シェーンブルン宮殿 観光ナビ – 行き方、見どころ、回り方
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ウィーン
シェーンブルン宮殿は、かつてハプスブルク家の居城だった場所で、オーストリアの中でも最も重要な文化遺産の一つに数えられています。
1996年には、シェーンブルン宮殿とその庭園群、更に敷地内にある世界最古の動物園までを含めた施設一帯が、ユネスコの世界文化遺産に登録されました。
現在、シェーンブルン宮殿の敷地内には、宮殿はもちろん、趣きの異なる複数の庭園や博物館、グロリエッテ、動物園など、様々な見学スポットが点在しています。
本記事では、このウィーンの必須観光スポット「シェーンブルン宮殿」の観光情報を中心に、敷地内の見どころや回り方、地図、所要時間の目安などを詳しく解説致します。シェーンブルン宮殿観光をお考えの方に向けたお役立ち情報が満載です。
シェーンブルン宮殿の見どころ(有料エリア)
シェーンブルン宮殿は広大な敷地内に多くの見どころが点在しており、無料有料の両方を含めると30以上、細かい見学ポイントまで含めると数えきれないほどの見どころが存在します。その中でも、ある程度の規模があって、入場チケットが必要な有料スポットは、以下の10箇所になります。

① シェーンブルーン宮殿、② プライベート庭園、③ グロリエッテ、④ 迷路庭園、⑤ オランジュリー庭園、⑥ シェーンブルン動物園、⑦ 砂漠館、⑧ 温室(パルメンハウス)、⑨ 馬車博物館、⑩ 子供博物館
上記10スポットは、全て営業時間や入場料金なども異なっています。以下よりそれぞれのスポットの概要や営業時間、見どころ、入場料金などを詳しく解説していきます。
① シェーンブルン宮殿
シェーンブルンの敷地内で一番の見どころが、この宮殿見学です。宮殿内には全40室の展示部屋があり、そのうち22部屋を見学できる「インペリアルツアー(27€ )」と、全40部屋全てを見学できる「グランドツアー(32€ )」の2種類のチケットがあります。また、シシィチケットを購入した場合は、グランドツアーに参加する事ができます。
チケット名はツアーとなっていますが、基本は入場料金とオーディオガイド(日本語)がセットになった自由見学なので、ご自身のペースで自由に観光する事ができます。
館内はあのヴェルサイユ宮殿に勝るとも劣らない豪華な内装で、「ナポレオンの部屋」や「フランツヨーゼフとエリザベートの寝室」「マリーアントワネットの部屋」「漆の間」など、見どころが満載です。中でも、かつて舞踏会や晩餐会の会場として使用されていた、長さ40m、幅10mの「大キャラリー」は必見です。残念ながら、館内は一切の写真撮影が禁止となっています。
下記の青色に塗られているのが「インペリアルツアー」で見学できる全22部屋になります。

下記のオレンジ色に塗られているのが「グランドツアー」で見学できる全40部屋になります。

① 近衛兵の間、② ビリヤードの間、③ 胡桃の間、④ フランツ・ヨーゼフの執務室、⑤ フランツ・ヨーゼフ1世の寝室、⑥ テラスの小部屋、⑦ 階段の小部屋、⑧ 化粧室、⑨ フランツ・ヨーゼフ1世とエリザベートの寝室、⑩ 皇后のサロン、⑪ マリーアントワネットの部屋、⑫ 子供部屋、⑬ 朝食用の小部屋、⑭ 黄色の間、⑮ バルコーンの間、⑯ 鏡の間、⑰~⑲ ローザの間、⑳ ランタン野間、㉑ 大ギャラリー、㉒ 小ギャラリー、㉓ 丸い中国風の部屋、㉔ 楕円の中国風の部屋、㉕ カルッセルの間、㉖ 式典の間、㉗ 乗馬の間、㉘ 青の中国の間、㉙ 漆の間、㉚ ナポレオンの間、㉛ 陶磁器の間、㉜ 百万の間、㉝ ゴブランの間、㉞ ソフィ大公妃の間、㉟ 赤の間、㊱ 東側テラスの小部屋、㊲ 寝室、㊳ フランツ・カールの書斎、㊴ フランツ・カールのサロン、㊵ 狩猟の間、
シェーンブルン宮殿の営業時間
- 午前8時30分 - 午後5時30分(4/2 〜 6/30)
- 午前8時30分 - 午後6時(7/1 〜 8/31)
- 午前8時30分 - 午後5時30分(9/1 〜 11/3)
- 午前8時30分 - 午後5時(11/4 〜 3/31)
シェーンブルン宮殿 チケットの種類と料金
シェーンブルーン宮殿内を見学した場合、ほとんどの方が、以下3種類のいずれかのチケットを購入します。
Imperial Tour(インペリアルツアー)
概要 | シェーンブルン宮殿内で見学可能な全40部屋のうち22部屋を自由見学できるチケットです。 |
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料金 |
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有効期限 | 観光当日のみ(指定日時のみ) |
入場可能施設 | シェーンブルン宮殿(22/40部屋) |
その他 | 日本語のオーディオガイドレンタル料金込 |
Grand Tour(グランドツアー)
概要 | シェーンブルン宮殿内で見学可能な全40部屋全てを自由見学できるチケットです。 |
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料金 |
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入場可能施設 | シェーンブルン宮殿(40/40部屋) |
有効期限 | 観光当日のみ(指定日時のみ) |
その他 | 日本語のオーディオガイドレンタル料金込 |
Sisi Ticket(シシィチケット)
概要 | シェーンブルン宮殿、ウィーン王宮、ウィーン家具博物館への入場がセットになったお得なチケットです。有効期限内であればお好きな日時に利用でき、シェーンブルン宮殿には優先入場が可能です。 |
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料金 |
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有効期限 | 発行日から1年間 |
入場可能施設 | シェーンブルン宮殿(40/40部屋)、ウィーン王宮、王宮家具博物館※ 同じ施設に2度入場する事はできません。 |
シェーンブルン宮殿と関連施設を見学できるツアー
シェーンブルン宮殿を効率よく観光したい方は、現地集合のオプショナルツアーへの参加がお勧めです。以下に個人的におすすめの現地発着のツアーをいくつかご紹介致します。
シェーンブルン宮殿への優先入場と、ウィーンの市内のバス観光移動がセットになったツアーです。シェーンブルン宮殿に入場して、他のスポットは外観だけさらっと一通り見学したい方にお勧めです。ご自身で移動する必要がないので、効率良く観光する事ができます。
シェーンブルン宮殿へ優先入場できるガイド付きのウォーキング ツアー。
シェーンブルン宮殿敷地内のオランジュリーという建物では、定期的にクラシックコンサートも行われています。このツアーでは開館後人混みの少ないシェーンブルン宮殿見学とコンサートツアーの両方を楽しむことができます。
② プライベート庭園(Privy Garden)
シェーンブルン宮殿の東側には「プライベート庭園(Privy Garden)」と呼ばれる美しいシンメトリーの有料庭園があります。この庭園は、1918年の君主制が終わるまで、皇室のプライベートガーデンだった場所です。
現在は国有となっており、チケット購入の上で入場すると、貴重な柑橘系の植物や花壇など、美しく手入れされた庭園を見学する事ができます。

下の写真は、プライベート庭園の敷地内に入って、プライベート庭園に行く途中に通るトンネル歩道です。この歩道を歩いて行くと、プライベート庭園を一望できる見晴らし台にアクセスする事ができます。

プライベート庭園は入り口付近にチケット売り場があるので、入場時にチケット購入が可能です。チケットこ購入後は、自分でチケット改札機にチケットをかざして入場します。

プライベート庭園は確かに美しい庭園ですが、無料で入場できる庭園エリアと比べて、そこまで目を見張る美しさがあるわけではありません。そういった意味で、わざわざ単体で入場チケットを購入して見学するほどの場所ではありませんが、クラシックパスなどをお持ちの方などは是非足を運んでみてください。
プライベート庭園の営業時間
- 午前9時30分 - 午後5時30分(4/2 〜 6/30)
- 午前9時30分 - 午後6時30分(7/1 〜 8/31)
- 午前9時30分 - 午後5時30分(9/1 〜 10/26)
- 午前9時30分 - 午後4時(10/27 〜 11/3)
プライベート庭園の入場チケット料金と概要
概要 | Privy Garden単体の入場チケットになります。 |
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料金 |
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有効期限 | 観光当日のみ(指定日時のみ) |
入場可能施設 | Privy Garden |
その他 | こちらのチケットの取り扱いは4月2日〜11月3日まで |
プライベート庭園には、複数の施設への入場がセットになった「Classic Pass Plus(クラシックパスプラス)」や「Classic Pass(クラシックパス)」でも入場可能です。
③ グロリエッテ
グロリエッテは、宮殿から1.2km離れた高台にある戦勝を記念して建てられたモニュメントです。設計は、シェーンブルン宮殿の庭園を最終的に仕上げた建築家「ヨハン・フェルディナント・ヘッツェンドルフ・フォン・ホーエンベルク」が担当し、彼の最高傑作となりました。
グロリエッテはパリの凱旋門を思わせる中央部分と、両翼のアーチ型のアーケード(かまぼこ形の天井をもった通路)で構成されています。

中央のアーチの部分だけガラス張りになっていますが、これはマリア・テレジアがこの世を去った年に付け加えられたものです。
また、建物中央の上部にはハプスブルク家を象徴する金のワシが地球を表す球体の上に飾られています。

グロリエッテへのアクセスは、宮殿の建物からだと、健脚の方なら12分~15分、ゆっくりと歩く方なら20分ぐらいで丘の上までたどり着けます。体力に自信のない方は、敷地内を走る「ミニ・トレイン」の利用がお勧めです。
グロリエッテの屋上は、19世紀頃から見晴台として利用されており、現在も有料で展望階からの景観を楽しむ事ができます。

グロリエッテの見晴台への登り口は左翼側の側面にあります。

入口でチケットをかざして入場すると、立派な彫像群で飾られた見晴台へと続く階段があります。

下写真が見晴台からの景観です。シェーンブルン宮殿の敷地内を一望できるだけでなく、シュテファン寺院など、ウィーン市内の建物も視界に捕らえる事ができます。


ただし、グロリエッテの展望フロアに入場料金を払って登らなくても、グロリエッテに行く途中の上り坂から見る宮殿側の景観(写真下)も十分絶景です。

いかがでしょうか。展望フロア(有料)と、無料で行ける高台地点からの景観に大差はないので、わざわざグロリエッテの展望フロアに有料で入場する必要はないと思います。グロリエッテの前まで坂道を上り、そこで宮殿側を撮影すれば十分に素敵な写真が撮影できます。
また、グロリエッテの建物内はカフェレストランになっています。高台まで頑張って登った後は、ここでティータイムなどがお勧めです。このカフェはグロリエッテのチケットがなくても利用可能です。

グロリエッテの営業時間
- 午前9時30分 - 午後5時30分(4/2 〜 6/30)
- 午前9時30分 - 午後6時30分(7/1 〜 8/31)
- 午前9時30分 - 午後5時30分(9/1 〜 10/26)
- 午前9時30分 - 午後4時(10/27 〜 11/3)
グロリエッテの入場チケット料金と概要
概要 | グロリエッテ単体の入場チケットになります。 |
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料金 |
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有効期限 | 観光当日のみ |
入場可能施設 | グロリエッテ(Gloriette) |
その他 | こちらのチケットの取り扱いは4月2日〜11月3日まで |
④ 迷路庭園(Maze)
シェーンブルン宮殿の南側、無料庭園内の一角には「迷路庭園」と呼ばれる、庭木を迷路上に刈り込んだ特徴的なスポットがあります。
迷路庭園は、1720年頃に造られたもので、その後100年ほどは完全に忘れさられていました。19世紀になって再びその存在を知られる様になりますが、この迷路の死角を利用して道徳的に良からぬ行為をする人たちがいたため、庭園は縮小廃止を余儀なくされました。
1999年になって、オリジナルを忠実に再現する形で迷路庭園は復元されました。現在は有料で入場が可能となっており、アトラクション的な感覚で楽しむ事ができます。ただし、迷路庭園の広さは 2,700m²とそれなりの規模なので、軽い気持ちで足を踏み入れると簡単に抜け出せなくなります

迷路のコースはショート(Short Exit)とロング(Long Exit)の二つがあり、途中で道が分岐しています。

ショートコースの場合、ほとんど迷わずに進めば、10分ほどでゴールの見晴台(画像下)までたどり着く事ができます。

ロングコースに関しては、私は体験した事はありませんが、迷路庭園の広さから察する限り、下手をすると30分以上は抜け出せない可能性もあります。時間に余裕ない方はロングコースは避けた方が無難です。迷路庭園は年齢問わず楽しめるアトラクション的観光スポットなので、子供連れの家族やグループ旅行の方にお勧めです。
迷路庭園の入口(画像下)は、迷路の様な模様をした壁や入口が目印です。

入場チケットは、迷路庭園入口横のチケット売り場で購入可能です。

迷路庭園の営業時間
- 午前9時30分 - 午後5時30分(4/2 〜 6/30)
- 午前9時30分 - 午後6時30分(7/1 〜 8/31)
- 午前9時30分 - 午後5時30分(9/1 〜 10/26)
- 午前9時30分 - 午後4時(10/27 〜 11/3)
迷路庭園の入場チケット料金と概要
概要 | 迷路庭園単体の入場チケットになります。 |
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料金 |
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有効期限 | 観光当日のみ |
入場可能施設 | 迷路庭園(Maze) |
その他 | こちらのチケットの取り扱いは4月2日〜11月3日まで |
迷路庭園には、複数の施設への入場がセットになった「Classic Pass Plus(クラシックパスプラス)」や「Classic Pass(クラシックパス)」でも入場可能です。
⑤ オランジュリー庭園
オランジュリーとは、オレンジやレモンなどの柑橘類を越冬させるための温室の事です。シェーンブルン宮殿のオランジュリーは、19世紀のプロイセンの王族「ルイーゼ・フォン・プロイセン」よって設立された「オレンジ園」の植物を育てるために建設されました。
オランジュリー庭園に有料チケットで入場すると、このオランジュリーと隣接する庭園を見学する事ができます。
シェーンブルン宮殿のオランジュリーは、ヴェルサイユ宮殿のオランジュリーと並ぶ、世界最大級のバロック様式の温室で、長さ189メートル、幅10メートルを誇ります。

私の訪問時は、オランジュリー内部(画像下)は、奥の方に植物がわずかに置かれているだけで、ほとんど何もない簡素な空間でした。冬は植物がもっと置かれるのでしょうか。

オランジュリーの床下には、ハイポコーストと言われる古代ローマの温熱システムが導入されており、このシステムによって柑橘系植物が育つのに最適な温度が維持されるようになっています。
かつて、神聖ローマ皇帝「ヨーゼフ2世」は、このオランジェリーが植物で埋め尽くされる中で宴会を開くことを好んだと言われています。現在はこの場所を利用して、クラシックコンサートなども開催されています。
下の写真は、オランジュリー庭園の夏場の景観です。緑の木々が植えられているだけで、花はほんのわずかでした。鮮やかさはほとんどありません。


オランジュリー庭園は、シェーンブルン宮殿の庭園の中でも景観的には非常に地味だと思います。また、オランジュリーも建築物としては偉大ですが、見た目の華やかさやインパクトは一切ありません。そういった意味で、オランジュリー庭園単体のチケットを購入して入場しても、がっかりされる方が多いのではないでしょうか。無理に時間を割いて訪問する必要はないと思います。
オランジュリー庭園の営業時間
- 午前9時30分 - 午後5時30分(4/2 〜 6/30)
- 午前9時30分 - 午後6時30分(7/1 〜 8/31)
- 午前9時30分 - 午後5時30分(9/1 〜 10/26)
- 午前9時30分 - 午後4時(10/27 〜 11/3)
オランジュリー庭園の入場チケット料金と概要
概要 | オランジュリー庭園単体の入場チケットになります。 |
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料金 |
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有効期限 | 観光当日のみ(指定日時のみ) |
入場可能施設 | Privy Garden |
その他 | こちらのチケットの取り扱いは4月2日〜11月3日まで |
オランジュリー庭園には、複数の施設への入場がセットになった「Classic Pass Plus(クラシックパスプラス)」や「Classic Pass(クラシックパス)」でも入場可能です。
オランジュリー庭園のコンサート
シェーンブルン宮殿敷地内のオランジュリーという建物では、定期的にクラシックコンサートも行われています。このツアーでは開館後人混みの少ないシェーンブルン宮殿見学とコンサートツアーの両方を楽しむことができます。
⑥ シェーンブルン動物園
シェーンブルン宮殿の敷地内には、1752年に造られた世界最古のバロック式動物園が隣接しています。この動物園は、政治にあまり関心をよせなかったマリア・テレジアの夫「フランツ・シュテファン」によって設立されたものです。この時代は、外国の珍しい動物を飼うことが上流階級のステータスの一つとされおり、当時は非常に珍しかったサイをインドから入手した事が設立のきっかけとなりました。
現在、シェーンブルン動物園の60以上の見学ポイントには「パンダ」「ライオン」「象」「キリン」「ペンギン」「シロクマ」など、人気動物から希少動物まで約700種類以上の動物が飼育されています。

敷地内は非常に広大で、この動物園だけで1日楽しめるほどです。また、動物園の中央には、建築家「ジャン・ニコラ・ジャド」が設計した「カイザーパビリオン(写真下)」と呼ばれる建物があります。このパビリオンは1759年に建てられたもので、かつては皇帝一族や貴賓が動物たちを眺めていました。現在はカフェレストランとして営業しています。

動物園の営業時間
- 午前9時 - 午後4時30分(1月, 11月~12月)
- 午前9時 - 午後5時(2月)
- 午前9時 - 午後5時30分(3月, 10月のサマータイム終了まで)
- 午前9時 - 午後6時30分(4月~9月)
動物園の入場チケット料金と概要
概要 | シェーンブルン動物園単体の入場チケットになります。 |
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料金 |
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有効期限 | 観光当日のみ |
入場可能施設 | シェーンブルン動物園 |
その他 | シェーンブルン動物園単体のチケットはこちらのチケット予約ページから他のチケットと同じ手順で購入する事ができます。 |
シェーンブルン動物園の地図、見学可能な動物、餌の時間などは「シェーンブルン動物園の公式サイト」で確認できます。
⑦ 砂漠館(Desert Experience House)
砂漠館は、皇帝フランツヨーゼフ1世が、オーストラリアと南アフリカの貴重な植物コレクションを保管するために1904年に建設を命じた建物です。現在の砂漠館として再設計されたのは2000年に入ってからの事で、館内では、砂漠やマダガスカルに生息する固有種の動植物を見学する事ができます。
アメリカのテキサス州などに生息する長さ1.3mのガラガラヘビや、ハダカデバネズミの大群が群がる長さ70mの迷路のようなガラス管など、珍しいものばかりです。また、ドクターフィッシュとして知られる「ガラ・ルファ」の水槽に実際に指を入れる事ができる体験コーナーなどもあります。

砂漠館の営業時間
- 午前9時 - 午後5時(1月~4月, 10月~12月)
- 午前9時 - 午後6時(5月~9月)
砂漠館の入場チケット料金と概要
概要 | 砂漠館単体の入場チケットになります。 |
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料金 |
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有効期限 | 観光当日のみ |
入場可能施設 | 砂漠館 |
その他 | 砂漠館単体のチケットはこちらのチケット予約ページから他のチケットと同じ手順で購入する事ができます。 |
⑧ 温室(パルメンハウス)
敷地内の東側、砂漠館と隣接するように建つ巨大な建物が「温室(パルメンハウス)」です。1882年に完成したこのヨーロッパ大陸最大の「温室」の総面積は2,500m²を誇ります。壁面には4万5千以上のガラス素材が使用されており、そのガラスを覆うように緑の鉄骨が張り巡らされています。
温室内は、気温の異なる3つのパビリオンで構成されており、世界各地の温暖な地域で育った気象な植物が約4,000点も展示されています。

温室の地下には、デリケートな植物の適温を維持するために、全長113メートルのトンネル状の暖房装置が完備されているそうです。
温室の営業時間
- ・午前9時30分 - 午後6時(5月~9月)
- ・午前9時30分 - 午後5時(10月~4月)
温室の入場料金
料金 |
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⑨ 馬車博物館 (Kaiserliche Wagenburg Wien)
馬車博物館の建物は、かつて冬の屋内馬場(乗馬学校)として使用されていましたが、1922年より馬車博物館として開館しました。館内では、皇室や宮廷で実際に使用されていた馬車や馬具、鞍敷を中心に、絵画やエリザベートの衣類なども展示されています。
全2フロアの館内の展示数は決して多くありませんが、バロック式の豪華な馬車や金色の皇帝の馬車、エリザベートの婚礼馬車や、フランツ・ヨーゼフが暗殺された際に使用された霊柩馬車など、展示物の見応えは十分です。オーストリア皇后「エリザベート(シシィ)」ファンの方は特に楽しめる場所だと思います。
こちらは本博物館の一番の見どころと言える「シシィ」がハンガリーで行った戴冠式のパレードに使用した馬車です。隙間なくびっしりと金が使用されています。

下写真はシシィがオーストリアにやってきた時に利用した馬車です。上の戴冠式で使用した金の馬車と比べると、少し寂しい感じがします。

下写真の左奥の黒い馬車は、フランツ・ヨーゼフ1世やシシィの遺体を運ぶのに使用された霊柩車です。

フランツ・ヨーゼフが旅行などの移動時に使用した馬車。

中には下写真の様なヒョウ柄の馬車も展示されています。

博物館の入口付近には、フランツ・ヨーゼフとシシィの衣装も展示されています。

わずか数点ですが、シシィが実際に身につけていた品々も展示されています。

2階には絵画の展示コーナーもあります。

展示されている絵画も馬や馬車に関連した作品が中心です。下は2階にあるフランツ・ヨーゼフの衣装展示コーナーです。

馬車博物館の営業時間
- ・午前9時 - 午後5時(3月15日~11月30日)
- ・午前10時 - 午後4時(12月1日~3月14日)
馬車博物館の入場料金
料金 |
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⑩ 子供博物館
シェーンブルン宮殿の右翼側に位置する子供博物館は、子連れ家族向けの体験型博物館です。館内には、日用品やおもちゃなど、当時の皇室の子供たちにまつわる品々が展示されています。この博物館では、単に展示品を見学するだけでなく、実際に、当時の皇室の子供達が使用していたおもちゃで遊んだり、皇室ディナーのセッティング体験など、様々な実体験を通して、皇室の子供たちがどの様な生活をしていたのかを知る事ができます。また、ドレスアップコーナーでは、プリンスやプリンセスの衣装にドレスアップをする事ができます。子供連れ家族の方には、非常に楽しめて記念になる場所なのでお勧めです。
子供博物館の営業時間
- ・午前10時 - 午後5時(特別日は15:30閉館)
子供博物館の入場料金
料金 |
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シェーンブルン宮殿の見どころ(無料エリア)
シェーンブルン宮殿の南側には、1.7km2の広大なバロック式庭園が広がっています。広い庭園内には様々な見どころが点在しており、一部の有料エリアを除くほとんどの部分は無料で開放されています。美しい花壇、並木道、彫刻、噴水などを眺めながらゆっくりと散策を楽しめます。
庭園の営業時間
- ・午前6時30分 - 午後7時(2/25 〜 3/31)
- ・午前6時30分 - 午後8時(4/1 〜 4/30)
- ・午前6時30分 - 午後9時(5/1 〜 7/31)
- ・午前6時30分 - 午後8時(8/1 〜 8/31)
- ・午前6時30分 - 午後7時(9/1 〜 10/31)
- ・午前6時30分 - 午後5時30分(11/1 〜 2020/2/29)
庭園の入場料金
料金 |
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庭園へのアクセス
庭園には、建物正面の右側からアクセスする事ができます。

以前訪問した時は、建物の左側からも庭園にアクセスできましたが、最近は右側からのみしかアクセスできない時が多いです。
下の写真は宮殿の正面から右周りで庭園に行く時に通る門と花壇です。


途中の小さな花壇を抜けると、一気に広大な宮殿南側の庭園に出ます。

庭園内の無料エリアにある主要モニュメントは、主に以下の地図に記したA~Dの場所にあります。

A ネプチューンの泉、B ローマ風の廃墟、C オベリスクの噴水、D 日本庭園
A ネプチューンの泉

ネプチューンの泉は、女帝マリア・テレジアの時代、1776年に造られました。噴水の中央は岩礁をイメージしており、貝殻型のオブジェクトなども飾られています。最上部に立つのは海神ネプチューンの像で、その横で祈りを捧げるポーズをとっている像は女神ティティスです。他にも神話の神々の像が並んでいます。これらの彫像は彫刻家のフランツ・ツァウナーが手掛けました。

この噴水は丁度、宮殿の正面に位置しており、裏側に回り込むと、水をフィルターにした様な面白い写真が撮影できます。

B ローマ風の廃墟

ローマ風の廃墟は、宮廷付建築家「ヨハン・フェルディナント・ヘッツェンドルフ・フォン・ホーエンベルク」が設計した遺跡で、ローマに滅ぼされたカルタゴの廃墟を表現しています。もともとはカルタゴの廃墟と呼ばれていました。
C オベリスクの噴水

オベリスクの噴水は、ローマ風の廃墟を設計した「ホーエンベルク」がその翌年の1778年に手掛けました。最上部のオベリスクには架空の象形文字が刻まれ、その両側を神々の像が飾っています。オベリスクの頂点には太陽を表す金の球体とハプスブルク家を象徴する金のワシのオプジェクトが飾られています。
また、オベリスクは安定性の象徴として、4頭の亀の甲羅の上に建てられています。

中央の像の口から水が噴き出していて、かなりのインパクトがあります。

D 日本庭園

シェーンブルン宮殿の西の端、温室の南側には一風変わった日本風の庭園があります。これは1910年の日英博覧会で日本庭園を見たシェーンブルン宮殿の庭師が1913年頃に手掛けたものです。その後、第一次世界大戦の影響で荒れ果ててしまいますが、1996年に日本の協力で修復が行われ、1999年に公開されるようになりました。庭園の面積は750m²、高さ2 mの山と、上下の湖を結ぶ3段の滝で構成されています。

シェーンブルン宮殿の回り方と地図
シェーンブルン宮殿は前項で紹介したとおり、有料の入場施設だけで10カ所あり、無料で散策できる広大な庭園も踏まえると、とても1日で全ての見学スポットを回りきるのは難しいです。
以上を踏まえ、本項では、シェーンブルン宮殿内の中でも特にお勧めのスポット「シェーンブルン宮殿内部」「グロリエッテ」「庭園の無料エリア散策」だけに絞った半日モデルコースをご紹介します。
まずは、以下の地図で見学ルートを確認ください。

地図上の赤のルートを「① シェーンブルン宮殿」「② グロリエッテ」「③ グロリエッテのカフェ」「④ オベリスクの泉」「⑤ ローマ風の廃墟」「⑥ ネプチューンの泉」「⑦ 日本庭園」「⑧ 温室(外観だけ見学)」の順で観光して行きます。また、シェーンブルン宮殿の公式サイト(英語)で配布している「敷地内マップ(PDF)」も良ければダウンロードしてご利用ください。
8:00 シェーンブルン宮殿内部を見学

シェーンブルン宮殿で唯一混雑するのが、このシェーンブルン宮殿内の見学なので、朝一番で宮殿内を見学します。当日券を購入する場合は、宮殿の入り口に行く前にチケット売り場(画像下)に立ち寄ってチケットを購入する必要があります。

朝一番で訪問しても、チケット売り場に行列ができてる事があります。確実に混雑を回避したい方は、事前にシシィチケットを購入するか、チケットをオンライン予約(購入)しておくのがお勧めです。
既に何らかのチケットをお持ちの方は、チケット売り場に立ち寄る必要はありませんので、シェーンブルン宮殿左翼側の入口(画像下)から直接入場してください。正門とチケット売り場、宮殿入口の位置関係は下の地図を参考にしてください。

宮殿の入口には「Entrance」と書かれています。当日券を購入した方も全てここから入場します。

9:40 グロリエッテの丘から敷地内を一望

シェーンブルン宮殿観光でグロリエッテがある高台からの景観は外せない見学ポイントの1つです。グロリエッテがある庭園エリアには、宮殿に向かって右側にある通路からアクセスする事ができます。以下の地図の赤いルートを参考にしてください。

庭園エリア(無料)に出ると、はるか向こうにグロリエッテの建物が見えるので、グロリエッテを目指してひたすら歩いて行きます。

庭園の端からだと、徒歩で平均20分ぐらいで丘の上まで辿り着けます。参考までに私は12分で丘のてっぺんまでたどり着きましたので、健脚の方なら10分ぐらいでもアクセス可能だと思います。
有料のグロリエッテの展望フロアと、丘の上からの景観に大差はないので、わざわざチケットを購入して展望フロアに入場する必要はありません。グロリエッテの建物前あたりまで丘をのぼり、そこから景色を堪能してください。
グロリエッテの高台まで、歩かずに楽して移動したい方は「ミニ・トレイン」の利用が便利ですが、運行は10時からとなるので、利用したい方はギフトショップを見学したり、宮殿をバックに写真撮影をして少しだけ時間をつぶしてください。ミニ・トレインに関しては本記事の後半で基本情報や運行ルートを紹介しています。
10:10 グロリエッテのカフェレストランで休憩

グロリエッテ前の高台からの景観を堪能したら、グロリエッテ内のカフェレストランで早めのランチです。メニューは一品料理からスイーツまで豊富に揃ってます。料金は、ドリンクが3〜6ユーロ、種類豊富なケーキは7〜9ユーロ、一品料理は12〜20ユーロほどです。ケーキとドリンクを注文した場合は日本円で1,500円ぐらいのイメージです。ちょこっと一休みしたい程度の方は、カフェレストランの入り口前に、売店とテラス席(写真下)があるので、ここでペットボトル飲料だけ購入して、軽く休憩する事も可能です。
12:00 オベリスクの泉を見学

12:20 ローマ風の廃墟を見学

12:40 ネプチューンの泉を見学

13:15 日本庭園を見学

13:25 温室を見学(外観のみ)

13:30 観光終了
以上で本モデルコースは終了です。個人的にはシェーンブルン宮殿観光は「宮殿内部」「グロリエッテからの景観」「庭園散策(無料エリアのみ)」3ポイントを堪能すれば十分だと思います。
とはいえ、巡りたいスポットは皆さんの好みです。午後もシェーンブルン宮殿に時間を割くと言う方は、「迷路庭園」や「馬車博物館」などの見学がお勧めです。
それ以外の有料スポット「プライベート庭園」や「オランジュリー庭園」なども決してつまらない場所ではありませんが、ここに時間を割くなら、ウィーンのリンク内の別の観光スポットを巡った方が有意義だと思います。
また、シェーンブルン動物園に関しては、非常に楽しめる場所ではあると思いますが、動物自体は日本国内でも見学できるので、わざわざオーストリアに来てまで見学する必要はないと思います。
観光所要時間の目安
シェーンブルン宮殿観光の所要時間の目安は4時間〜5時間ほどです。
所要時間が3時間〜4時間あれば、シェーンブルン宮殿内部(グランドツアー)の見学はもちろん、人気スポットの「グロリエッテの丘」に登ってカフェで一休みしたり、無料エリアの「庭園」を軽く散策してギフトショップに立ち寄る事も可能だと思います。また、宮殿内部と庭園を少し見学するだけなら1~2時間もあれば可能です。
参考までに、シェーンブルン宮殿の公式HPでは、「シェーンブルン宮殿(グランドツアー)」「グロリエッテ」「Privy Garden」「迷宮庭園」「オランジェリー庭園」の5つのスポットを観光した場合、所要時間の目安は3時間〜4時間となっています。
ただし、上記の所要時間にはチケット購入列に並ぶ時間は含まれておりません。5月〜9月にかけてのピークシーズンなどは、シシィチケットかWEBで事前にチケットを購入(予約)しておく事が大前提となります。また、ランチや休憩時間を含めると、プラス1時間ぐらいは見ておいたほうが良いと思います。
【スポット毎の所要時間目安】
「シェーンブルン宮殿内部(インペリアルツアー)」インペリアルツアーで宮殿内部の22部屋(全40部屋中)を見学する場合の所要時間の目安は30分〜40分ほどです。ただし、オーディオガイドをじっくりと聞きながら回るのであれば60分は見ておいた方が良いと思います。
「シェーンブルン宮殿内部(グランドツアー)」グランドツアーで宮殿内部の全40部屋を見学する場合の所要時間の目安は50分〜60分ほどです。ただし、オーディオガイドをじっくりと聞きながら回るのであれば70分〜80分は見ておいた方が良いと思います。
「グロリエッテ」グロリエッテは、宮殿から徒歩だと、健脚の方なら10分ほど、普通に歩くと20分ほどの場所にあるので、丘の上までの移動時間を踏まえると所要30分〜40分は見ておいた方が良いと思います。丘の上の移動には有料のミニトレインも運行されているので、年配の方はこちらを利用すれば楽々移動可能です。
「プライベート庭園(Privy Garden)」プライベートガーデンの敷地内はそこそこ広いですが、見どころは見晴台から眺めるプライベートガーデンの全景なので、20分~30分もあれば見学を完了できます。
「グロリエッテ」グロリエッテは、宮殿から徒歩だと、健脚の方なら10分ほど、普通に歩くと20分ほどの場所にあるので、丘の上までの移動時間を踏まえると所要30分〜40分は見ておいた方が良いと思います。丘の上の移動には有料のミニトレインも運行されているので、年配の方はこちらを利用すれば楽々移動可能です。
「 迷路庭園(Maze)」迷路庭園はショートコースとロングコースがあります。ショートコースを選択して迷わなければ所要30分もあれば十分です。ただし、ロングコースを選択される方は所要40分~60分は見ておいた方がよいと思います。迷路に迷わなければもっと所要時間短縮できると思います。
「オランジュリー庭園」オランジュリー庭園の敷地は広いですが、見どころを言うほど場所はほとんどないので、オランジュリー内を少し覗いて、庭園を軽く散策する想定で所要30分ほどです。
「シェーンブルン動物園」シェーンブルン動物園は、この場所だけで1日は遊べる所なので、所要時間に関してはご自身次第です。1日かけてゆっくり見学するのも良いですし、2~3時間で人気動物だけをさっと見学する事も可能です。ただし、短時間内での見学だと、動物が寝ていて見れなかったり、餌やりタイムを見学できなかったりするので、やはり時間をかけてじっくりと見学するのがお勧めです。
「砂漠館」砂漠館まで見学される方は稀だと思いますが、所要30分~40分は見ておくとよいと思います。
「温室(パルメンハウス)」温室も砂漠館同様に所要30分~40分あれば見学可能です。
「馬車博物館」馬車博物館の展示数はそこまで多くありませんが、展示は2フロアに割っているので、じっくりと見学する場合は35分~40分ほどの所要時間を見ておいた方がよいと思います。
「子供博物館」子供博物館は体験型の観光スポットです。当時の衣装に着替えたり様々な体験をするので、最低でも1時間、できれば1時間半ぐらいの所要を想定しておいた方がよいと思います。
お勧めの訪問時間帯
お勧めはの観光時間帯はやはり朝一番です。朝の早い時間にシェーンブルン宮殿を観光してから、庭園、グロリエッテ、後は時間の許す限りお好みで「動物園」や「迷路庭園」なども見学すると良いと思います。また、15時ごろからも混雑が若干緩やかになりはじめるので、朝が苦手な方は夕方頃に訪れるのが良いと思います。逆に10時頃から14時頃までが混雑のピークです。
シェーンブルン宮殿観光のベストシーズン
シェーンブルン宮殿が最も美しく映えるのは、色鮮やかな花が庭園に咲き乱れる5月後半から10月の上旬頃までの時期です。これ以外のタイミングでの訪問は庭園に花が植えられていない場合があるので、やや殺風景に感じるかも知れません。残念ながら私の経験上、ゴールデンウィークのタイミングで宮殿を訪れても花は満開には植えられていない可能性が高いです。
敷地内の移動手段「ミニ・トレイン」
シェーンブルン宮殿の広大な敷地内は徒歩以外にも「シェーンブルナー・パノラマバーン」というミニトレインを利用して移動する事ができます。
概要 | 時速10km~15kmのスピードで宮殿敷地内のスポット9か所に停車します。車両は3台で1度に55人まで乗車可能です。 |
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運行時間 | 午前10時 - 午後7時 |
運行間隔 | 30分 |
料金 | 【1日券】
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停車スポット |
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ミニ・トレインの運行ルート
ミニ・トレインは以下の❶〜❾までの停車ポイントを反時計周りに運行しています。
- ❶ シェーンブルン宮殿(Schönbrunn Palace)
- ❷ 馬車博物館(Wagenburg)
- ❸ ヒーツィング門(Hietzinger Gate)
- ❹ 動物園 / 温室(Zoo/Palm House)
- ❺ Tirolergarten Tavern
- ❻ グロリエッテ(Gloriette Hill)
- ❼ Hohenbergstraße/Tivoli
- ❽ Obelisk Fountain / Schönbrunn Spa
- ❾ Meidlinger Gate
ミニ・トレインの乗り場は「PANORAMA BAHN」と書かれた丸い看板が目印です。この看板がある場所にミニ・トレインに発着します。

運行スケジュール
運行時間に関しては、タイムテーブルを撮影した以下の画像を参考にしてください。

ロケーションと行き方
本項ではシェーンブルン宮殿のロケーションと行き方についてご紹介します。
ロケーション
シェーンブルン宮殿はウィーンのやや南西側に位置しており、ホーフブルク王宮や美術史美術館、シュテファン大聖堂などの観光スポットが集中しているエリアからは少し離れています。
● シェーンブルン宮殿、❶ ホーフブルク王宮、❷ 美術史美術館、❸ 国立オペラ座、❹ シュテファン大聖堂
行き方
交通機関別のアクセス方法
- ・地下鉄4番線の「Schönbrunn」下車後、シェーンブルン宮殿まで徒歩8分ほど
- ・トラムライン10番か60番で 「Schloss Schönbrunn」下車後、シェーンブルン宮殿まで徒歩3分ほど
- ・バスライン10Aで「Schloss Schönbrunn」下車後、シェーンブルン宮殿まで徒歩3分ほど
最寄駅別のお勧めアクセス方法
【ウィーン西駅からのアクセス方法】
ウィーン西駅を起点とする方は、駅前から発着しているトラム60番を利用するのがお勧めです。トラムのWestbahnhof(ウィーン西駅停留所)から、Schloss Schönbrunn(シェーンブルン宮殿停留所)までは、8駅(所要10分ほど)です。宮殿前の停留所下車後、シェーンブルン宮殿入口までは徒歩3分ほどです。
【ウィーン・ミッテ駅からのアクセス方法】
ウィーン・ミッテ駅を起点とする方は、地下鉄の利用がお勧めです。地下鉄のU4路線を利用すれば、Wien Mitte(ウィーン・ミッテ駅)から、Schönbrunn(シェーンブルン宮殿駅)までは、7駅(所要10分ほど)です。宮殿前駅に到着後は駅の西口から外に出て、シェーンブルン宮殿の入り口までは徒歩3分ほどです。
【ウィーン中央駅からのアクセス方法】
ウィーン中央駅を起点とする方は、直通でシェーンブルン宮殿の最寄り駅まで行く方法はありませんので、「ウィーン西駅(Westbahnhof)」「ウィーン・ミッテ駅(Wien Mitte)」「カールスプラッツ駅 (Karlsplatz)」のいずれかを経由する形になります。お勧めは、地下鉄U1路線を利用して「Karlsplatz(カールスプラッツ駅)」を経由する方法です。ウィーン中央駅からカールスプラッツ駅までは地下鉄U1路線で2駅(所要3分ほど)、カールスプラッツ駅から「Schönbrunn(シェーンブルン宮殿駅)」までは地下鉄U4路線で5駅(所要7分ほど)です。宮殿前駅に到着後は駅の西口から外に出て、シェーンブルン宮殿の入り口までは徒歩3分ほどです。
シェーンブル宮殿の入口と最寄駅との位置関係は以下のグーグルマップを参考にしてください。
● シェーンブルン宮殿、❶ シェーンブルン宮殿 トラム停留所(Schloss Schönbrunn)、❷ シェーンブルン宮殿 地下鉄駅(Schönbrunn)
シェーンブルン宮殿の正門
シェーンブルン宮殿の正門は、門の左右の高いオベリスクが目印です。この正門を抜けると、シェーンブルン宮殿の壮大な建物が姿を現します。

シェーンブルン宮殿の歴史
シェーンブルン宮殿の基礎となっている建物は、14世紀にクロスターノイブルク修道院が所有していたもので、カッターブルクとよばれていました。1548年に入り、建物と土地は市長のヘルマン・バイヤーの所有となり、彼によって城館へと拡張されていきました。
それから約20年後の1569年、ハプスブルク家のマクシミリアン2世が、狩猟場に使用する目的でこの建物を買い取りました。これが、ハプスブルク家によるシェーンブルン宮殿の長い改築の歴史のはじまりでした。
少し話しはそれますが、シェーンブルン宮殿の名前は、このマクシミリアン2世の息子である「マティアス皇帝」が、狩猟の際に敷地内の丘で美しい天然の泉(シェナー・ブルンネン)を見つけた事に由来しています。
1642年になると、当時の宮殿の所有者であった「エレオノーラ皇后」によって敷地内に離宮が追加されます。しかし、1683年のオスマントルコ軍の第二次ウィーン包囲により、離宮を含む敷地内の施設は壊滅的な打撃を受けます。
それからわずか三年後の1686年、神聖ローマ皇帝「レオポルト1世」は、シェーンブルン宮殿の再建に乗り出します。この時に設計者として白羽の矢が立ったのが、オーストリアのバロック建築の第一人者である「ヨハン・ベルンハルト・フィッシャー・フォン・エルラッハ」でした。エルラッハによって、1688年に「シェーンブルン宮殿建築第一次案」が提出されると、1696年から工事は開始されました。この工事は、四年後の1700年に終了となりますが、予算不足などもあり、宮殿の中央部分が完成しただけで、両翼部分は未完成のままでした。
その後、宮殿は未完成のまま建築工事は疎かとなりますが、18世紀中期に父から宮殿の所有権を受け継いだ女帝「マリア・テレジア」によって、シェーンブルン宮殿の増改築は飛躍的な発展をとげます。「マリア・テレジア」は、建築家「ニコラウス・パッカシ」に、シェーンブルン宮殿の大々的な増改築を命じます。
この工事は、ニコラウス・パッカシの監督のもと、1743年〜1749年ごろまで行われました。その後も何度も増改築は行われましたが、現在我々が見る事ができる「シェーンブルン宮殿」の外観は、この工事でほぼ形づくられました。ただし、18世紀中の宮殿のファサードはピンク色をしており、現在のテレジアイエローといわれる外観は19世紀に入ってから塗装されたものです。
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