カッパドキア・レッドツアー体験ブログ|当日の流れ・見どころ・コース・所要時間

カッパドキア
カッパドキア・レッドツアーの各訪問スポット

本記事では、カッパドキアのレッドツアーに実際に参加した体験をもとに、当日の流れや各見学スポットの様子、ランチの内容、陶器工房・絨毯工房での見学、実際の所要時間を豊富な写真とともに紹介します。レッドツアーへの参加を検討している方は、当日の雰囲気や見どころをイメージする際の参考にしてください。

なお、レッドツアーは、滞在ホテルを通じて手配できるほか「GetYourGuideのツアーページ」など、日本語対応の予約サイトからも申し込めます。

レッドツアーの見学コースと実際のスケジュール

まずは、筆者が実際に参加したレッドツアーのタイムスケジュールをもとに、当日の見学コースと全体の流れをご紹介します。

  • AM 9:30 - ギョレメのホテルを出発

    ギョレメ中心部で宿泊したホテルの外観

    当日は午前9時30分ごろ、ギョレメ中心部で宿泊していたホテルまで送迎車が迎えに来ました。ほかの参加者を乗せた後、最初の見学スポットへ向かいます。

    送迎車で約20分

  • AM 9:50 - ウチヒサール城を望む展望スポット

    展望スポットから眺めたウチヒサール城

    最初に立ち寄ったのは、巨大な岩山をくり抜いて造られた「ウチヒサール城」を正面に望める展望スポットです。城内には入場せず、周囲に広がる奇岩群とあわせて外観を見学しました。

    見学後、送迎車で約10分

  • AM 10:30 - ギョレメ野外博物館を見学

    レッドツアーで訪れたギョレメ野外博物館

    次に、岩山を掘って造られた教会や修道院跡が点在する「ギョレメ野外博物館」を見学しました。ガイドの説明を聞きながら複数の岩窟教会を巡り、滞在時間は1時間30分前後でした。

    見学後、送迎車で約15分

  • PM 12:50 - チャウシン村を見学

    チャウシン村に残る岩窟住居と歴史的建造物

    ギョレメ野外博物館の次は、岩窟住居や教会跡が残る「チャウシン村」を訪れました。村内を歩きながら、斜面に広がる洞窟住居群や石造建築、モスクなどを見学しました。

    見学後、送迎車で約15分

  • PM 1:10 - Han Restaurantで昼食

    レッドツアーの昼食会場となったHan Restaurantの外観

    昼食は、アヴァノス周辺にある大型レストラン「Han Restaurant」でいただきました。食事はツアー料金に含まれていましたが、飲み物は別料金でした。

    昼食後、送迎車でアヴァノスの陶器工房へ移動

  • PM 2:00 - アヴァノスの陶器工房を見学・ショッピング

    アヴァノスの陶器工房で行われたろくろの実演

    昼食後は、陶器の町として知られるアヴァノスの工房を訪れました。職人によるろくろの実演や陶芸体験を見学した後、販売スペースでショッピング時間が設けられました。

    見学後、送迎車で約10分

  • PM 2:40 - パシャバーの妖精の煙突を見学

    パシャバーに立ち並ぶ妖精の煙突

    続いて、キノコのような形をした「妖精の煙突」が数多く並ぶ「パシャバー(パシャバグ)」を訪れました。見学路を歩きながら、巨大な奇岩や岩の内部に掘られた空間を間近で見学しました。

    見学後、送迎車で次の工房へ移動

  • PM 3:15 - 絨毯工房を見学・ショッピング

    レッドツアーで立ち寄ったカッパドキアの絨毯工房

    パシャバーの見学後は、トルコ絨毯を扱う工房に立ち寄りました。手作業による制作工程や素材について説明を受けた後、ショールームで、実際に販売されている絨毯を見ながらショッピング時間を過ごしました。

    見学後、送迎車で約20分

  • PM 4:30 - デヴレント渓谷(ラクダ岩など)を見学

    デヴレント渓谷にあるラクダ岩

    次に、動物や聖人の姿を連想させる奇岩が点在する「デヴレント渓谷」を訪れ、渓谷を代表する「ラクダ岩」などを見学しました。

    見学後、送迎車で約20分

  • PM 5:10 - エセンテペ(三姉妹の岩)を見学

    エセンテペの展望スポットから眺めた三姉妹の岩

    この日最後の見学スポットは、ウルギュップ近郊にある三姉妹の岩です。帽子をかぶったような3本の奇岩を眺め、写真撮影を楽しみました。

    見学後、送迎車でギョレメへ移動

  • PM 6:00 - ギョレメのホテルへ帰着

    レッドツアー終了後に戻ったギョレメ中心部

    すべての見学を終えた後は送迎車でギョレメへ戻り、午後6時ごろに宿泊ホテルへ到着しました。午前9時30分ごろの出発から帰着まで、送迎を含めた所要時間は約8時間30分でした。

グループツアーでは複数のホテルを順番に回って参加者を送迎するため、移動やホテル帰着には、通常の車移動より時間がかかる場合があります。

訪問スポットや巡る順番は催行会社やプランによって異なりますが、筆者が参加したツアーでは、ギョレメ野外博物館、チャウシン村、パシャバー、デヴレント渓谷、三姉妹の岩など、レッドツアーを代表するスポットを幅広く巡りました。

次章からは、当日の訪問順に沿って、各スポットの見どころや実際の見学風景、ランチや工房見学の様子などを豊富な写真とともに紹介します。

ウチヒサール城を望む展望スポットを見学

筆者が今回参加した「レッドツアー」ては、カッパドキアを代表する「ウチヒサール城」の展望エリアから見学スタートです。

レッドツアーで訪れたウチヒサール城の展望スポット

送迎車を降りた後は、ガイドやほかの参加者と一緒に未舗装の道を歩きながら、城と周囲の奇岩群を見学しました。

展望スポットから正面に見たウチヒサール城

前方には、巨大な岩山をくり抜いて造られたウチヒサール城がそびえ立っています。

岩窟空間が残るウチヒサール城の外観

岩肌には無数の穴が開いており、自然の岩山を利用して造られた独特の外観を間近に眺めることができました。

城の周囲にある奇岩にも、窓や入口のような開口部が数多く残っています。

ウチヒサール城周辺の岩壁に残る岩窟空間

これらの岩窟は、かつて住居や倉庫、避難場所などとして利用されていたとされ、岩山全体が巨大な要塞のような造りになっています。

ウチヒサール城周辺の岩壁に残る岩窟住居

岩壁に大小さまざまな空間が掘られた様子からは、この地域に根付いてきた岩窟生活の一端を感じられます。

展望スポット周辺では、観光客を乗せたラクダの姿も見られました。

ウチヒサール城の展望スポットで観光客を乗せるラクダ

今回のツアーではウチヒサール城の内部には入場せず、展望スポットから外観を眺め、ガイドの簡単な説明を聞きながら写真を撮影する程度の短い見学でした。

なお、一般的なレッドツアーでも、ウチヒサール城は城内へ入場するのではなく、周辺の展望スポットから外観を眺める短時間の見学として組み込まれることが多いです。

ギョレメ野外博物館の岩窟教会とフレスコ画を見学

ギョレメ野外博物館の看板 ユネスコ世界遺産の記載あり

ウチヒサール城の展望スポットを出発した後は、車で10分ほど移動し、レッドツアーの主要スポットである「ギョレメ野外博物館」へ向かいました。

ギョレメ野外博物館の駐車場から見学エリアへ移動する様子

駐車場にツアーの車を停車して、見学エリアの入口へ徒歩で向かいます。

なお、ギョレメ野外博物館は、一般的な建物の中に展示品が並んでいる施設ではありません。

ギョレメ野外博物館の展望エリアからの景観

屋外に広がる岩窟群の間を歩きながら、それぞれの教会や修道院跡へ入場して見学するカッパドキアを代表する観光スポットです。

ギョレメ野外博物館の全景

入口前でガイドからチケットを受け取った後、参加者全員で見学エリアへ入りました。

ギョレメ野外博物館の入口

一般的なレッドツアーでは入場料がツアー料金に含まれていることが多く、今回も自分でチケットを購入する必要はありませんでした。

ギョレメ野外博物館のチケット

見学エリアに入ると、岩山をくり抜いて造られた教会や礼拝堂、修道院、食堂、居住空間などが広がっています。

ギョレメ野外博物館の見学エリア

ギョレメ野外博物館は、4世紀から13世紀にかけて修道生活の場として利用されていた岩窟群で、現在は複数の岩窟教会の内部も公開されています。

筆者が参加したツアーでは、ガイドの案内に従って狭い通路や階段を移動しながら、主要な岩窟教会を順番に見学しました。

ギョレメ野外博物館の狭い通路をガイドの案内に沿って移動する様子

各教会の内部はそれほど広くなく、混雑時には入場を待つ場面もありました。

ギョレメ野外博物館の巌窟教会の入口に観光客が集中する様子

以前は内部でも写真撮影が可能でしたが、現在はフレスコ画の保護を目的として、多くの教会で写真撮影が制限されています。

ギョレメ野外博物館の見学エリア

敷地内には、「リンゴの教会」「聖バルバラ教会」「蛇の教会」「暗闇の教会」など、複数の岩窟教会が点在しています。教会内部の壁や天井には、幾何学模様や十字架のほか、聖書やキリストの生涯を題材としたフレスコ画が数多く残されています。

ギョレメ野外博物館 キリストを題材にしたフレスコ画

中でも代表的なのが、11世紀末から12世紀初めに造られたとされる「暗闇の教会」です。内部に入る光が非常に少なかったことからフレスコ画の退色が抑えられ、現在も鮮やかな色彩が残っています。

ウチヒサール城が外観を眺める短い立ち寄りだったのに対し、ギョレメ野外博物館では約1時間30分滞在しました。レッドツアーの中でも見学時間が長く、岩窟教会の内部やフレスコ画までじっくり楽しめる主要スポットです。

チャウシン村の岩窟住居・旧岩窟モスクと「ハン・レストラン」でのランチ

ギョレメ野外博物館を見学した後は、車で10分ほど移動し、ギョレメとアヴァノスの間に位置する「チャウシン村」へ向かいました。

レッドツアーで訪れたチャウシン村の旧市街と岩窟住居

チャウシン村は、岩山をくり抜いて造られた住居や教会などが残る小さな村です。現在の集落の背後には古い岩窟住居が連なり、カッパドキアでかつて営まれていた暮らしの様子を間近に感じられます。

チャウシン村に残る岩窟住居と石造建築

村の上部には古い住居跡や岩窟教会が広がっていますが、筆者が参加したレッドツアーでは村全体を歩いて回るのではなく、入口付近の景観と「チャウシン旧岩窟モスク」を短時間見学しました。

チャウシン村は、すべてのレッドツアーに含まれる定番スポットというわけではありません。立ち寄る場合も、長時間散策するより、村の景観や岩窟建築を見学する短い休憩スポットとして組み込まれるプランが多い印象です。

こちらが、村に残る「チャウシン旧岩窟モスク(Çavuşin Eski Kaya Camii)」の入口です。

チャウシン旧岩窟モスクの石造りの入口

岩を直接掘って造られた古い空間に、切石を使った建物が増築されており、カッパドキアらしい岩窟建築とイスラム建築が一体になっています。

内部は現在もモスクらしい造りが残され、床には礼拝用のカーペットが敷かれていました。

チャウシン旧岩窟モスクの礼拝室内部

中央には岩を削り残した太い柱があり、洞窟のような天井や壁と、石造りのアーチが組み合わさった独特の空間になっています。

こちらは、礼拝室の一角に展示されていた、白いローブと帽子を組み合わせたイスラム教の宗教者用と思われる衣装です。

チャウシン旧岩窟モスク内に展示されたイスラム教宗教者の衣装

詳しい説明表示は見当たりませんでしたが、モスクの歴史や宗教的な雰囲気を伝える展示の一つとなっています。

筆者が参加したツアーでの滞在時間は10分程度でしたが、カッパドキアの歴史に触れられる立ち寄りスポットでした。

見学後は再び送迎車に乗り、ランチ会場となるアヴァノス方面の「ハン・レストラン」へ移動しました。

レッドツアーで利用したアヴァノスのハン・レストラン

ハン・レストランは、レッドツアーやグリーンツアーの昼食会場として利用されることが多い大型レストランです。

レッドツアーの昼食会場となったアヴァノスのハン・レストラン外観

セルジューク朝時代の隊商宿(キャラバンサライ)をイメージした外観が特徴で、約1,340㎡の広い施設内では、最大600名を同時に受け入れられます。

昼食はビュッフェ形式で提供されることが多く、スープやサラダ、前菜、肉料理、ライス、デザートなどのトルコ料理を中心に、好みの料理を自由に選べます。大人数のツアー客にも対応できるため、カッパドキアの観光ツアーでは定番のランチスポットとなっています。

アヴァノスの陶器工房で制作体験・工房見学・ショッピング

ランチタイムの後は、車でしばらく移動し、アヴァノスにある陶器工房「ヴェネッサ・セラミック(Venessa Seramik)」を訪れました。

レッドツアーで訪れたアヴァノスの陶器工房ヴェネッサ・セラミックの入口

アヴァノスの陶器工房見学は、レッドツアーに高い確率で組み込まれる定番の立ち寄りスポットです。利用する工房はツアー会社によって異なりますが、一般的には陶器の制作実演や作業工程を見学した後、希望者によるろくろ体験とショッピングを楽しむ流れになります。

今回訪れた「ヴェネッサ・セラミック」は、アヴァノスで約200年にわたって陶器や陶磁器を制作してきた家族経営の老舗工房です。

絵皿や壺が並ぶヴェネッサ・セラミックの制作工房

建物内には複数の作業スペースがあり、職人が陶器を制作する様子を間近で見学できます。

ヴェネッサ・セラミックで絵皿に細かな文様を描く職人

伝統的な陶器のほか、ヒッタイトやセルジューク朝、オスマン帝国など、アナトリア各地の文化や文様を取り入れた皿、壺、タイル、装飾品なども制作しています。

工房内には、素焼き前後の壺や水差し、装飾を施す前の白い陶器などが並んでいました。

ヴェネッサ・セラミックの工房に並ぶ成形後の壺や水差し

完成品だけでなく、成形から絵付けへと進んでいく途中段階の作品も見られるため、陶器が完成するまでの流れをイメージしやすいです。

まずは、職人によるろくろ制作の実演を見学しました。

ヴェネッサ・セラミックの職人によるろくろ制作の実演

回転するろくろの上で粘土を少しずつ伸ばしながら、短時間で均整の取れた壺へと仕上げていく様子は、工房見学の中でも特に見応えがあります。

職人の実演後は、ツアー参加者の中から希望者がろくろを体験できます。筆者が参加した際は、同じグループにいたインド人ファミリーの一人が代表して挑戦していました。

ヴェネッサ・セラミックでろくろ体験をするツアー参加者

体験中は職人がすぐ横に付き、手の位置や粘土の整え方を補助してくれます。粘土や水で衣服が汚れないよう、参加者は用意された作業用のズボンを着用します。

短時間の体験なので、完成品を焼いて持ち帰る本格的な陶芸教室とは異なりますが、実際に粘土へ触れられるため、見学だけよりもアヴァノスの陶器文化を身近に感じられます。

ヴェネッサ・セラミックの職人によるろくろ制作の実演

ろくろ制作に加えて、成形された陶器に細かな模様や絵柄を描いていく「絵付け」の作業も見学しました。

ヴェネッサ・セラミックで細長い陶器に青い文様を描く職人

職人は細いペン状の道具を使い、下描きに沿って一つひとつ模様を描き込んでいきます。

線の幅や間隔をそろえながら手作業で仕上げており、完成品だけを見ていると分かりにくい、細かな手間と集中力が必要な工程です。

ヴェネッサ・セラミックで大皿に伝統文様を手描きする職人

大きな絵皿には、中心から外側へ広がるように幾何学模様や植物を思わせる文様がびっしりと描かれていました。複雑な模様も機械で印刷するのではなく、職人が皿を少しずつ動かしながら手作業で仕上げています。

こちらでは、背の高い大型の壺に人物画を描いていました。

ヴェネッサ・セラミックで大型の壺に人物画を描く職人

皿や小型の器だけでなく、形状の異なる大きな作品にも精密な装飾が施されており、作品によって制作にかなりの時間がかかることがうかがえます。

このように工房では、ろくろによる成形だけでなく、乾燥前後の陶器や絵付け作業など、完成までの複数の工程を見学できます。

ヴェネッサ・セラミックで作業をする職人の様子

職人の作業場所を順番に巡るため、単なる土産物店への立ち寄りではなく、アヴァノスの伝統的な陶器作りを知る機会にもなりました。

制作過程を一通り見学した後は、色鮮やかな皿や壺、タイル、置物などが並ぶショールームへ移動します。

ヴェネッサ・セラミックのショールームに並ぶ色鮮やかな陶器

ショールームでは、気に入った陶器があれば購入できますが、見学や体験のみでも問題ありません。

ヴェネッサ・セラミックのショールームに展示された絵皿や壺

ただし、工房によっては家族やグループごとに販売スタッフが付き、かなり熱心に商品を勧められることがあります。

ヴェネッサ・セラミックで大型の壺に人物画を描く職人

断った後も別の商品を提案されたり、価格交渉を持ちかけられたりする場合もあるため、購入する予定がなければ、曖昧にせず「買いません」とはっきり伝えるのがおすすめです。

営業はややしつこく感じることもありますが、無理に購入しなければならないわけではありません。販売スタッフにとっても仕事の一環なので、必要以上に身構えず、興味がなければ丁寧に断れば問題ありません。

参考までに、商品は、ティーカップセットや小さな置物など、数千円のお手軽なものから、お皿やワインの壺など数十万円を超える物まで様々です。売り場内は名人の作品エリアと、その弟子の作品エリアで区別されており、料金も弟子の作品になると格段に安くなっています。弟子の作品とは言え、かなり立派なものなので、お土産としては十分です。

パシャバーの妖精の煙突を見学

陶器工房を出発した後は、レッドツアー最大の見どころの一つ「パシャバー(パシャバグ)」へ向かいました。

レッドツアーで訪れたパシャバー(妖精の煙突)の全景

パシャバーは、カッパドキアを代表する奇岩群「妖精の煙突(フェアリーチムニー)」を間近で見学できる人気スポットです。レッドツアーでは定番の観光地となっており、多くのツアーで自由散策の時間が設けられています。

パシャバーの巨大な妖精の煙突の見学エリア

園内は歩道が整備されているため比較的歩きやすく、帽子をかぶったような形をした奇岩をさまざまな角度から眺めながら散策できます。

写真映えする場所が多く、レッドツアーの中でも特に人気の撮影スポットとなっています。

レッドツアーで訪れたパシャバー(妖精の煙突)の全景

妖精の煙突は、上部の硬い玄武岩が帽子のように残り、その下にある柔らかい凝灰岩だけが長い年月をかけて風雨で削られたことで現在の独特な形になりました。

レッドツアーで訪れたパシャバー(妖精の煙突)の上部拡大

カッパドキアには各地で見られますが、これほど大きく保存状態の良い奇岩がまとまって残る場所は多くありません。

パシャバーは、かつてキリスト教の隠遁者たちが修行や生活を送っていた場所でもあり、「僧の谷(Monks Valley)」とも呼ばれています。

パシャバーの巨大な妖精の煙突を見学するツアー参加者

中でも5世紀頃に修行したとされる「聖シメオン」の岩窟住居が有名ですが、現在は保存のため内部へ立ち入ることはできません。

自然が造り出した景観と、人々が生活してきた歴史の両方を感じられるのがパシャバーの魅力です。

パシャバーの妖精煙突

筆者が参加したツアーでも20〜30分ほど自由に散策する時間があり、思い思いに写真撮影を楽しんでいました。

パシャバー(妖精の煙突)をバックに記念撮影

園内は日陰があまり多くないため、春から秋に訪れる場合は帽子や飲み物を用意しておくと安心です。

なお、「妖精の煙突」はパシャバーだけでなく、デヴレント渓谷やラブバレーなどでも見ることができますが、パシャバーは奇岩が密集しており、遊歩道を歩きながら間近で観察できることから、初めてカッパドキアを訪れる人に特におすすめのスポットです。

絨毯工房で制作工程の見学とショッピング

パシャバー(妖精の煙突)を見学した後は、カッパドキアの伝統的な絨毯作りを見学できる「絨毯工房」へ立ち寄りました。

レッドツアーで訪れた絨毯工房に並ぶトルコ絨毯

絨毯工房への立ち寄りは、すべてのレッドツアーに含まれるわけではありませんが、ツアー会社やプランによっては、伝統工芸の見学とショッピングを兼ねた訪問スポットとして組み込まれています。

工房内では、職人が織り機に向かい、図案を確認しながら一本ずつ糸を結んで絨毯を仕上げていく様子を間近で見学できます。

絨毯工房で織り機を使ってトルコ絨毯を制作する職人

筆者が訪れた工房では、複数の職人がそれぞれ異なる大きさの織り機を使って作業していました。

絨毯工房で糸や織り機について説明するスタッフ

完成見本となる図案を織り機の前に置き、細かな模様や色の配置を確かめながら、少しずつ織り進めていきます。

見学中は、使用する糸や染色、織り方などについてスタッフから説明がありました。

絨毯工房のショールームに積み重ねて展示されたトルコ絨毯

完成品だけを見ると分かりにくいものの、複雑な模様を手作業で再現するには多くの時間と手間がかかることが分かります。

絨毯に直接触れたり、足で踏んだりしながら、素材による手触りの違いや、織り目の細かさ、裏面の仕上がりなど、品質を見分ける際のポイントも説明してくれました。

絨毯工房で図案を見ながら手織り作業を進める職人

制作工程を見学した後は、完成した絨毯が並ぶショールームへ移動します。

絨毯工房で図案に沿って細かな模様を手織りする職人

床や壁には、大きさや色、模様の異なる絨毯が数多く展示されており、スタッフが実際に広げながら、それぞれの特徴を紹介してくれます。

筆者はカッパドキアの絨毯工房を何度か訪れていますが、日本人旅行者には日本語を話せる販売スタッフが付くケースも多く、陶器工房と比べても営業はやや強めに感じました。

ただし、販売スタッフの押しが強くても、無理に購入しなければならないわけではありません。販売も工房見学の一部となっているため、買う意思がないことを明確に伝えれば問題ありません。

トルコ絨毯は小さなものでも数万円以上、大型品や細かく織られた作品ではさらに高額になることがあります。その場の雰囲気だけで決めず、価格や素材、サイズに加え、日本までの送料、関税、配送中に破損・紛失した場合の補償まで確認してから購入を判断してください。

デヴレント渓谷(ラクダ岩など)を見学

デヴレント渓谷の奇岩群

絨毯工房を後にすると、レッドツアー後半のハイライトとも言える観光スポット「デヴレント渓谷(Devrent Valley)」へ向かいました。

レッドツアーで訪れたデヴレント渓谷の奇岩群

デヴレント渓谷は、洞窟教会や岩窟住居などの歴史的な見どころはなく、自然が生み出したユニークな形の奇岩を眺めながら散策を楽しむ場所として知られ、別名「想像の谷(Imagination Valley)」とも呼ばれています。

見る人によってさまざまな動物や人物に見える奇岩が点在しており、最も有名なのが「ラクダ岩」です。

デヴレント渓谷のラクダ岩

横から見ると本当にラクダが座っているような姿をしており、デヴレント渓谷を代表する撮影スポットになっています。

こちらは、ラクダ岩の近くにある「ナポレオンの帽子岩」です。確かに説明を聞いてから見ると帽子の形に見えなくもないです。

デヴレント渓谷の「ナポレオンの帽子岩」

このほかにも「聖母マリア」「イルカ」「アシカ」などの愛称が付けられた奇岩がありますが、正直なところ「言われてみればそう見えるかな」というものも少なくありません。同行ガイドから答えを聞きながら探すのも、このスポットならではの楽しみ方です。

筆者が参加したツアーでも滞在時間は20分ほどあり、ゆっくりと写真撮影を楽しめました。

エセンテペで「3姉妹岩」を見学

エセンテペで眺める親子岩(3姉妹岩)の3本の奇岩

デヴレント渓谷を見学した後は、ユルギュップ近郊にある展望スポット「エセンテペ」へ立ち寄りました。

ここで見られる代表的な奇岩は、トルコ語で「Üç Güzeller(3人の美女)」と呼ばれ、日本では「3姉妹岩」と紹介されることが多いスポットです。

エセンテペの親子岩(3姉妹岩)を示す番号入り写真

見る角度によっては2本だけのように見えますが、写真に①〜③で示した3本の奇岩が、トルコ語で「Üç Güzeller」、英語で「Three Beauties」と呼ばれる「3人の美女」です。

日本では「3姉妹岩」と紹介されることが多い一方、同じ3本を父・母・子に見立てて「親子岩」と呼ぶこともあります。名称は異なりますが、いずれも同じ3本の奇岩を指しています。

周辺には奇岩がいくつも点在しているため、撮影する角度によっては、どの3本を指しているのか少し分かりにくく感じるかもしれません。

エセンテペの親子岩と右奥に見える別の奇岩

こちらの四角い岩も非常に目立つため「3姉妹岩」の一つと間違えられやすいですが、別の奇岩です。

エセンテペにある大きな四角い奇岩

大きな岩がわずかな接地面で支えられているように見え、思わず写真を撮りたくなる景観です。

【親子岩に伝わる伝説】

親子岩には、王女と羊飼いの悲しい伝説が伝えられています。昔、ある国の王は、美しい王女を身分の高い貴族と結婚させようとしました。しかし、王女は羊飼いの青年と愛し合っており、二人は王のもとから逃れて結婚します。

その後、二人の間に子どもが生まれたため、王女は孫の顔を見せれば、父である王も結婚を許してくれるだろうと考え、家族で王のもとへ戻りました。ところが王は二人を許さず、王女と羊飼い、さらにその子どもまで殺すよう兵士に命じたといわれています。

追い詰められた王女が、家族を救うため神に祈ったところ、3人はその場で石へと姿を変えました。その姿が現在の3本の奇岩になったという伝説です。

エセンテペは、パシャバーのように奇岩群の中を長時間散策する場所ではありませんが、周囲の渓谷まで見渡せる、ユルギュップを代表する展望・撮影スポットです。

エセンテペの高台から見渡すカッパドキアの渓谷

筆者が参加したツアーでは最後の観光スポットだったこともあり、参加者は自由に周辺を歩き、それぞれ好きな角度から写真撮影を楽しんでいました。

エセンテペの親子岩周辺で写真撮影を楽しむ観光客

親子岩を正面から撮るだけでなく、少し高い場所まで移動すると、奇岩と周囲の渓谷を一緒に写真へ収められます。

エセンテペの奇岩とカッパドキアの渓谷を望む景観

せっかくなので、筆者も3姉妹岩を背景に1枚撮影してもらいました。

エセンテペの親子岩を背景に記念撮影する様子

ただし、足元は未舗装で傾斜のある場所も多いため、撮影に夢中になりすぎないよう注意してください。

日本人の参加者は筆者だけでしたが、ツアー後半になると不思議と参加者同士にも一体感が生まれ、気がつけば肩を組んで記念撮影を行っていました。

エセンテペの親子岩を背景にレッドツアー参加者で記念撮影する様子

また、親子岩の展望エリアには、土産物店や飲み物を販売する小さな売店が並ぶ一角もあります。

エセンテペの展望スポットに並ぶ土産物店

筆者が参加したツアーでは、エセンテペで10分ほどの自由時間が設けられていました。見学時間は10〜15分程度となることが多く、写真を撮ったり、短時間で土産物店をのぞいたりする程度の滞在になります。

なお、エセンテペはレッドツアーの定番に近いスポットですが、すべてのプランに含まれるわけではありません。ツアーによっては訪問が省略されたり、別の展望スポットへ変更されたりすることがあります。

レッドツアー終了|実際の所要時間は約8時間30分

この日は、最後の訪問地となったエセンテペの「3人の美女岩」に午後5時10分ごろ到着しました。短時間の見学と写真撮影を楽しんだ後、送迎車でギョレメへ戻り、午後6時ごろに宿泊ホテルへ到着しました。

ホテルへのピックアップは午前9時30分ごろだったため、送迎を含めたレッドツアー全体の所要時間は約8時間30分でした。

レッドツアーの所要時間は、訪問スポットや参加するプラン、工房への立ち寄り回数、当日の交通状況などによって異なりますが、一般的には7〜9時間ほどかかる1日ツアーです。参加当日は、朝から夕方まで予定を空けておくのがおすすめです。

筆者が参加したツアーでは、ウチヒサール城を望む展望スポット、ギョレメ野外博物館、チャウシン村、パシャバー、デヴレント渓谷、3人の美女岩など、レッドツアーを代表する見どころを幅広く巡りました。

さらに、アヴァノスの陶器工房と絨毯工房にも立ち寄ったため、一般的な観光スポットのみを巡るプランと比べると、見学時間はやや長めだった可能性があります。工房見学やショッピングに興味がない場合は、予約前に立ち寄り先を確認しておきましょう。

グループツアーでは、複数のホテルを順番に回って参加者を送迎するため、同じツアーでもホテルの場所や送迎順によって出発・帰着時刻が前後します。ツアー終了後にレストランや別の予定を入れる場合は、時間に余裕を持たせておくと安心です。

レッドツアーは、滞在ホテルを通じて手配できるほか「GetYourGuideのツアーページ」などの日本語対応予約サイトからも申し込めます。予約時は料金だけでなく、入場料・ランチ・ホテル送迎の有無に加え、陶器工房や絨毯工房などのショッピングスポットが含まれているかも確認してください。

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