより発券後にすぐ地下鉄やトラムなどに乗車される方は、刻印機でチケットを有効化する手間を省く事ができます。注意点としては、1回券は刻印してからの有効時間は2時間となります。すぐに利用しない場合は「Validate later(後で有効化する)」を選択する様にしてください。
STEP⑤ チケット料金を支払う
チケット枚数の選択が完了すると、この自動券売機で支払い可能な硬貨や紙幣、クレジットカードブランドなどが表示されます。下画像の例だと、硬貨、紙幣、クレジットカード全てで支払いが可能です。
ご希望の支払い方法に応じて、支払いを完了します。硬貨なら「② 硬貨投入口」より硬貨を、紙幣なら「④ 紙幣投入口」より紙幣を投入してください。
投入した金額が購入金額以上になった時点でチケットが発券されますので、硬貨を利用する場合は、手元の硬貨を片っ端から投入して行く方法がお勧めです。
クレジットカードでお支払いする場合は、「③ 暗証番号キーとクレジットカード挿入口」から操作を行います。まずは、券売機右上部分の緑色に光っている挿入口にクレジットカードを挿入します。
クレジットカードを挿入すると、モニターに「Please follow the instructions for card payment」と表示されます。
この画面が表示されたら、カード挿入口のやや上方にある暗証番号キーでご自身で設定されている4桁の暗証番号を入力します。
暗証番号を入力したら、右下の緑色のボタンを押して確定します。このボタンを押さないと暗証番号が認証されません。
問題なく決済が完了すると「Your ticket is printed(あなたのチケットを発券中です)」と表示されます。
乗車チケットは、自動券売機のモニター下部にある発券口から出てきます。
乗車チケットが発券されたら、必ず刻印機で利用開始時間を印字の上で、各種交通機関に乗車ください。刻印せずに乗車すると、罰金105ユーロの対象となります。
ウィーンの地下鉄やトラム、バスの乗り方については、本記事別項の「ウィーン交通機関の利用方法」にて詳しく解説しております。
タバコ屋(Tabak Trafik)
自動券売機の次にオススメの購入方法がこの「タバコ屋(Tabak Trafik)」で購入する方法です。乗車チケットを取り扱う「タバコ屋」はウィーン市内に850店舗ほどあるので、移動中に見かけたら、立ち寄って購入しておくのも良いと思います。「Tabak Trafik」だけでなく、店頭の看板に「Tabak」の文字が入っていればそこはタバコ屋さんです。また「Wiener Linien」のステッカーがあるたばこ屋さんでは、回数券やフリーパスも購入できます。参考までに、タバコ屋さんと言っても、実際は日本のキヨスクの様な感じで、新聞や飲料水など色々販売しています。
乗車チケットは、当然ながら店頭には並んでおりませんので、購入したいチケットの種類と枚数を伝えて購入してください。「24hours ticket one adlut please(24時間チケットを大人1枚お願いします)」と言った感じです。
公式サイト・アプリでオンライン購入する
乗車チケットは事前に公式サイトやアプリでオンライン購入が可能です。オンライン購入で乗車チケットを購入する場合は、購入時点で使用開始日時を指定する必要があります。これにより利用当日に乗車チケットに刻印する「バリデート(チケットの有効化)」の手間を省く事ができます。利用日時を事前に固定する必要はありますが、ネットさえ繋がっていれば、どこでも乗車チケットを入手する事ができます。決済方法はクレジットカードのみになります。
- ・公式サイト「WIENER LINIEN(英語・ドイツ語)」
- ・公式アプリ(アンドロイド用)「WienMobil(英語・ドイツ語)
- ・公式アプリ(iPhone用)「WienMobil(英語・ドイツ語)l
上記のうち「公式サイト」で購入した場合は、チケットの受け取りで「プリントアウト」を選択すれば、乗車チケットとなるPDFがメールアドレスに送られてきます。ただし、この方法だとチケットをプリントアウトする手間が増えるだけなので、あまりお勧めできません。
一方、アプリを利用してオンライン購入した場合は、乗車チケットがアプリ上で提示可能となるので非常に便利です。
乗車当日は、使用開始に指定した日時から有効期間内の範囲であれば、いつでも利用が可能となります。アプリ内で利用できる電子チケットは、抜き打ちで行われる検札員のチケット確認時にのみ提示すればOKです。
トラム・バスの車内で購入する
トラムとバスの車内に設置されている「自動券売機」でも乗車チケットの購入が可能です。ただし、購入できるチケットは「1回乗車券(1 trip at the full price)」のみとなり、料金も通常の2.4ユーロより割高の2.6ユーロとなる上、小銭しか利用する事ができません。
何より、トラムやバスに乗車してから慌ただしく購入するよりも、事前に「1日券」や「24時間券」などを駅やタバコ屋で購入しておく方がおすすめです。混雑している場合などはチケット購入どころではないと思います。この購入方法は、早朝などの乗客が少ないときや、やむ得ない場合の最終手段ぐらいに考えておいた方が無難です。
チケットオフィス
駅内にある「チケットオフィス」でも、ウィーン交通機関の乗車チケット購入は可能です。ただし、「1回券」や「24〜72時間券」「1日券」などをわざわざチケットオフィスで購入される方はほとんどいないと思います。小さい駅だと、自動券売機で購入してくれと言われてしまう事もあります。
チケットオフィスは、自動券売機で購入できない「Annual Pass(年間パスポート)」などを購入する場合などに利用します。
ウィーン交通機関の路線図
以下がウィーン全交通機関を網羅した路線図になります。
source by https://www.wienerlinien.at(ウィーン交通機関 公式サイト)
こちらの路線図はウィーン交通機関公式サイトの「Maps, folders, offices」ページよりPDFファイルのダウンロードが可能です。On The Fast Trackと書かれた右側の赤い文字「Download」をクリックするとPDFファイルが開きます。
また、ウィーン市内の中心部(リンク内)を拡大した地図兼路線図(下画像)も公式サイトで配布されています。こちらも「Maps, folders, offices」ページよりダウンロードが可能です。「City Lines」と書かれた右側の赤い文字「Download」をクリックするとPDFファイルが開きます。市内中心部だけならこちらの地図の方が見やすいと思います。
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