【2026年版】パリ・パンテオンのチケット予約方法|当日券でも入れる?料金・見どころを解説
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パリ
パリの人気観光スポット「パンテオン」は、事前予約なしでも入場可能ですが、時間帯によっては当日券の購入で待ち時間が発生することがあります。
特に観光シーズンや混雑時間帯は、スムーズに入場するためにも事前にチケットを予約しておくのがおすすめです。
本記事では、パンテオンのチケット予約方法(公式サイト・日本語サイト)を中心に、当日券との違いや待ち時間の目安、料金の比較、見どころや見学のポイントまで、実体験をもとに分かりやすく解説します。
- 1 パンテオンのチケット予約について
1-1パンテオン予約は必要?当日券購入者と予約者の待ち時間を比較
1-2パンテオンのチケット予約方法|公式サイトでの予約手順を解説
- 2 パンテオンのチケット料金|公式料金と日本語サイトを比較
- 3 【訪問レポート】パンテオンの見どころ|内部と地下墓所(クリプト)の見学ポイントを解説
3-1内部空間とドーム天井の見どころ|パンテオン最大のフォトスポット
3-2フーコーの振り子|地球の自転を体感できるパンテオン最大の見どころ
- 4 パンテオンの所要時間と回り方
- 5 パンテオンの見学情報まとめ|営業時間・休館日・注意点
- 6 パンテオンとは?|歴史・建築・見どころの背景をわかりやすく解説
パンテオンのチケット予約について

この章では、パンテオンのチケット予約に関する基本情報として、予約が必要かどうかの判断基準や、公式サイトでの予約手順、日本語での予約方法まで順を追って解説します。
パンテオン予約は必要?当日券購入者と予約者の待ち時間を比較
結論から言うと、パリのパンテオンは予約なしでも入場可能ですが、時間帯によっては待ち時間が発生します。特に夏場の11時〜15時ごろは、20分〜30分前後の待ち時間になるケースもあります。
待ち時間の目安
予約者:0〜5分程度
当日券購入者:5分〜30分程度
待ち時間を避けたい場合は事前予約が有効で、予約があれば、ほぼ待ち時間なしでスムーズに入場できます。
下画像は2026年3月初めのローシーズンでしたが、入口前には行列ができていました。

この時の当日券購入者は、館内入場まで10分〜15分程度の待ち時間が発生していました。
一方、反対側の予約者レーンはガラガラだったため、事前予約していた筆者は待ち時間ゼロで入場できました。

チケット予約者は予約日の営業時間中であれば、好きなタイミングで入場できる点も大きなメリットです。
館内でもレーンが「WITH TICKET」と「TICKET OFFICE」に分かれています。

チケット予約者は左手側のレーンから進み、チケットをスキャンしてすぐに見学を開始できます。

当日券購入者は右手側からチケットオフィスに進んで購入手続きを行います。窓口は1つのみのため、タイミングによってはここでも待ち時間が発生することがあります。
以上から、パンテオンは予約必須ではありませんが、混雑を避けて確実にスムーズに入場したい場合は事前予約がおすすめです。
パンテオンのチケット予約方法|公式サイトでの予約手順を解説

パンテオンのチケットは、こちらの「公式予約サイト」から予約するのが正規ルートになります。
予約は英語、またはフランス語表記となりますが、手順はシンプルで、海外サイトに慣れていない方でも問題なく予約できます。
予約サイトにアクセスしたら、以下の手順で予約を完了してください。
「公式予約サイト」にアクセス
右上の「チケットアイコン」をタップ

CHOOSE YOUR VISITから「Self-guided tour of the monument(自由見学)」の「CHOOSE」ボタンをタップ

「Adult(18歳以上)」など、年齢に応じた項目からチケット枚数を選択

カレンダーから「予約日」を選択

水曜日の予約枠が表示されない場合
2026年時点では公式サイトで水曜日の予約枠が表示されないケースがあります。その場合、日本語で予約できるチケットサイト「GetYourGuide」や「Tiqets」では、水曜日も予約可能かつ割安で販売されている場合があります。
「予約時間」が表示されるのでタップして選択。

表示される時間幅の中で、好きなタイミング(時間帯)で入場できます。
予約内容の確認画面が表示されるので「Confirm your order」ボタンをタップ
初めてこのサイトを利用する場合は「Continue without account」側の入力欄に「メールアドレス」を入力の上で「CONTINUE」ボタンをタップ。
最終確認ページに移動するので、規約のボックスにチェックを入れて「PLACE YOUR ORDER」ボタンをタップ。
決済ページに移動するので、決済情報を選択・入力の上で支払いを完了します。
予約完了ページが表示されたら「TICKET(PDF)」ボタンをタップするとチケットをダウンロードできます。また「チケット」は「予約完了メール」にもPDFファイルにて添付されてきます。
当日はQRコード付きの入場チケットをプリントアウト、またはスマートフォンの画面上で提示して利用します。
パリミュージアムパス利用時は予約必要?パンテオンでの利用方法

「パンテオン」にパリミュージアムパスで入場する場合、事前予約は不要です。当日そのまま入場できます。
公式サイトなどで予約した場合と同様に「WITH TICKET」のレーンから、チケットオフィスに立ち寄らずにスムーズに入場できます。

「WITH TICKET」の案内に進んだ先で、チケット確認用のデスクがあるので、そこのスタッフに「パリミュージアムパス」を提示します。

ここでパスの「バーコード」をスキャンしてもらい、そのまま奥に進んで見学開始です。基本的には通常のチケット予約者と同じ動線で見学を開始できます。

なお、パリミュージアムパスの購入方法や料金、使用ルールなどについては以下の記事で解説しております。
日本語で予約する方法

基本的には、公式サイトでの予約が最もお勧めですが、英語やフランス語での操作が不安な方は、「GetYourGuide」や「Tiqets」などの予約サイトからもチケットを購入できます。
いずれのサイトも日本語対応で使いやすく、公式サイトとほぼ同等の料金で販売されているケースが多いです。
筆者も実際に「GetYourGuide」を利用して訪問直前に予約しましたが、予約後すぐにスマートフォン上でチケットが表示されるようになり、プリントアウトも不要でした。当日は予約者レーンからスムーズに入場して見学を開始できました。
実際に利用した「GetYourGuide」版のEチケット

なお、Tiqetsでは当サイト限定のクーポンコード「AMAZINGT5」が利用でき、5%割引で予約可能です(※2026年時点)。毎週水曜日など、日程によっては、公式サイトより安くなるケースもあります。
パンテオンのチケット料金|公式料金と日本語サイトを比較
パンテオンの正規入場料金は以下のとおりです。ローシーズンとハイシーズンで料金がわずかに異なります。
公式予約サイトの正規料金
| 期間 | 大人(18歳以上) |
|---|---|
| 4月1日〜9月30日 | 16ユーロ |
| 10月1日〜3月31日 | 13ユーロ |
| 水曜日(通年) | 13ユーロ |
円変換をタップすると最新レートで円加算可能です。
18歳未満は無料
以下では、正規代理店として「パンテオン」のチケットを販売している日本語サイトの料金と公式料金を比較しています。
円変換をタップすると最新レートで円加算可能です。
Tiqetsでは当サイト限定のクーポンコード「AMAZINGT5」が適用され、上料金から5%割引で予約可能です。
パンテオンのチケットは、基本的には公式サイトからの予約が最も確実ですが、英語やフランス語での操作に不安がある場合は、筆者も実際に利用した「GetYourGuide」や、クーポンが利用できる「Tiqets」などの予約サイトを利用するのも現実的な選択肢です。
ただし、18歳未満の無料チケットは公式サイトでのみ事前予約が可能となっているため、お子さん連れで予約訪問する場合は公式サイトを利用するのがおすすめです。
【訪問レポート】パンテオンの見どころ|内部と地下墓所(クリプト)の見学ポイントを解説

ここでは、筆者が実際に訪問した体験をもとに、パンテオンの見どころを写真付きで紹介します。
パンテオンは外観だけでなく、内部の壮大な空間や地下墓所(クリプト)など見どころが多く、事前にポイントを押さえておくことで満足度が大きく変わる観光スポットです。
なお、見学エリアに入ってすぐ右手側では、言語別のパンフレットが配布されています。見学前に受け取っておくのがおすすめです。

日本語のパンフレットも用意されているため、内容を確認しながら見学すると、パンテオンの歴史や見どころへの理解がより深まります。

内部空間とドーム天井の見どころ|パンテオン最大のフォトスポット
パンテオンに入ってまず圧倒されるのが、中央に広がる巨大な内部空間とドーム天井です。

内部は中央ホールを中心に広がる巨大な空間で、床からドーム頂部まで約83mという圧倒的な高さがあります。この高さは一般的なビルの20階以上に相当し、実際に現地で見上げると写真以上のスケール感を体感できます。

建物は18世紀に建設された新古典主義建築で、古代ローマのパンテオンをモデルに設計されています。
パンテオンの模型と平面構造図

内部は十字型の構造になっており、中央ドームを中心に左右対称の美しい空間が広がっています。

ドーム部分は三重構造になっており、外観の壮麗さだけでなく、内部から見上げた際の奥行きのある造りも大きな特徴です。

中央から見上げると、複雑に重なるアーチと装飾が幾重にも広がるように見え、非常に立体的な空間演出がされています。光の入り方によって印象が変わるため、時間帯によって異なる雰囲気を楽しめるのも魅力です。

ドーム中央のフレスコ画には、フランスの歴史やキリスト教に関連する場面が表現されています。

また、巨大な円柱が並ぶ構造も特徴で、古代ギリシャ・ローマ建築の影響を強く受けた設計となっています。

柱の間隔や配置も非常に計算されており、どの角度から見てもバランスの取れた美しい空間になっています。
フーコーの振り子|地球の自転を体感できるパンテオン最大の見どころ
パンテオン内部でひときわ目を引くのが、中央に設置された「フーコーの振り子」です。

この振り子は単なる展示ではなく、地球が自転していることを視覚的に証明する実験装置として知られています。
フーコーの振り子とは?(実験の概要)
この振り子は、フランスの物理学者レオン・フーコーによって1851年に考案されました。パンテオンのドームから長いワイヤーで吊るされた振り子が一定方向に揺れ続けることで、時間の経過とともに揺れの向きが変化していく様子を観察できます。
この現象は振り子が動いているのではなく、地球そのものが回転していることによって起こると説明されており、当時は非常に画期的な実験として大きな話題となりました。
フーコーはこの実験をパリのパンテオンで公開し、「地球が回転していることを目で見て確認できる」実験として多くの人々を集めました。当時の振り子は、長さ約67メートルのワイヤーと約28kgの球体で構成されており、その動きは地面に設置された砂の上に軌跡として記録されていました。
その後一度撤去されましたが、1995年に常設展示として再設置され、現在ではパンテオン見学の象徴的な存在となっています。
観光スポットでありながら、実際に科学実験を“体感できる”という点で、パンテオンの中でも特に人気の見どころのひとつです。

フーコーの振り子は、ゆっくりと一定のリズムで揺れ続けています。一見すると変化がないように見えますが、時間が経つにつれて少しずつ揺れる方向がズレていくのが最大の見どころです。

床には目印が設置されているため、振り子の軌道が徐々に変化していく様子を視覚的に確認できます。
パンテオン内部の巨大壁画|フランスの歴史と聖人の物語
パンテオン内部でもう一つ見逃せないのが、壁一面に描かれた巨大なフレスコ画(壁画)です。これらは単なる装飾ではなく、フランスの歴史や宗教、国家のアイデンティティを象徴する重要な作品群として制作されています。
建物内部をぐるりと囲むように配置されており、見学しながらフランスの歴史を視覚的にたどることができます。
聖ジュヌヴィエーヴの生涯(ピエール・ピュヴィ・ド・シャヴァンヌ作)

パンテオンはもともと「聖ジュヌヴィエーヴ教会」として建てられたため、内部にはパリの守護聖人である聖ジュヌヴィエーヴの生涯を描いた作品が数多く残されています。
ピュヴィス・ド・シャヴァンヌによる本作は、淡い色彩と落ち着いた構図が特徴で、静けさと神聖さを感じさせる象徴的な表現が印象的です。ドラマチックな動きは控えめながら、人物の配置や視線によって精神性が丁寧に描かれており、パンテオンの荘厳な空間と美しく調和しています。
聖ジュヌヴィエーヴの死と埋葬(ジャン=ポール・ローランス作)
同じ聖ジュヌヴィエーヴをテーマにしながらも、ジャン=ポール・ローランスによる作品は大きく雰囲気が異なります。

こちらは重厚で写実的な描写が特徴で、歴史の一場面を切り取ったような強い臨場感があります。
この作品は3つの場面で構成されており、中央には聖ジュヌヴィエーヴの死の瞬間が描かれています。ベッドに横たわる彼女の周囲には人々が集まり、祈りや悲しみに包まれた様子がリアルに表現されています。
前のピュヴィス作品の「静」に対して、こちらは「動」や「感情の強さ」が際立つため、見比べることで表現の違いも楽しめます。
ジャンヌ・ダルクの物語(ジュール・ウジェーヌ・ルヌヴー作)
パンテオン内部の壁面には、フランスの国民的英雄「ジャンヌ・ダルク」の生涯を描いた壮大な壁画が展示されています。

制作を手がけたのは19世紀の画家ジュール・ウジェーヌ・ルヌヴーで、歴史的な3つの場面が連続して描かれているのが特徴です。向かって右側には「オルレアン包囲戦での活躍」、中央には「ランス大聖堂でのシャルル7世の戴冠式」、そして左側には「ルーアンでの火刑」と、ジャンヌ・ダルクの生涯を象徴する3つの重要な場面が描かれています。
なかでも右側の「オルレアン包囲戦」のシーンは特に見応えがあり、旗を掲げて前線に立つジャンヌの姿や、激しくぶつかり合う兵士たちの動きが非常にリアルに表現されています。

甲冑の質感や武器の細部まで丁寧に描かれているため、少し離れて全体を見た後、近づいて細部を観察するのがおすすめです。
また、この壁画はパンテオン内部の柱に囲まれた位置に展示されており、視界に入りにくいこともあるため、見逃さないよう注意が必要です。特に観光客が多い時間帯は全体像が見えにくくなるため、朝一番や閉館前の比較的空いている時間帯に訪れると、よりじっくり鑑賞できます。
聖王ルイの生涯(アレクサンドル・カバネル作)
壁面には、フランス国王ルイ9世(聖王ルイ)の生涯を描いた壮大な壁画も展示されています。

ルイ9世は司法制度の整備や聖遺物の保護でも知られる中世フランスを代表する王であり、カバネルはその権威と慈悲を、写実的で気品のある筆致によって見事に表現しています。
制作を手がけたのは19世紀の画家アレクサンドル・カバネルで、フランス王権とキリスト教信仰を象徴する重要な作品のひとつです。
この壁画は3つの場面で構成されており、左側には敬虔な王としての姿、中央には慈善と正義を体現する統治者としての姿、右側には十字軍遠征に関わる場面が描かれています。中央のシーンでは、貧しい人々や弱者に囲まれながらも穏やかな表情を見せるルイの姿が印象的で、単なる王ではなく「信仰と慈愛を重んじた理想的な君主」であったことが表現されています。
パンテオン内部の彫刻群|フランス革命と歴史人物を象徴する作品群
パンテオン内部には、フランスの歴史や国家理念を象徴する大型の彫刻が各所に配置されており、建築空間と並ぶ大きな見どころとなっています。
なかでも正面奥に設置された巨大な彫刻群「ラ・コンヴァンシオン・ナショナル(国民公会)」は、内部を象徴する存在です。

中央に立つ女性像はフランス共和国を象徴しており、その周囲には革命を支えた人々の姿が躍動感ある構図で表現されています。パンテオンの壮大な空間と重なり合うことで、フランス革命の理念を強く感じられるポイントです。
また、壁面にはフランスの政治や思想を支えた人物たちを称える彫刻も設置されています。

こちらは王政復古期の演説家や歴史家をテーマにした作品で、政治や思想の発展に貢献した人物たちが表現されています。上部に配置された翼を持つ人物像も含め、国家や理念を象徴的に描いた構成となっています。
さらに、フランス革命に関連する人物像を描いた彫刻もあり、時代ごとの歴史が視覚的に表現されています。

兵士や市民が一体となって人物を支える構図が特徴で、革命の高揚感や人々の結束を象徴するダイナミックな表現が印象的です。
このほかにも、女性像を中心とした象徴的な彫刻など、テーマの異なる作品が点在しています。

柔らかな表情やポーズで表現された人物像は、これまでの力強い彫刻とは対照的で、パンテオン内部の多様な芸術表現を感じられるポイントです。
パンテオンは偉人の墓所であると同時に、フランスの歴史そのものを体感できる空間であり、こうした彫刻を見て回ることで理解がより深まります。
地下墓所(クリプト)|著名人が眠る見どころ
パンテオン観光のハイライトのひとつが、地下に広がる「クリプト(納骨堂)」です。

クリプトにはフランスの歴史に大きな影響を与えた人物たちが眠っており、単なる観光スポットではなく、フランス国家の歴史と思想を象徴する空間となっています。

地上の壮麗な空間とは対照的な厳かな雰囲気の中で、墓を巡りながらフランスの歴史を体感できるのが、このクリプト最大の魅力です。

地下エリアには映像室や企画展示スペースもあり、すべてをじっくり見学する場合は30分〜45分程度かかります。

一方で、主要な人物の墓を中心にポイントを絞って回る場合は、20分〜30分程度でも十分に見学可能です。筆者も映像室での休憩を含めて、約25分ほどで見学できました。
クリプトへのアクセス方法
クリプトは、パンテオン地上階の最奥部(東側)付近から「CRYPTE」の案内に従って階段で地下へ降りると見学できます。

追加料金や別途のチケット確認は不要で、入場券があればそのまま見学可能です。
なお、階段は狭い螺旋状になっているため、足元には十分注意してください。

クリプトに埋葬・顕彰されている偉人

クリプトには、哲学者・作家・科学者・政治家・レジスタンス活動家など、さまざまな分野の偉人が埋葬・顕彰されています。
特に有名なのが以下の人物です。
- ヴォルテール(啓蒙思想の代表的哲学者)
- ジャン=ジャック・ルソー(近代民主主義思想に影響)
- ヴィクトル・ユーゴー(「レ・ミゼラブル」で知られる作家)
- エミール・ゾラ(ドレフュス事件での発言でも有名)
- マリ・キュリー(ノーベル賞受賞の科学者)
特にマリ・キュリーは、功績のみでパンテオン入りした初の女性として知られており、現在も女性の象徴的存在となっています。
キュリー夫人とピエール・キュリーのお墓

キュリー夫人は、夫で物理学者のピエール・キュリーと共に埋葬されています。
放射性物質の影響を考慮し、現在も鉛で覆われた特別な棺に納められている点も特徴的です。
18世紀フランスを代表する思想家ヴォルテールとルソーの墓は向かい合う位置に配置されており、思想的な対比も含めて見どころのひとつです。
ヴォルテールの墓

ジャン=ジャック・ルソーの墓

続いて、『レ・ミゼラブル』の作者として知られるヴィクトル・ユーゴーの墓です。

「ヴィクトル・ユーゴー」大規模な国葬の後にこの場所へ埋葬されました。
小説家エミール・ゾラの墓も必見です。

エミール・ゾラは、ドレフュス事件において無実を訴える公開書簡「私は告発する(J'accuse)」を発表し、国家権力に対して真実を訴えた象徴的存在です。
その功績が評価され、1908年にパンテオンへ移送され、現在はクリプトに埋葬されています。
なお、パンテオンでは必ずしも遺体が埋葬されているとは限らず、記念碑(セノタフ)や碑文のみで顕彰されているケースもあります。
例えば、ジョゼフィン・ベーカーは記念碑による顕彰であり、エメ・セゼールなどは碑文のみで讃えられています。この点も、パンテオンが単なる墓地ではなく、国家的記念施設であることを示しています。
ブックショップ

パンテオンの地上階にはブックショップが併設されています。

店内では、パンテオンの建築や歴史、偉人に関する書籍が中心に取り扱われています。
そのほか、パリの観光地で見かけるような雑貨も販売されていますが、パンテオン限定のオリジナル商品はそれほど多くありません。

そのため、パンテオン関連の書籍に興味がある方以外は、時間に余裕がある場合に立ち寄る程度でも十分でしょう。
なお、筆者が訪問した際には、日本語のパンテオンに関する観光ガイドなどは見当たりませんでした。
パンテオンの所要時間と回り方
「パンテオン」の見学所要時間は、約50分〜60分が目安です。
見学エリアは大きく「地上階」と「地下のクリプト」に分かれており、地上階でドームを見上げたり、フーコーの振り子や壁画を見学して約30分、クリプトで著名人の墓や展示を見て約20分、合計で50分前後となります。
なお、館内にはギフトショップも併設されているため、立ち寄る場合はさらに10分程度を見ておくと安心です。
見学の順序としては、最大の見どころである地上階(ドーム・内部構造・フーコーの振り子)を先に見学し、残りの時間でクリプトへ進む流れがおすすめです。
クリプトは想像以上に広く、先に見学すると時間を使いすぎてしまう可能性があるため、後半に回した方が全体のバランスを取りやすくなります。
また、クリプトは墓所という性質上、地上階のような華やかさや写真映えは控えめです。スケジュールに余裕がない場合は、見学をスキップするのも現実的な選択といえるでしょう。
パンテオンの見学情報まとめ|営業時間・休館日・注意点
ここでは、パンテオンの料金や予約時間、最寄り駅などの見学情報を表形式でまとめてご紹介します。
| 営業時間 |
最終入館は営業時間の45分前まで 第1月曜,12/24,12/31は営業時間が短縮されます。 |
|---|---|
| 休館日 | 1月1日、5月1日、12月25日 |
| 入場料金 |
毎週水曜日の入場料金は通年「13ユーロ」です。 |
| 見どころ |
|
| 所要時間 | 約50〜60分 「地上階」+「クリプト」の両方を見学した場合の所要時間 |
| 最寄駅とアクセス |
|
| その他 |
|
| 公式サイト | Welcome to the Panthéon |
パンテオンとは?|歴史・建築・見どころの背景をわかりやすく解説

パリのラテン地区に位置するパンテオンは、もともと「サント・ジュヌヴィエーヴ教会」として建設された建物で、現在はフランスの偉人たちが眠る霊廟(びょうぼ)として知られています。
正面から見ると、巨大な列柱と三角形のペディメント(破風)が印象的で、古代ギリシャ神殿を思わせる荘厳な外観が特徴です。

正面中央には「AUX GRANDS HOMMES LA PATRIE RECONNAISSANTE(偉大な人々に祖国は感謝する)」という刻銘が掲げられており、現在のパンテオンがフランスの偉人を称える場所であることを象徴しています。
ペディメント部分には、フランスを象徴する人物や歴史的場面を描いた精巧な彫刻が施されており、中央に立つ女性像(祖国を象徴する存在)を中心に、多くの人物が配置されています。

パンテオンの起源は1744年、フランス国王ルイ15世が重病に倒れた際、パリの守護聖人である聖ジュヌヴィエーヴに回復を祈願し、奇跡的に快復したことに始まります。この時、国王は感謝の証として教会の再建を誓い、その約20年後の1764年に建設が開始されました。
設計を担当したのは建築家ジャック=ジェルマン・スフロ。バチカンのサン・ピエトロ大聖堂やロンドンのセント・ポール大聖堂に匹敵する建築を目指し、ギリシャ十字型の平面構造と巨大なドームを持つ壮大な建物が完成しました。

館内にはパンテオンの構造を再現した精巧な模型が展示されており、巨大なドームを中心に建物が左右対称に広がる「ギリシャ十字型」の構造を視覚的に理解することができます。

外観だけでは分かりにくい内部構造や、複層構造になっているドームの仕組みも確認できるため、見学の序盤でチェックしておくと、その後の館内見学がより深く楽しめます。
完成後、この建物はフランス革命の影響を受けて教会から「国家の偉人を祀る場所(パンテオン)」へと用途が変更されます。その後も政権の変化により教会と霊廟の役割を何度も行き来しましたが、1885年の文豪ヴィクトル・ユーゴーの埋葬を機に、現在の「パンテオン」としての役割が確立されました。
現在では、ヴォルテールやルソー、マリー・キュリーなど、フランスを代表する人物が地下のクリプト(地下墓所)に眠っており、観光客にとっても歴史と文化を体感できる重要なスポットとなっています。
また、内部にはフーコーの振り子や、聖ジュヌヴィエーヴやジャンヌ・ダルクを描いた大規模なフレスコ画などが展示されており、単なる歴史的建造物にとどまらず、科学・宗教・芸術が融合した空間としても見どころが豊富です。
このようにパンテオンは、建築・歴史・芸術のすべてが詰まった複合的な観光スポットであり、見学前にその背景を理解しておくことで、現地での体験の満足度が大きく高まります。
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